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「47万円で買える車」や「ありえない室内空間」で車業界を変えたスズキ車たち【推し車】

それが発売された事により、メーカーが立ち直り、ユーザーの意識は変わり、市場に革命をもたらし、場合によっては世界中に影響をもたらし、その後作られるクルマが変わっていくほどの変化をもたらす、「ゲームチェンジャー」と呼べるクルマ。

これまで多数の軽自動車やコンパクトカーを生み出し、軽自動車No.1メーカーだった時代も長いスズキにも、市場の牽引役として軽自動車を活性化させたゲームチェンジャーがありました。

今回はその中でも代表的な3台をご紹介します。

アルト(初代・1979年)

多少高くても見栄を張る日本的デラックス路線を破壊した、47万円の衝撃!

スズキ アルト(初代)

かつての安くて小さく車検もなく、軽免許で16歳から乗れる簡便なクルマはどこへやら?

オイルショックによる低燃費化と、公害問題による排ガス規制でエンジンがパワーダウンする一方、安全性のためボディは大きく、車検は義務化され、軽免許も廃止されるなど、安い小型車との差別化が困難になった軽自動車規格は、1970年代後半存続の危機でした。

そこで徹底的なマーケティングで「軽自動車ユーザーは普段1~2名乗車がメイン」と看破して後席は補助席と割り切り、広げた荷室で税金が安く排ガス規制もゆるい軽商用車「軽ボンバン(ボンネットバン)」としたのが、初代アルト。

快適装備はもちろん、クルマとしての各種装備や性能も最低限として実現した「アルト47万円!」のキャッチコピーは、多少高くとも立派に見えるクルマが欲しいという日本国民のデラックス思想すら、破壊力のある安さで根本的に吹き飛ばしました。

最新「アルト」中古車情報
本日の在庫数 3779台
平均価格 73万円
支払総額 7~174万円

ワゴンR(初代・1993年)

「ワゴンもあ~る」のネーミングでトドメを刺した、ハイルーフ軽の大傑作

スズキ ワゴンR(初代)

初代アルトで息を吹き返した軽自動車市場ですが、各社とも似た軽ボンバンを作り、過給機を搭載してハイパワーのスポーツモデルや上級モデルを追加したデラックス路線の回帰でマンネリ化、さらに税制改革で軽ボンバンの価格優位が崩れると、またも市場の危機に。

そこで、アルトハッスルや三菱 ミニカトッポのようなフルゴネットタイプではなく、ホンダ ライフステップバン(1972年)のように座面を上げて乗員のアイポイントを高め、広い視界と座席下スペースを有効に使うなど、究極のスペース効率を狙ったハイルーフ車を開発。

極めつけは、当初「ZIP!」と名付けられる予定だった車名が、名物会長・鈴木 修 氏(当時は社長)の鶴の一声で「ワゴンもあ~る」という意味の「ワゴンR」へと土壇場で改称。

これら全てが当時のユーザーに大ウケで爆発的ヒットとなり、軽自動車からコンパクトカーまでの新たな売れ筋、「トールワゴン」というジャンルが誕生しました。

最新「ワゴンR」中古車情報
本日の在庫数 93台
平均価格 75万円
支払総額 5~187万円

ハスラー(初代・2014年)

止まらない鈴木 修マジックの申し子、廃れた軽SUVを復活させる

スズキ ハスラー(初代)

安くてチープな軽自動車や低価格コンパクトカーばかりの中小メーカーに見えるスズキが、世界中の自動車業界やユーザーから無視できない存在なのは、「鈴木 修」という伝説の魔術師がいたから。

鈴木一族のマスオさん(婿養子)として入社、早々に役員へ出社するや周囲の反対を押し切りホープ自動車から製造権を買い取って初代ジムニーを生み、軽ボンバンの初代アルトと軽トールワゴンの初代ワゴンRで軽自動車を活性化した、まさに魔法使い。

その魔法使いへ、「最近SUVが流行りなのに、なんで軽SUVやめちゃったの?」と誰かがささやいたことで鈴木 修マジックが発動、2014年に発売したのが初代ハスラーです。

身もフタもない言い方をすれば、見た目が昔のランクルっぽく、大径タイヤを履いただけというクルマですが、それでも売れると思って本当に発売したのが「マジック」で、現在は軽やコンパクトでハスラーみたいなクルマが続々登場しています。

最新「ハスラー」中古車情報
本日の在庫数 9096台
平均価格 135万円
支払総額 27~299万円

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

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執筆者プロフィール
兵藤 忠彦
兵藤 忠彦
1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...

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