ダイハツ、側突試験の認証で不正。トヨタブランド含む海外向け4モデルを出荷停止

側面衝突試験の認証申請に不正、当該車両の出荷を停止

ダイハツは2023年4月28日に、ダイハツが開発を行なった海外市場向け車両の側面衝突試験の認証申請において、不正行為の事実を確認したことを明らかにしました。

不正があったのはいずれも海外市場向けに開発したモデルで、タイ等を仕向地とするトヨタ『ヤリス エイティブ』、マレーシアを仕向地とするプロドゥア『アジア』、エクアドルを仕向地とするトヨタ『アギヤ』、また開発中のため詳細を伏せた1車種の計4モデル、対象は88,123台です。なお、国内向けモデルに関しては問題がないことを確認したとしています。

ダイハツは内部通報を受け、「(1)不正を行った疑いのある担当部署および関連部署へのヒヤリング調査」「(2)車両の現物調査」「(3)設計変更履歴や開発過程の試験結果等の開発経緯」について調査を実施し、内部通報どおりの不正行為があったことを確認。

不正の内容については、「車両の側面衝突試験において、認証する車両の前席ドア内張り部品（ドアトリム）の内部に不正な加工を行っており、法規に定められた側面衝突試験の手順・方法に違反があった」と説明しています。

ダイハツは不正行為の事実が判明後、速やかに審査機関・認証当局に報告・相談の上、トヨタと協議し、認可対象国における出荷を停止したとし、また審査機関・認証当局に報告・相談する中で、正規部品を用いた社内再試験においては側面衝突試験で定められた基準を満足していることを確認したと報告しました。

今後、審査機関・認証当局の立ち合いのもとでの再試験などを行い、側面衝突性能が法規に適合していることが確認されれば、出荷を再開するほか、これまで調査を行ってきた内部調査委員会に加え、独立した第3者委員会を設置した体制で、本件内容の解明および真因分析、これに基づく再発防止策を取りまとめるとし、第三者委員会からの報告後、再度告知を行うとしています。