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整備は誰が?寿命は何年?中古で買うとお得?知られざる教習車のあれこれ
自動車教習所には何台もの教習所が保管されています。それらを一体いつ誰が洗車・点検・整備を行っているのでしょうか?また、古くなった教習車はどうなるのでしょう?元教官である筆者が、意外と知らない教習車の豆知識を紹介します。
教習車は意外とモチがいい!?洗車・点検・整備を毎日実施
教習車は常にキレイに保たれていると感じたことがあると思います。筆者の教習所では、教官一人につき1台もしくは2台、整備・洗車担当が決められていて、毎朝稼働前に洗車や給油、日常点検などの整備を行っていました。
そのため、長期の休暇を取得している教官の担当教習車は何日も洗車されずに放置されていることもありました。そうした車両は使わないというルールも決められていました。
給油については、教習所敷地内に自前のガソリンスタンドがあり、そこでまとめて給油するという方法を取っていました。そのガソリンスタンドには、数ヶ月に一度、タンクローリーが給油に訪れて満タンにして帰っていきます。
そして、車の運用に欠かせないのが車検です。教習車は併設されている整備工場や、近隣の自動車整備工場などに、何日かに分けて車検を実施します。一度にすべての教習車を車検に出してしまうと、教習できなくなってしまうためです。
教習車は、低速で走り続けるため「長持ちしない」とか「すぐにダメになる」と言われることがあります。しかし実際は、毎日のように洗車・整備・点検を行い、運行日誌を付け、車の走行距離や状態を徹底的に管理し、最良の状態を保っているため、意外と長持ちします。
もちろん教習所によって異なりますが、長ければ10年以上使用し続けることもあります。それでも、教習所内のコースばかりを走っていた場合は、10年以上経過していても走行距離が数千キロ程度ということもあります。
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...