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「避難時には4WD車を」火山灰が降り積もった路面…二輪駆動は立ち往生し道塞ぐ

二輪駆動車は火山灰の上でタイヤ空転。チェーンつけても効果なし

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山梨県富士山科学研究所などの研究グループは火山灰が12センチの厚さで積もると二輪駆動の自動車は動けなくなるとの実験結果をまとめたと複数の新聞社が報じました。

この実験では、2021年10月から11月にかけて、噴火後の道路に似せて火山灰の厚みや道路の傾きを変えた複数のコースで、重さや駆動方式が違う9種の車の走行を実施。

火山灰などが約12センチ積もったコースでは、前輪駆動車、後輪駆動車いずれの二輪駆動車でも、傾斜2~3度でタイヤが沈み込んで空回りし、前に進めなくなったとし、また金属製や樹脂製のチェーンを付けても、かえって走行距離が短くなるケースもあったとしています。

火山灰積もった坂道、軽自動車とワンボックスは登れず

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2021年2月19日に、国土交通省のほか、市町、県警察、富士山火山防災研究センター等の9機関が参加した、火山灰上を走行し、自動車の走行性能の課題等を確かめる実験では、富士山噴火時の噴出物で赤みがかった軽石(富士山スコリア)と、桜島火山灰の2つを用いた走行体験を実施。

走行体験では勾配12%の坂をFF車、チェーンを装着したFF車、4WD車それぞれの登坂性能の違いが確認されています。

この実験では、4WDの車は比較的容易に登坂できたものの、FF車では登坂に時間がかかり、さらに軽自動車・ワンボックスでは登坂できないという結果が示されました。

降灰時の避難に車を使う場合には4WDの車が推奨され、FFやFR、MRといった二輪駆動では安定した走行は困難である可能性が高く、スタックすれば他の避難者に影響を与える可能性があるとまとめられています。

早めの避難が重要。「まだ大丈夫」の思い込みは危険

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いずれの報告も、火山灰が厚く降り積もった状況が想定されています。4WDの車であれば火山灰の上でも安定して走行が可能であるとしているものの、こうした状況では火山灰が降り続いていることも考えられ、十分な視界を確保できず避難が困難となることは変わりありません。

滑りやすい路面ではブレーキの利きも悪くなり衝突や転落といった危険も考えられるほか、火山灰がエアフィルターに詰まってエンジンが不動となるなど、スタックする以外の理由に起因する立ち往生が起こるおそれもあります。4WDの車があるからといって「まだ大丈夫」と避難を遅らせるのは賢明ではありません。

また、富士山の噴火に備えた避難計画の見直しで、静岡、山梨、神奈川の3県などでつくる対策協議会は、従来は車での避難が中心でしたが、渋滞で逃げ遅れる可能性もあるため、2022年3月30日に方針を転換。原則徒歩での避難をと呼びかけています。

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