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滑って坂道が登れなくなる!? 轍が怖い!? 冬場走行時に抑えておきたいポイント
路面への積雪や凍結などが要因となり、冬場の運転は交通事故や渋滞などのリスクが高まります。
では、こういった路面でも安全に走行するためには、どのようなポイントを抑えておけばよいのでしょうか。
雪道の走行はスタッドレスタイヤ装着がマスト

一般的に、冬場の運転は交通事故のリスクが高まると言われています。
たとえば、普段は雪がほとんど降らない地域では、降雪時にノーマルタイヤのまま坂道を走ろうとする車両がスリップして、交通事故や立ち往生を招くケースが少なくありません。
これは、雪国と比べて積雪時の道路状況や必要な装備に対する意識が低くなりがちな点も要因のひとつのようです。
そのため、本格的な冬に入る前に、雪道や凍結路面を走行する際の注意点をしっかり押さえておくと安心です。
まず、JAFが2017年に実施した「雪道での登坂テスト」では、勾配12%の圧雪路を使いノーマルタイヤの性能が検証され、ノーマルタイヤでは圧雪路でタイヤが空転し、坂道を上りきることができませんでした。
これは、タイヤと雪面との間で十分なグリップが得られず、厚く雪が積もった環境はノーマルタイヤの設計では対応しきれない状況が生じることを示しています。
また、本テストでは、同じ勾配の坂道でもスタッドレスタイヤを装着した車両は圧雪路を問題なくクリアできたという結果も得られています。
このように、冬道の坂道走行ではタイヤ性能が安全性に直結します。
そのため、早めにスタッドレスタイヤへの交換を検討したり、雪道走行の際はチェーンを装着したりするなどの対策を講じることが大切です。
また、雪道は平坦な道路でも凍結や圧雪により滑りやすくなるため、周囲の状況を確認しつつ速度を押さえるなど、安全を最優先した走行を心がけましょう。
それぞれの路面の状態を十分に理解することが大切

また、冬場の道路ではたびたび「轍(わだち)」が形成されます。
わだちとは、タイヤが雪を押し固めたり掘り下げたりすることで生じる溝状の跡のことで、交通量が多い道路ほど深く刻まれやすい傾向にあります。
そして、わだちができると路面に段差が生じ、直進性が損なわれたりハンドルを取られたりして走行が不安定になるおそれがあります。
さらに、わだち部分だけが氷のように滑りやすくなっている場合もあり、一見すると平坦に見える路面でも急にグリップを失いスリップするリスクも生じる可能性があります。
とくに車線変更の際には、わだちの段差を乗り越える瞬間に車体が横滑りしやすく、注意を怠ると姿勢を崩してしまうかもしれません。
安定して運転するためには、基本的にはわだちに沿って走行することが望ましいです。
わだちの中はタイヤがある程度安定して接地するため、無理に段差を越えて走るよりも車体が安定しやすいというメリットがあります。
とはいえ、わだちが深すぎる場合は車体下部を擦ったり、脱出しにくくなったりするおそれもあるため、状況を見極めながら慎重に走行しましょう。
また、冬場の道路ではわだちによる影響を受けるだけでなく、圧雪や新雪、アイスバーンなど路面そのものの状態も刻々と変化するため、それぞれの道路状況に応じて運転することも大切です。
まず圧雪道路は、一見すると走りやすそうに見えますが、表面が硬く締め固められているため、急な操作をするとタイヤが滑りやすい状態です。
そのため、発進や加速はゆっくりとおこない、ハンドル操作やブレーキも早め・穏やかにすることが重要とされています。
一方、新雪路ではタイヤが雪に埋もれて進みにくくなりタイヤが空転しやすいため、アクセルを強く踏み込まず、一定の速度を保ちながら走行することがポイントです。
また、前の車が通った跡を利用することで、比較的安定した走行がしやすくなります。
そして、アイスバーンは路面が氷で覆われており、もっとも滑りやすい状態を指します。
わずかな操作でもスリップしやすいため速度を十分に落とし、車間距離を大きく取ることが求められます。
とくにブレーキは慎重に操作し、急制動は避けましょう。
まとめ
このように、冬場は圧雪路や新雪路、アイスバーンなど、さまざまなタイプの路面を走行する可能性があります。
これらは一見すると同じ雪道に見えても、路面の状態によって車の挙動や滑りやすさは大きく異なるため、それぞれの路面の特徴を理解し、今どのような状況なのかを見極めながら運転することが重要です。
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