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キャンピングカーの洗車にはコレ?!FRP素材に特化したシャンプー剤&コーティング剤『リピカ』を検証!
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
キャンピングカーだってきれいに乗りたい。
でもキャンピングカーは軽キャンピングカーでもない限り、大概どれも車体が大きくて洗車が大変。
ついつい洗わないで放っときがちになり、気づくとタテ筋のバーコード汚れがくっきり。ますます洗うのが億劫(おっくう)になります。
車体がきれいに越したことはない、けれど洗車の回数は減らしたい。できれば水洗いだけでスポンジで軽く擦って、残った水滴をサッとふき取るだけで終わりにしたい。
しかも安く済めばさらにうれしい。
そう考えていたときに見つけたのがキャンピングカー専用の洗車・コーティングセット「リピカ」。
今回はこのリピカを実際にキャンピングトレーラーに使ってみました。
はたして洗車&コーティングの手間は? 効果は?
目次
キャンピングカー専用シャンプーとコーティング剤はここが違う。
キャブコンや欧州製のキャンピングトレーラーの場合、ボディはFRPというプラスチックの一種でできているものが多いです。
乗用車(スチールやアルミ)とは違う素材なので、洗車用シャンプーやコーティング剤の成分もFRPに適したものを配合すべきでしょう。
FRPの最終仕上げ面(いちばん表側)にはゲルコートという樹脂塗装がされていて、このゲルコートをなるだけ傷めないように洗車したりコーティングしたりする必要があるからです。
そんな発想から生まれたのが、今回実際にキャンピングトレーラーで試したリピカの「キャンカーケミカル パーフェクトセット」。
キャンピングカーにつくバーコード汚れ(水あか汚れ)を落とすことを主目的に開発されています。
セット内容は、以下の7点セットになっています。
- キャンカーシャンプー2L
- キャンカーコート500ml
- 水あか取りクリーナー200ml
- キャンカーシャンプー用空スプレー容器
- マイクロファイバークロス
- 洗車スポンジ
- 水あか取り専用スポンジ
まずキャンカーシャンプー(単品5,225 円 税込み)。
研磨剤を含まず、ゲルコートを傷めない範囲で最大限強力な洗浄成分を使用。
また、FRPのゲルコートはスチールに比べて表面が荒く、汚れが表面から中に入ってしまいます。
この入ってしまった汚れを浮かせて洗い流せるようにしているとのことです。
ただし、ずっと雨ざらしにしていて洗車もしていなかった場合は、キャンカーシャンプーだけでは汚れを落としきれないこともあります。
そんなときのためにキャンカーセットには、頑固な汚れを落とすための水あか取りクリーナー(単品1,562円 税込み)も付いてきます。
そしてFRPボディ用のキャンカーコート(単品4,180 円 税込み)。
FRPの劣化を進めてしまう恐れのある研磨剤や石油系溶剤・カルナバなどのワックス成分を使わず、代わりにガラス成分を配合。
このガラス成分の結合皮膜によりボディを保護するしくみとなっています。
また、FRP表面のゲルコートは人間と同じで紫外線(UV)に弱いという特性があるそう。
屋根付き駐車場でもないと毎日のように日光に当たっているので劣化しまうとのこと。キャンカーコートのガラス成分はUVプロテクトも期待できるそうです。
このほかコーティング後の効果としては、艶と撥水そして、滑り性は抜群とのことなので、見た目ピカピカで、雨をはじきつつ汚れが滑ってつきにくいということなのでしょう。
このあたりは後の項で、実証実験をしているので楽しみにしてください。
1セットで何回分? コスパは?
