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「おっ…お客さん!?」意外と知られていない《タクシーの助手席》ルールとは
目次
“会話目的”で助手席を希望する迷惑客も……
しかし、一定数は「乗り物酔いを防ぐために助手席に座りたい」という人もいるようです。
タクシードライバーのコメントでは
「『乗り物酔いになりやすい』と伝えてもらえれば助手席に案内しますし、こちらでエチケット袋も用意したこともあります」
などの体験談が。運転手に事情を説明すれば、快く対応してくれることが多いようですね。
一方で“こんな客は助手席に座られると迷惑”という場合もあるようです。多くのドライバーが口々に言うのは酔っ払いの客。現役のタクシードライバーからは、
「『遠回りしないか見張りたいから前に座らせろ』と高圧的な態度で言ってきた泥酔客。乗車してちょっとしたらすぐに寝てました」
といった不満の声が。面倒なケースが多いようなので、“できれば対応したくない”とのコメントが目立ちました。
さらには、「ひたすら喋り続けるお客さんなら対応したことがある。唐突に『可能なら助手席に座ってもいいですか?』と聞かれたので、ちょっと驚いた……」「男性客から急に『隣、いいですか?』と言われると、『ちょっと怖いな』と思う」
などの声も。
“特別な事情”がない限り、「助手席に座りたい」という要望は警戒されがちのようですが、特にドライバーが女性の場合はそう思われる可能性が高いようですね。
運転歴10年のタクシードライバーに本音を聞いてみた!
現役のタクシードライバーにも「1人での助手席利用」についてお話をお聞きできました。
今回取材に応じてくれたのは、約10年ほどの経験を持つタクシードライバー。はじめに「そもそも1人のときにタクシーの助手席には座ってはいけないの?」とたずねたところ、
「明確な決まりはありませんが、基本的には後部座席に座ってもらいます。最近はコロナ禍ということもあり、お客様との距離を空ける目的もありますが、なにより後部座席の方が防犯上安全ですからね」
と答えてくれました。概ね前述した通りのルールに則って対応しているようです。
続いて「これまでの経験の中で、助手席に座りたいという申し出を受けたことはありますか?」という質問に対しては、
「1人で助手席に座りたいと言われたのは数えるくらいしかありません。そのときは、『車酔いが激しいので助手席に座らせてほしい』というお願いでした」
と回答。また別の対応例として、
「荷物が大すぎて後部座席が埋まってしまった時に、助手席を案内したこともあります。荷物を助手席に乗せるという選択もあったのですが、お互い防犯意識が働いて荷物の方を後ろにしました。万が一荷物がなくなって私が盗んだと思われても困りますしね」
また彼の場合はあまりないシチュエーションのため、“緊張することもあった”といいます。対応したときのことを振り返り、
「誰が何を考えているかわかりませんから、もし強盗だったらと思うと、1名様を助手席に乗せるのは怖かったです」
と話していました。
10年間タクシードライバーをしていても、なかなか出会う機会のない“1人客での助手席利用者”。防犯面から考えても、特別な事情がない限りはドライバー側から提案してくれることはなさそうですが、理由や事情があれば対応してくれるようです。
やむを得ない事情があり、どうしても助手席を利用したいときは相談してみてはいかがでしょうか?
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- 執筆者プロフィール
- 小高皐月
- 1979年生まれ。会社員を経て、知人の縁で編集プロダクションに就職。子育ての経験を活かして様々な記事を担当していたが、取材をきっかけにドルオタ化。クルマを走らせながら一人でカラオケするのが大好きで、歴...