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「日本車スゲェ…」日本車が世界で最初に採用したアクティブサスペンションとは?

サスペンションは車の乗り心地やタイヤの接地性に関わるもの

©chesky/stock.adobe.com

車の乗り心地や、タイヤの接地性に関わってくるサスペンション。快適性だけでなく、駆動力や制動力といった、車の動きの根幹を支える重要な部品の一つです。

サスペンションは主に、振動や衝撃を吸収するコイルスプリング、ボディの振動を抑制するショックアブソーバー、その両者の動きを支えつつホイールの動きをコントロールするサスペンションアームという3つの部品から構成されます。

人の体には約260もの関節があり、日常的な歩く、しゃがむ、物をつかむなどの複雑な動きを可能にしています。その多くが手(腕)と足に集中しており、無意識のうちに関節を使って、衝撃の吸収を行っています。

腕の関節での衝撃吸収は、キャッチボールの動きを考えるとわかりやすいでしょう。ボールを捕るときに、肘や肩、手首などの関節を使って、ボールの勢いをなくし、キャッチします。

また、最も日常的な動きである歩行には、衝撃吸収の動きが数多く入っています。特に膝の動きが重要で、人がスムーズに歩くことができるのは、膝関節の動きが非常に豊かだからです。

人間の歩行時に、地面と体を繋ぎ、スムーズに歩行するカギを握るのは膝です。車のサスペンションも、車と地面を繋ぐカギとなり、人間の膝のような動きができると、車の運動性能が飛躍的に向上することになります。

完全受け身から先読みし準備する「アクティブサスペンション」

©evening_tao/stock.adobe.com

例えば、高いところからジャンプして飛び降りる時に、人間は大きく膝を折り曲げて着地し、着地の衝撃を少なくしようとします。低いところから飛ぶ際には、膝の曲げはそれほど大きくなく、真っすぐの状態から少し曲がる程度です。

これは、人間がこれから起きる衝撃の大きさを予見し、衝撃の度合いに合わせて関節の動きを変化させているからできるのです。

一般的な車の場合、サスペンションの設定は1つだけ。人間で言えば、少し膝を曲げた状態か、大きく膝を曲げた状態、どちらかを設定するだけとなるのです。

そのため、サスペンションの設定が得意な路面状況では快適な走行ができますが、もし設定が合わなければ、大きな衝撃をボディが受けたり、グニャグニャの乗り心地で乗員が不快になったりします。

走行中に、いつどのような入力を受けるかわからない車を支え、常に受け身を取り続けるサスペンションですが、路面状況や受ける衝撃に対して準備し、より快適かつ安全な走行を実現してくれる機構があります。それがアクティブサスペンションです。

執筆者プロフィール
Red29
Red29
1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...

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