リピカの「キャンカーケミカル パーフェクトセット」はセット価格が10,450円(通常価格、税込)。
写真のバンテックのZILクラスのキャブコンモデルだと、1回の洗車で約400~500cc前後シャンプー入りの水が必要。
新しい車体など状態が良ければ10倍に希釈しても使えるとのことですが、仮に濃い目に2倍希釈だとしても8~10回は使える計算になります。
同じくコーティング剤「キャンカーコート500ml」は1回につき100~200cc必要なので、3~5回程度コーティングできることになります。
コーティング効果は通常約3カ月は持続するというから、約1年分の量ということですね。
ちなみに、キャンピングカーコーティングをプロに頼んだら、いくらかかるのか。調べてみました。
とあるキャンピングカーの新車・中古販売やレンタルなどトータルなサービスを手がけている会社の場合、ハイエース標準ボディベースだと、よく聞くポリマーコーティング(ペイントシーラント)が41,800円。
国産キャブコン(5m未満)だと、同じポリマーコーティングで79,200円(どちらも税込)となっています。
その上のGC-Sガラスコーティングだと、ハイエース標準ボディベースが71,500円。国産キャブコン(5m未満)は107,800円(どちらも税込)。
ポリマーコーティングの場合、効果は大体1年間。GC-Sガラスコーティングは年1回の有料メンテナンスをすれば効果は約3年とのことです。
常にコーティング効果があるように続けたいなら、車種にもよるけれど年4万円くらいはかかることになります。
作業工賃や設備使用料も含まれるので、洗浄液やコーティング剤などモノだけのセットと、単純には比べられませんが毎年普通乗用車の自動車税くらいの金額をコーティングに払えるかと問われたら、考え込んでしまう人も多いのではないでしょうか。
実証実験!1年間洗ってないトレーラー洗車&コーティング
さて、本当のコスパは使ってみないとわかりません。
ということで、お待たせいたしました、実証実験の模様をお伝えしたいと思います。
今回、リピカの「キャンカーケミカル パーフェクトセット」で洗車とコーティングするのは、Hobby 495UL Excellent。
新車で購入してまだ1年半と新しめの1台。なのですが、最後に洗車したのは「はっきり覚えていないがたぶん1年以上前」とのことなので、実験台としては申し分のない強敵と言えるでしょう。
実際に見てみると、全体的に砂埃をかぶったようになっていて薄汚れた感じ。
青空駐車だから仕方ないとはいえ、フロントは全面が薄茶けて見えて、バーコード汚れも目立ちます。
リアは、ルーフに溜まった汚れが流れ落ちやすいからか特に重症。
ルーフから側面へのアーチ部分はバーコード汚れがひどく、パネルの切り替わる雨どいの部分は汚れが溜まりに溜まっている状態。
サイドは、屋根の両端が盛り上がり屋根からの汚れは伝わりにくい形状のためリアほどひどい汚れはないようですが、オーニングから伝ったバーコード汚れがしっかりと確認できます。
今回は以下のような内容で検証してみました。
1.汚れのひどかったフロント・リアを洗車 …キャンカーシャンプーの洗浄力を検証
2.リアの右側のみコーティング …コーティングの使用感、コーティング後の艶感などを確認
<2週間放置>
3.状態確認 …汚れはどれだけついていないか?コーティング剤の威力を検証
4.水のみで汚れを擦る …コーティングしていない部分とコーティングした部分で汚れの落ちやすさの違いを検証
5.洗車場で車体全体を洗車&コーティング …洗車場の泡洗剤とキャンカーシャンプー比較。また車体全体を洗車&コーティングした使用感と仕上がりを確認
キャンカーシャンプーで洗ってみる
では早速洗車していきましょう。
キャンカーシャンプーの使用手順は、以下となります。
1.ボディの傷の原因になる、砂・ホコリを水をかけて洗い流す
2.汚れの部分に希釈したシャンプーを直接スプレー
3.スポンジで擦り、汚れを落とす
4.水で洗い流し、クロスで拭き上げて終了
キャンカーシャンプーは汚れの状態に合わせて適度に希釈して使います。
リピカの代表・月橋さんによると「キャンカーシャンプーは、ボディ表面のザラザラ感などがあれば原液に近いものを。新しい車体など状態が良ければ10倍でお使いください」とのことでした。
