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軽自動車で長期車中泊はできる?ムーヴで6カ月車中泊を乗り切った!

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


ベッドキットもなしで半年間「住んだ」ムーヴを紹介

軽自動車での車中泊に興味があるけれど実践には踏み切れない人も多いと思います。

筆者はとある事情で、キャンピングカーとしての架装も車中泊仕様への改造もなにもしていない軽自動車ダイハツのムーヴでただ寝るだけでなく、6カ月間生活しました。

その経験をもとに、軽自動車でちゃんと寝られたのか、食事はどうしたのか、長期間車で生活するに当たって工夫した点は?といったことについて解説しています。

軽自動車で数日間以上の車中泊をしてみたいと考えている人の参考になると思うので、ぜひ読んでみてください。

会社勤めしながら6カ月間車中泊生活

筆者の場合、レジャーなどではなく、とある事情で会社通勤しながら軽自動車・ムーヴの車内で住んでいます。

泊るのは主に会社から遠くない車中泊OKの公園の駐車場。

洗濯は週1回、コインランドリーを利用。

まさにリアル車上生活で半年過ぎました。

電気製品は、パソコン、弁当型電気炊飯器、クリップ式照明、ポータブル扇風機、ポータブル電源、エネループ(充電式電池)だけ。

クルマも軽なら、装備もミニマム。

結論から言うとそれでもなんとかなるものです。

まずはどんな車で車上生活を続けてきたのか。

筆者の「家」を紹介します。

6カ月間車中泊をした軽自動車ダイハツムーヴとは

筆者の車は、ダイハツのムーヴ 2016年式です。

いわゆるハイトワゴンタイプの軽自動車。

リース車なので、改造は一切していません。

車のサイズとしては、タントやN-BOXなどのスーパーハイトワゴンと比べて

ダイハツムーヴ
室内長:2,080mm
室内高:1,280mm
室内幅:1,320mm
ダイハツタント
室内長:2,125mm
室内高:1,370mm
室内幅:1,350mm
ホンダN-BOX
室内長:2,180mm
室内高:1,400mm
室内幅:1,350mm
と、小さいです。

シートアレンジもスーパーハイトワゴンほど、バリエーションがありません。

ムーヴは「車高が高いことは高い」のですが、タントやN-BOXに代表されるスーパーハイトワゴンの方がさらに高く、子どもなら車内で立って移動できるモデルもあるので、車中泊にはスーパーハイトワゴンがより向いていると思います。

元々、車中泊を始めることを考えての車選びではなかったのでムーヴにしましたが、今車を選ぶとしたら、間違いなくスーパーハイトワゴンにするでしょう。

シートはフルフラットにできます。

身長168cmの筆者はかろうじて体を伸ばして寝られます。

ただ、ムーヴは残念なことに、後部座席を倒しても水平にはなりません。

後述しますが、このことで収納に工夫が必要となりました。

燃費はいいです。

筆者の場合、ほぼ自動車専用道路での走行ですが、実燃費でリッター21kmを達成しています。

これは長距離の旅行では大変助かります。

また、ハンドルの「PWR(パワー)モード」ボタンを押すと、アクセルレスポンスが良くなって合流時も心強いです。

就寝は快適か?

