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「目潰しのように眩しい」リアフォグランプ点けっぱなしの車があおり運転の原因?
リアフォグの誤使用があおり運転を引き起こす?
この問題の根底には、ハンドルを握る者が機能装備を「知らない」ということがまず挙げられると思います。
例えば、特に欧州車で見られるのですが、ヘッドライトの操作とフォグ及びリアフォグ操作が一つのスイッチに集約されているため、一番強い状態にしてしまっているということがあります(スイッチは一つであっても操作はひねる、引くなど分けられていることがほとんどですが)。
この場合、後方へ向かってリアフォグを照射しているにも関わらず、当人からは点いている状態が確認できないので、他車から眩しいと思われていることに気づくことができません。
リアフォグを点灯している車のドライバーにその気がなくても、迷惑な運転となってしまい、後続車からは「故意に嫌がらせでやっているのではないか?」「後続車を煽っているのでは?」と誤解されてしまうのです。
一方で、前を走る車が点けっぱなしにしているリアフォグが眩しくて不快だと感じ、それを知らせるために、あおり行為とも思われてしまうケースもあるように思われます。
前を走っている車にリアフォグが点いていることを知らせるのは難しいため、パッシングやクラクションなどを使ってしまうと、あおり運転と捉えられてしまうのです。
前の車のフォグランプ誤用を、後続車があおり運転と誤解されずに知らせる手段は、ほとんどないのかもしれません。知らせたいのに伝えられないというのは本当にもどかしいと思います。
自分の乗っている車のトリセツくらいは読んでおこう
欧州ブランド正規ディーラーのサービススタッフに、納車時にリアフォグの機能説明を行っていないのかどうかを訊ねたところ、「以前にもリアフォグの誤使用が社会問題になったことがあるため、それからは説明するようにしている」ということでした。
そのため、当時ほど誤使用しているケース自体は減少しているようなのですが、使用名義者以外がハンドルを握っていたり中古車を個人売買で手に入れて説明がされていないなど、間違った方法で使用しているドライバーも見受けられます。
安全のための機能装備の話で言えば、フロントウインドウの霜による曇りを除去するデフロスタースイッチ(扇形の窓アイコン)と、リアウインドウの曇りを抑えるデフォッガースイッチ(長方形の窓アイコン)の区別や使用タイミングが分からないドライバーも見かけることがあり、非常に残念に思います。
教習所に通うだけで自動車免許を取得できてしまいますが、教習所では車両一台一台の機能や装備というのは教えてはくれません。
せめて自分の乗っている自動車の取扱説明書などに目を通すなどをし、装備や機能をしっかりと覚えて欲しいもの。装備を上手く使いつつ周囲の状況を把握し安全運転を行えるドライバーこそハンドルを握る資格があるのだと考えます。
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- 執筆者プロフィール
- 小松 男
- 幼少時からクルマ、バイクをはじめ乗り物全般の運転を好み、社会人になり中古車業を営むも上手くいかず業界から離脱。その後は出版社に勤め、幅広く雑誌媒体を手掛ける。こだわりがないというこだわりを掲げる昭...