表面のザラザラ感はあまりありませんでしたが、全体的に汚れている印象が強かったので今回は3倍くらいに薄めて使いました。
直接スプレーして、スポンジで擦り、汚れを落としてみました。
洗車したスタッフ曰く「特に力を入れなくても、汚れが浮いてスルスル落ちるような感覚」。
みるみる汚れが落ちていくので、洗車が楽しく感じたとのこと。
トレーラー自体は納車から1年半程度でまだ新しいので、キャンカーシャンプーで汚れを取るだけで新車のような白さに戻りました。
結果として、染み付いたようなバーコード汚れが一部残ったものの、基本的に汚れはしっかり落とせました。
残ったバーコード汚れには水あか取りクリーナーを使用
キャンカーシャンプーだけでかなりきれいなったものの、落ちていないバーコード汚れが部分的に残っていました。
そこで登場するのが、「リピカ」のセットに含まれている水あか取りクリーナー。
キャンカーシャンプーで洗車した後に使いました。
スポンジにクリーナー付けて、黄ばみや水あかの部分を擦っていきます。
落ち切っていない薄めのバーコード汚れは軽く擦るだけで落ちました。
ただ、リアの雨どいは汚れがひどくてかなりゴシゴシ擦らないと落ちなかったです。
染み付いたようなバーコード汚れには骨が折れましたが、ご覧の通りきれいに落とすことができました。
真打ちキャンカーコートを投入
シャンプーで洗車、残った汚れを水あか取りクリーナーで除去したところで、いよいよキャンカーコートを使います。
使い方は簡単で、ボディに直接スプレーしながらマイクロファイバークロスで拭き上げるだけ。
洗車後、最後には拭き上げ作業すると思いますが、キャンカーコートをスプレーしながら、拭き上げるだけでコーティングできちゃうわけです。
コーティング作業のポイントとしては、スプレーしたら早めに拭き取ること。
あまり一度に広い面積にスプレーすると液剤が乾いてしまうので、部分ずつ行った方が良いそうです。
キャンカーコートの液体は、天候にもよると思いますがすぐに乾いてしまうこともなく、サラサラでよく伸びるため、大きなキャンピングカーのボディでもストレスなくコーティングできました。
塗った後、特にムラになっている様子はありませんでした。
仕上がりは?
今回の実証実験に使ったキャンピングトレーラー・Hobby 495UL Excellentは、元々ボディがマットな質感で、「コーティング後に艶が増したか」という点は正直判断しづらいところ。
ただ、コーティング施工中の写真を見ると作業中のスタッフの姿がボディに反射してしっかり映り込んでいるのでツルツルでピカピカになっているということなのかもしれません。
水のつたい方の違いに注目
水をかけてコーティング前とコーティング後を比べてみました。
写真では少し分かりにくいのですが、水のつたい方を見比べると、コーティング前は水滴がべちょっとくっついた状態でつたっているのに対して、コーティング後は水滴が玉のようになってつたっています。
しっかり撥水しているのが確認できました。
ちなみにリピカ公式サイトによると、コーティング前と後を光沢計「グロスチェッカー」で測って比べたところ、キャンカーコート前 は51~54、キャンカーコート後 87~88となり、輝きが戻ったという結果が出ています。
実証実験!コーティングから2週間後の様子は?
その2週間後、様子を見るのと車両全体の洗車とコーティングをあらためてするために、キャンピングトレーラーのもとへ。
前回は、キャンカーコート(コーティング剤)の効果を比較するため、リアは右側のみにキャンカーコートをスプレーしました。
また、リアに汚れがつきやすいように屋根をあえて洗車していません。汚れ具合や汚れの落としやすさにどう違いが出るのか、検証していきます。
今回リピカのセットを使って実証実験したのはちょうど梅雨の真っただ中。
キャンピングトレーラーは青空駐車しているので、もろに雨にさらされます。
前回からの2週間でも何回か雨が降りました。
リアの様子を見てみると、想定どおり屋根からつたってきた汚れがバーコード状に付いていました。
バーコード汚れの根源である屋根を掃除しないと、さすがにきれいな状態をキープとはいかないようです。
コーティング部分の汚れの落としやすさは?
