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行楽シーズンがやってくる!「目的地に着いた頃にはヘトヘト…」長旅・渋滞を乗り切る休憩の取り方をプロに聞いた
毎年お盆や年末年始になると帰省ラッシュやUターンラッシュで運転が長時間、あるいは長距離にわたり、目的地に着いた頃にはほかのことができる余裕がないほど疲れてしまったという経験は多くのドライバーがあるのではないでしょうか。
こうしたドライブでは、普段走り慣れない道での緊張、終わりの見えない渋滞や混雑によるイライラ、そして何時間も同じ姿勢でいることによる身体の凝りなど、心身ともに大きな負担がかかります。
車があることで生活を豊かにできるはずが、疲労が溜まってしまい満足に活動できないというのは歯がゆいもの。これらの疲労を最小限に抑え、長距離運転を少しでも楽にする方法を知ることが大切です。
自動車教習所の指導員の話から、その秘訣を探っていきましょう。
交通事故やニュースに使われる言葉
目次
長距離運転を劇的に楽にする!「正しい運転姿勢」の驚くべき効果

長距離運転を楽にする方法について自動車教習所の指導員は、「適切な運転姿勢で運転することが非常に大切です」と語ります。
「不適切な運転姿勢は、身体の一部に過度な負荷をかけるため、長距離運転で疲れやすくなります。そのため、長距離運転をする際は、座面の高さ、背もたれの角度、ハンドルの高さや前後位置などを、ご自身の身体に合わせて細かく調整することが重要です。」
適切な運転姿勢は、単にハンドルやペダル操作を正確にするだけでなく、身体への負担を分散させ、疲労を大幅に軽減する効果があります。普段あまり意識しないかもしれませんが、改めてご自身の運転姿勢を見直し、身体に合ったポジションを見つけることが、長距離運転を快適にする第一歩となるでしょう。
5つのステップによって、適切な運転姿勢を確認することができます。
ステップ1:シートの前後位置を調整する
まず最初に、最も重要な「シートの前後位置」を決めます。
- シートに深く座る: お尻をシートの奥までしっかりと入れ、背中全体が背もたれに密着するように座ります。これが基本ポジションです。
- ブレーキペダルをしっかり踏み込む: アクセルペダルではなく、ブレーキペダルを一番奥までしっかりと踏み込みます。
- 膝の角度をチェック: ブレーキペダルを踏み込んだ状態で、膝が完全に伸びきらず、わずかに(約120度程度に)曲がっている状態が理想です。もし膝が伸びきってしまうようならシートを前に、曲がりすぎるようならシートを後ろに調整します。
膝が伸びきっていると、とっさのブレーキ時に力を入れにくく、また衝突時に足への衝撃を吸収できません。
ステップ2:背もたれの角度を調整する
次に、背もたれの角度を調整します。
- 肩甲骨を背もたれに密着させる: シートに深く座った状態で、肩甲骨が背もたれにしっかりと密着するように角度を調整します。
- ハンドルの上部を握る: 両腕を伸ばし、ハンドルの最も遠い上部(12時の位置)を軽く握ります。
- 手首の角度をチェック: その際に、手首がハンドルの上端に乗る、あるいは軽く曲がる程度の角度が理想です。腕が伸びきってしまうようなら背もたれを起こし、腕が曲がりすぎるようなら背もたれを倒します。
背もたれが倒れすぎると、身体が安定せず、とっさのハンドル操作がしにくくなります。また、起きすぎると、腰や肩に負担がかかりやすくなります。
ステップ3:ハンドルの高さを調整する
シートの調整が終わったら、ハンドルの高さを調整します。(チルト機能がある場合)
- メーター類が見える位置: まず、ハンドルがメーター類を遮らず、視認できる位置に調整します。
- 肩の力を抜いて握れる位置: 両腕を軽く曲げた状態で、肩に力が入らず自然にハンドルを握れる高さが理想です。高すぎると肩が上がり、低すぎると膝に当たる可能性があります。
ステップ4:ハンドルの前後位置を調整する
ハンドルの前後位置を調整します。(テレスコピック機能がある場合)
- 自然な腕の曲がり: 両腕を軽く曲げた状態で、肘に十分なゆとりがあり、自然にハンドル操作ができる位置が理想です。
- ステアリング操作のしやすさ: ハンドルを回す際に、腕が伸びきったり、逆に窮屈になりすぎたりしないかを確認します。
腕が伸びきった状態では、とっさの緊急回避操作で十分にハンドルを切ることができません。肘が少し曲がる余裕を残しておくことで、素早い回し込みが可能になります。
ステップ5:ヘッドレストの高さを調整する
最後に、ヘッドレストの高さを調整します。
- 頭部の中心とヘッドレストの中心: ヘッドレストの中心が、ご自身の耳の高さ、あるいは後頭部の中心にくるように調整します。
- 首への負担軽減: ヘッドレストは、追突事故の際に頭部の過度な後方への移動(むち打ち)を防ぐ重要な役割があります。低すぎると効果が薄れ、高すぎると逆に首に負担がかかる場合があります。
車幅感覚、全然わからん!
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...