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「落ち葉は車の天敵!って知ってた?」事故や故障の原因にもなる落ち葉…対策は?

落ち葉の上ではタイヤが滑りやすい?

落ち葉で埋め尽くされた公園内などを歩いて、思わず足を滑らせた経験はないでしょうか。

落ち葉が雨などで濡れると、葉っぱから多くの油分が出てきます。特に、秋に見頃を迎えるイチョウの葉には、多くの油分が含まれており、路面もかなりヌルヌルと滑りやすくなると言われています。

落ち葉の多い道路では、急ハンドルや急ブレーキを避け、いつもよりも速度を控える必要があります。雨が降って濡れた路面であれば、より慎重な速度調整と運転操作が求められるでしょう。

©candy1812/stock.adobe.com

落ち葉に埋め尽くされた路面を走る際の注意点について、紅葉の名所として知られる栃木県日光市に住む元教習指導員に、話を聞きました。

「路面の落ち葉が雨などで濡れると、葉っぱに含まれる油分が道路に漏れ出します。タイヤが滑りやすくなるだけでなく、グリップ力の低下につながります。グリップ力が低下すれば、ブレーキの効きも悪くなり、車が本来の位置で止まらなくなってしまいます。

また、路面が乾燥していたとしても、タイヤに落ち葉が張り付いてしまい、カーブなどでハンドルを切っても正しい方向へ操舵できなくなることも考えられます。

路上教習では、練習の一環として、落ち葉のある路面を走行することがありますが、必ず速度を落として走行するように指導しています。」

落ち葉で覆われて標示が見えないことも

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落ち葉に覆われた路面を走る際には、さらなる危険性を念頭に運転しなければならないと、前述の担当者は話します。

「落ち葉が多いと、路面の道路標示が見えなくなります。交差点付近での停止線や速度標示などが見えなくなり、思わぬ交通トラブルを招く危険があります。

実際に、教習所での路上検定中に、落ち葉によって停止線がどこにあるのかわからず、本来書かれている停止線を大幅に超えて、交差点内に進入して停止してしまったという事例がありました。

停止線などの道路標示が落ち葉や雪で見えない場合、停止線から離れて止めたとしても、路上検定ですぐに不合格になることはないのですが、その教習生は、交差点の中に進入してしまいました。危険を防止する意味で補助ブレーキを踏み、不合格となってしまったのです。

©szaboerwin/stock.adobe.com

路上検定の合否はともかく、道路標示が見えていれば防げた事例かもしれません。落ち葉の多い季節はこうしたトラブルが頻発します。

停止線などの道路標示が見えない場合は、周囲の道路状況や交差点の構造などを把握し、目安で止めるようにしてください。くれぐれも、赤信号なのに交差点内に進入して止まらないように注意する必要があります。

また、青信号であっても、周囲の車の動きなどに配慮して走行してください。」

路端(道路の端)には、雨水などを排出するための「側溝」と呼ばれる溝が設けられています。落ち葉によって、側溝の有無がわからなくなり、脱輪する危険性もあります。

走り慣れていない道路では、左折時に寄せすぎて、側溝にタイヤがはまってしまうことも。路面の状況がわからない場合は、寄せすぎにも気をつけてください。

執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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