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走行性能に特化しすぎて今は作れない?日本が誇るミッドシップスポーツたち【推し車】
前後タイヤ間、それも主にドライバーと後輪の間へエンジンを配置したリアミッドシップ・レイアウトの2ドアクーペを指す事が多い「ミッドシップスポーツ」。
最も重いエンジンを重心位置へ置く事で、抜群の旋回性能を実現する代わり、一般的なフロントエンジン車に対しクセの強い操縦性や、トランクスペースの少なさから実用性も損なわれるため、実用性が重視される日本車では採用例がそう多くはありません。
しかし、実用性より大事なものがある!と許された1980~1990年代を中心に国産ミッドシップスポーツが栄えた事もあり、その時期のミッドシップスポーツ3台をご紹介しましょう。
初代トヨタ MR2(AW10/AW11型)
国産大衆車の多くがFF化された1980年代前半、すでにイタリアのフィアットX1/9という実例により、FF大衆車ベースで容易にミッドシップスポーツを開発できることがわかっていました。
E80系カローラのFFパワートレーンをリアへ移し、ウェッジシェイプ(クサビ型)の効いた低いボンネットにリトラクタブルライト、後輪前の吸気ルーバーなどスーパーカー然としたスタイルの初代トヨタ MR2はまさに和製X1/9。
1.5リッターSOHC(AW10)または1.6リッターDOHC/同スーパーチャージャー(AW11)エンジン搭載の安価で軽快なミッドシップスポーツは、国産スポーツに新時代が到来したことを実感させました。
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本日の在庫数 97台 平均価格 257万円 支払総額 80~655万円
マツダ オートザムAZ-1
ガルウイングドアを採用したAZ-1。前後重量配分こそ44:56に抑えたとはいえ、ミッドシップとはいえややテールヘビー気味かつ、ロック・トゥ・ロックわずか2.2回転のクイックステアのせいで、運転が難しい車とされています。
事故率の高さから保険料率の高さでも知られましたが、安定性より旋回性能重視なコーナリングマシンとしての実力は確か。エアロパーツによりフロントリフトを抑えれば、絶大なトラクション性能で250km/hオーバーのチューニングカーもありました。
バブル時代の遺物、1990年代「軽スポーツABC」の中でもっとも過激な1台とされ、最初で最後の軽スーパーカーとも言われます。
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本日の在庫数 10台 平均価格 285万円 支払総額 222~350万円
初代ホンダ NSX-R(NA2型)
初の国産スーパーカーと言われるミッドシップスポーツのNSX。280馬力の3リッターV6DOHC VTECエンジンこそパワフルではないものの、軽量アルミボディや優れた空力性能、運転の容易さや快適性は、当時の海外スーパーカーに大きな影響を与えたモデルです。
走り一辺倒なホンダ初の「タイプR」設定や、3.2リッター化(NA2型)、リトラクタブルヘッドライトの固定ライト化によるフロント重量軽減といった改良を経て、2002年にはNSX-Rが登場。
徹底的に空力性能向上に徹した専用エアロパーツやカーボン素材も採用した軽量化で戦闘力を向上、国産屈指のスパルタンなミッドシップ・スーパースポーツでした。
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本日の在庫数 59台 平均価格 1,487万円 支払総額 642~5,930万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...