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交通事故の慰謝料、支払われないケースも…法律相談センターに「金額の基準」は何で決まるのか聞いてみた
交通事故の「慰謝料」は人身事故のみ請求できる
テレビやラジオなどで交通事故のニュースを見聞きすることがあります。決して他人事ではなく、通勤や通学、買い物に出かけるときなど、日常生活では常にそのリスクを伴います。
もし自分が交通事故に遭ってしまったら、あるいは交通事故を起こしてしまったら、慰謝料が発生します。とはいえ、慰謝料とは精神的な苦痛を金額に換算するものなので、明確に算出するのは難しいものです。
自動車保険会社の担当者に交通事故発生時の慰謝料の決め方や相場などについて聞いてみました。
「事故の状況によって異なりますが、例えば入院した場合には、入院慰謝料が支払われます。事故後に後遺症が残った場合には、後遺障害慰謝料などが支払われます。
ただし注意が必要なのは、人身事故の場合のみに発生するという点です。住宅の壁や電柱など物損事故の場合には請求できません。
また、裁判を起こさずに当事者のみで話し合って慰謝料の金額を算定する示談交渉なども多く行われています。ただし、話がまとまらなくなることもあるので、被害の大小に関わらず専門家などに依頼した方がいいでしょう。」
任意保険会社や裁判の判例によって変わることも
また、『自賠責基準』『任意保険基準』『裁判基準』の3つの弁護士基準が設けられているそうです。ことがわかると思います。これらについて、法律相談センターに慰謝料の算定基準を聞きました。
「自賠責基準が適応される場合は、加害者側が加入している自賠責保険によって支払われます。法令で定められた最低額が支払われることがほとんどです。
任意保険基準が適応される場合は、加害者側が加入している任意保険によって支払われます。各保険会社の基準によって異なるので、大きな差があります。
裁判基準が適応される場合は、過去の交通事故事例の裁判の判例によって支払われる金額が変わってきます。
慰謝料は、一つひとつの交通事故の発生状況によってだけでなく、任意保険会社や裁判の判例によって大きく異なってきます。」
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...