述した通りムーヴはフルフラットシートができるため、筆者くらいの身長(168cm)であれば体を折り曲げずに寝られます。

しかし、「快適に」寝るためにはかなり工夫が必要

まず、フラットにしてもシートが凸凹であるため、これを埋めます。

筆者の場合は、家で不要になったラグなどで凸凹を埋めてできるだけ水平にしました。

2つ目に解決しないといけなかったのは、ヘッドレストの部品が出っ張って身体に当たって痛いこと。

これには厚めの座布団を敷いて対処しました。

寝具はどうしたかというと、筆者は寝袋では快適に寝られなかったので、掛け布団を使っています。

真冬は掛け布団と毛布を重ね、さらにダウンジャケットを着て寒さ対策をして寝ています。

一方、真夏は布団が邪魔になります。この時ばかりは車から布団を降しています。

もし、これから車中泊を始めるとしたら、季節は秋が一番いいかもしれません。

暑さよりも寒さの方が対処しやすいからです。

そして、ムーヴに限らずですが窓の目隠し(シェード)は必要。

完全に内部が見えなくなるようにしている人もいますが、私は車内に人がいるかどうか外から分かるようにしたいので、後部のドアにだけシェードを付けています。

ただシェードをどこに付けるかは好みもあるので、どれが正解ということはありません。

車内での食事について

車中泊中の食事については、筆者の場合はできるだけ手間がかからないことを重視しています。

食事の中心は地元スーパーの弁当・惣菜です。

外食もいいのですが、簡単に食べられて地元の特色やスーパー毎のバリエーションの違いも楽しめるので、地元スーパーの弁当がおすすめです。

一番のおすすめは、地魚のお刺身をパックご飯に乗せた海鮮丼です。

パックご飯をスーパーのレンジで温めれば、火を使わずお手軽にできます。

時として、スーパーが閉店の場合は、コンビニで食糧を調達します。

言うまでもなくコンビニには、弁当はもちろんカット野菜やお惣菜、麺類などちょっとした調理ができる食材もそろっています。

車中泊時の食事での一番の負担は食器洗いや調理器具の洗浄です。車中泊で食器を洗える場所は限られています。

そこで、筆者の場合はウェットペーパーで拭き取ることで、手間を省いています。

また、前述しましたが筆者の場合は車中泊をしながら会社勤めをしているので、汚れた食器は会社の食堂で洗っています。

2番目がゴミの処理問題。

幸い会社勤めなのでゴミは会社の食堂で処分してもらっています。

ただ、ゴミの量は抑えるようにしており、カット済み野菜を多用しています。

料理の汁などは、すべて飲み干せるような料理を選んでいるので、作れる料理はおのずと限られています。

調理用具は、ポータブル電源+2段式炊飯器(電気調理器具)、カセットコンロ、ポケットストーブ(ミニサイズの焚き火台)を積んでいます。

メインに使用しているのは、カセットコンロです。

食材は、基本的に生ものは使い切り。

現在はポータブル冷蔵庫を持っていないので、安いからと言って、大量の食材を買い込むこともできません。

しかし、これは考えようなので無駄な買い物はしなくなるので、良い事だと思っています。

クーラーボックスには、調味料などを入れています。

車内に置きっぱなしはせずに、会社に着いたら涼しいところに置かせてもらっています。

お風呂について

車中泊時のお風呂は、銭湯や漫画&ネットカフェ・快活クラブのシャワーを利用しています。

快活クラブは回数券を利用すると、同じ値段で2回分くらい得します。

快活クラブのシャワーはモーニングの時間を狙って行きます。

そうすると、朝食+シャワー+漫画1冊で300円くらいで済むのでさらにお得。

快活クラブに限らず漫画&ネットカフェは全国あちこちにあるので、車中泊時の入浴施設としておすすめです。

また、遠方への旅であれば、温泉巡りもいいでしょう。

収納棚はDIYで

最近の軽自動車の中では車内が狭いムーヴ。

しかもリース車のため改造ができないので、収納スペースの確保には苦労しました。

着替えや調理器具、寝具などできるだけ荷物は最小限にしましたが、車内がすぐに物であふれて大変。

車内が常に片付かない状況を解決すべく、ムーヴに合う形状の収納棚をDIYで作成しました。

運転席側の後部座席をつぶして収納棚を設置し、助手席側はベッドスペースにしています。

ホームセンターで組み立て家具の部品を購入し、水平が取れるようにしてバンドで固定しています。

この方法で収納スペースが増えたため、車内がかなり片付きました。

棚に載せきれない物は後部座席や助手席側の足元のスペースに置いています。

無造作に見えますが、汚れものは後部左の床にまとめて置くなどそれなりに気を使って配置。

車内テーブルも簡単DIY

食事や車内ワークを行うためのテーブルも自作

市販品で理想とするものがなかったためです。

当初は助手席用のテーブルだけ作りました。

折り畳み式でとても重宝しています。

欠点は、助手席のドアを開けられないこと。

ドアのアームレストをテーブルの片方の脚代わりにしているからです。

その後、運転席側にも板を掛けるようにして、テーブルスペースを広くしました。

ポータブル電源も用意して、車内オフィスとしても使っています。

簡易なテーブルですが、スマホのテザリングを使用して、パソコンで執筆活動を行っており、時折プログラム作成も行います。

車内の臭い対策

ちょっとした料理でも車内ですると、臭いが染み付きます。

焼き魚などは持ってのほか。

そうでなくても、長時間車内にいることで、独特な臭いが付きます。

対策はこまめな換気とファブリーズ。

以前ゴミを捨て忘れて臭いが付くことがあったので、ゴミの捨てにはかなり神経を使っています。

まとめ

筆者の場合、簡単な調理器具とポータブル電源、布団やDIYした棚とテーブルだけでも6カ月間、車上生活ができました。

なので、その気になればだれでも普通の軽バンや軽ワゴンで、半年は無理でも数日間は車中泊できるだろうというのが個人的な感想です。

シートをフラットにしてマットやクッションを置いて寝る。

食事はスーパーやコンビニの弁当や惣菜で済ませる。

軽バンや軽ワゴンが用意できるならまず1泊、車中泊してみてはいかがでしょうか。

きっと、意外と簡単で楽しいですよ。

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執筆者プロフィール
車旅情報Webマガジン「DRIMO」
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