では、汚れの落ち具合はどうでしょう。
濡らしたスポンジで軽く擦ってみます。
コーティングした部分は、水をつけてさっと擦る程度でバーコード汚れが落ちていきます!
一方、コーティングしていない部分は、水をつけて擦っただけでは汚れの筋が残ってしまいました。
前回、水あか取りクリーナーで落とすしかなかったバーコード汚れが、これだけ楽に落とせるとは……。
コーティングした部分とコーティングしていない部分を比べて、かなりはっきり差が出たと言っていいでしょう。
あらためてボディ全体を洗車。洗車場の泡と比較した結果は?
さらにこの日、全体を洗車&コーティングしようということでコイン洗車場へ移動。ガンタイプのノズルから出る洗剤(泡)でボディを洗いました。
しかしこの泡では表面の砂・ホコリが擦って落ちる程度。
油分を含んだ汚れに関してはまったく汚れが落ちず、力を入れて擦っても伸びていくだけ。
例えるなら、キッチンのべっとりついた頑固な油汚れを濡れた布巾で拭いた時のような残念な状態です。
そこでリピカのキャンカーシャンプーをスプレーすると、洗車機の泡では伸び広がるだけだった汚れが分解されるような感じでスッときれいになりました。
洗車機の泡とキャンカーシャンプーの洗浄力を比べると、これもはっきり差が出ました。
ボディ全体をコーティングして作業終了。
コーティング作業は前回と同じく、やはりラクでよかったです。
洗車&コーティング後の仕上がりは?
屋根も含めてボディ全体を洗車してコーティング。バーコード汚れも一切なく、ボディの白が眩しい。
まるで購入当時に戻ったようです。
両側面や後ろはボコボコしていてマットな素材感なのでコーティング後に艶感が増したかは分かりにくかったというのが正直なところ。
ただ、前方のツルツルしたところは人が映り込むほどピカピカになりました。
洗車場からキャンピングトレーラー専用の駐車場に戻って、他のキャンピングトレーラーと並ぶとその差は歴然!
きれいになったボディはやっぱり見ていて気持ちがいいものです。
まとめ
あくまでも今回の実証実験は、文字通りの一例です。
他のモデルや他の条件・環境下で結果は変わってくると思います。
とはいえ、リピカのキャンカーシャンプーは近所のコイン洗車場の泡よりは汚れ落ちはよかったし、コーティングした箇所は2週間後に水洗いでスッと汚れが落ちたということを体感・実感できました。
FRPボディのキャンビングカーやキャンピングトレーラーに乗っていて、「いきなり専門業者さんに4万円とか7万円でコーティングを頼むのはちょっと予算的にも抵抗がある」というのであれば、まずリピカ(10,450円/税込)を買って、洗車とコーティングしてみるのはありだと思います。
ただし、涼しくなってからにしてください。
真夏の洗車は、晴天だと車のボディを傷めるし、作業する人は熱中症になりかねませんから。
リピカ キャンカーケミカルパーフェクトセット(7点)
キャンカー専用ケミカルのお買い得7点セットです。 単品購入より1,260円分割安です。
<セット内容> ・キャンカーシャンプー 2L ・キャンカーコート 500ml ・水あか取りクリーナー 200ml ・キャンカーシャンプー用空スプレー容器 ・マイクロファイバークロス ・洗車スポンジ ・水あか取り専用スポンジ
通常価格(税込):11,000 円
販売価格(税込): 10,450 円
公式URL
ライター:DRIMO編集部
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
- 執筆者プロフィール
- 車旅情報Webマガジン「DRIMO」
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