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気の緩みと注意不足で現金3万円の出費…春先で起こりやすい「ヒンジ」破損とは
強風時はヒンジドアの開け閉めにご用心
立春から春分までの間に、日本海側に低気圧があり、最大風速8m/s以上の風が吹いて気温が上がると「春一番」が吹いたと報道されます。2023年、関東地方では3月2日に春一番が吹いたと気象庁から発表されました。
温暖になり穏やかなイメージのある春の気候ですが、突然の強風に注意しなければならない時期でもあります。
強風時はクルマが煽られハンドルを取られる、トラックなどでは横転の危険があるなど、慎重な運転が求められます。さらに、停車後も強風・暴風には細心の注意を払う必要があります。
車が強い風にさらされた際に、最も破損しやすいのはドアです。特に、ヒンジドアと呼ばれる、ドアの前方部分を支点にして開閉するタイプのドアは、風にあおられ破損しやすい箇所になります。
ドアのヒンジ部分は大きな力に弱い
ヒンジとは日本語に直すと蝶番(ちょうばん・ちょうつがい)と呼ばれ、家の玄関ドアなどでよく目にする、扉や蓋を開閉させる部品を指します。自動車のドアは重く、開閉が大変なため、このヒンジを取り付けて少ない力で開け閉めができるようになっているのです。
ただし、このヒンジ部分は過度にかかった大きな力には耐えることができません。通常人間が行うような開閉で壊れることは稀ですが、強い風の力をドア1面で大きく受けた場合、ヒンジ部分が損傷する可能性は大いにあります。
強風時には、いつもよりもしっかりとドアを押さえ、風による力で外側にドアが持っていかれないように注意しながら開閉しましょう。
このほか、ドアヒンジの役割には「ドアが一定以上に開かないようにする」「ドアが開いている状態で一時固定する」といったものがあります。
そのため、ヒンジが破損すると、ドアが際限なく開いてしまう、ドアがズレる、最悪の場合根元から折れて落下するといったリスクが生じるのです。
いつもよりもドアが大きく開き、バキッと言うような音が鳴った場合、ドアヒンジの破損が疑われます。速やかに、専門業者で修理を行いましょう。
- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...