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警察に聞いた「2km以下ならセーフ?」高速道路の1番右車線を走り続けてはいけない理由
目次
どのくらいの距離を走り続けるとNG?2kmというのはホント?
車両通行帯違反の取締を受けるのは、次のようなケースです。
- 走行車線に車がいないのにもかかわらず、追い越し車線を走り続ける
- 追い越しが終わったにもかかわらず、走行車線に戻らず走行を続ける
- 故意に追い越し車線にとどまり、長距離追い越し車線を走り続ける
こうしたケースでは、後方からの追尾、もしくはヘリコプターによる取り締まりなどで、車両通行帯違反に問われます。
このとき、どのくらいの距離が長距離になるのかには明確な基準がありません。巷ではおおよそ2km程度という話が大勢を占めていますが、警察へ確認すると「2kmという基準は無く、故意に追い越し車線を走り続ける行為は、検挙の対象になり得る」との話がありました。
追い越しを終えたら、すぐに走行車線に戻り、追い越し車線にとどまり続けることが無いように気を付けましょう。
追い越し車線を走っていて、後ろから追いつかれたら?
また、車両通行帯違反には、もう一つのケースがあるのを知っているでしょうか。
それは、「追いつかれた車両の義務違反」というものです。これは道路交通法第27条に記載されています。
条文を簡潔に説明すると、「法定速度未満で走行している場合に、後続車に追い付かれた場合は、できる限り道路の左側によって道をゆずらなければならない」「追いついた車両が追い越そうとしたときに、追い越しが終わるまで自車は速度を増してはいけない」というものです。
追い越しとは、進路を変更して(車線を変えて)前走車両の前に出ることです。車線を変えずに、右側を走る車の前に、左の車線を走行していて出てしまうことは、追い越しとはなりません。
高速道路の法定速度は100km/h(区間により異なる場合あり)ですから、100km/h未満の速度で追い越し車線を走行し続け、後続車に追い付かれたにもかかわらず、走行車線に入ることなく道を開けなければ、これも車両通行帯違反にあたります。前述と同様の反則点数、反則金の支払いが言い渡されるのです。
こうした規則があるのは、道路交通法第20条の3項に、「追い越しを行う場合には必ず右側から」という記載があるため。必ず追い越してもらうときには右側の車線から行ってもらうために、車両通行帯を守った走行が必要なのです。
交通法規を正しく理解し、実践することが、セーフティドライブにとって重要なポイントです。自身が車両通行帯違反をしない運転をしていれば、徒に煽られる事が少なくなるでしょう。車両通行帯を守ることは、煽られない運転をする第一歩。煽り運転から身を守るためにも、正しい知識と運転を身に着けておくべきです。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...