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「魔の7歳」って知ってる?子どもを守るために知っておきたい交通事故予防策!「幼児等通行妨害」知らないドライバーも?
子どもとの事故を避けるための運転ポイント

子どもとの事故を避けるためにドライバーが押さえたい運転ポイントを、「危険なシチュエーション」と「子どもの特性」に分けてまとめました。
危険なシチュエーション(場所・時間帯・時期)
子どもとの事故が起こりやすい場所
子どもと車との事故が起きやすい場所として次の4つがあげられます。
- 学校周辺や通学路
- 公園の周り
- 駐車車両のある生活道路
- 交差点
学校周辺や通学路、公園の周りでは、子どもの飛び出しに注意する必要があります。駐車車両のある生活道路も同様で、車の陰からの飛び出しに気を付けなければなりません。
こうした場所では車の速度を抑えて、なるべく慎重に通行したほうが安全です。また、もし道路に飛び出す子どもを見かけたら、徐行または一時停止をして、別の子が続いて飛び出さないか確認しましょう。
もう1つの危険な場所は交差点です。大人の歩行者でさえ事故に遭いやすい場所ですから、子どもを見かけたら動きに注意し、必要であれば一旦停止して道を譲りましょう。
危険度が高まる時間帯
登下校や放課後の時間帯には、先にあげた「子どもと車との事故が起こりやすい場所」の危険度が高まります。また、学童保育から子どもが帰る17〜19時ごろも、児童を巻き込む事故が起きやすい時間帯といえます。
こうした時間帯に車に乗るときは、周囲の安全にいっそうの注意を払いたいところです。朝は通勤で、夕方は仕事や買い物などで気忙しくなりがちですが、子どもの多い場所を通行するときは、気持ちを落ち着けて運転するように心がけましょう。
5~6月は新入生に要注意
「魔の7歳」といわれる小学1年生が関わる交通事故は、小学校でできた友達と外で遊びはじめる5〜6月に起きやすいようです。この時期には、学校や公園などの周辺にいる子どもに特に注意したほうがよいでしょう。
ドライバーが意識したい「子どもの特性」

小学生は発達中の子どもであり、大人と同じように行動することができません。特に低学年の児童は未発達な部分が多いので要注意。車の運転中に7〜10歳ぐらいの子どもを見かけたら、次の3点を意識してください。
子どもは注意力が散漫
子どもは注意力が散漫で、路上に何かを見つけて走り出したり、急に友達と追いかけっこをはじめたりします。歩道をはみ出して走る児童もいるので、子どもの横を車で通過する際は、距離を大きめに取ったほうがよいでしょう。
子どもは急に止まれない
一度走り出した子どもは急には止まれません。横断歩道まで走ってきて止まりきれず、車に衝突するケースもあるので注意しましょう。
子どもは距離を把握する能力が低い
子どもは距離を把握する能力が低く、ある研究結果によると「大人とくらべて距離を1.6〜1.7倍ほどに感じている」そうです。
この特性から、大人が横断を躊躇する場面で、子どもは迷わず道を渡りはじめる場合があります。次に解説する違反を犯さないためにも、道を横断しようとする子どもを見かけたら、早めにブレーキを踏むようにしましょう。
「幼児等通行妨害」に要注意

子どもに注意して運転することは、事故の予防だけでなく、運転免許を守ることにもつながります。もし「幼児等通行妨害」という交通違反をご存知でないなら、ここで覚えておいて損はないでしょう。
子どもの通行を妨げると違反!
ざっくりいうと、幼児等通行妨害とは「交通弱者の通行を妨げる違反行為」を指します。ここでいう交通弱者とは、監護者が付き添わない幼児や児童、身体に障害のある方、高齢者などです。
これらに該当する人が道路を歩いているとき、車両は一時停止や徐行をして、通行を妨げないようにしなければなりません。つまり、保護者が付き添っていない児童(小学生)などの通行を車で妨げると交通違反になる、ということです。
このルールは「横断歩行者等妨害等」と異なり、適用される場所が指定されていません。道路であればどこでも「いま児童の通行を妨害しましたね」と、取り締まりを受ける可能性があるので要注意です。
幼児等通行妨害に対するペナルティは、違反点数2点と反則金7千円(普通車の場合)となっています。免許とお財布にダメージを受けないためにも、道ゆく小学生の動きには気を付けたいところですね。
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- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...