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もはや有効策なし?ハンドルロックをかけたレクサスが盗まれた手口とは

事件の概要

2021年1月27日愛知県西尾市で発生した盗難事件。犯人は何らかの方法で車の開錠を行い、盗難防止として設置していた「ハンドルロック」の部品を工具で切断。そしてエンジンを始動させ、逃走しています。

今回被害に遭ったレクサス LXのオーナーは、日頃からハンドルロックを取り付ける程、盗難防止に気を使っていたといいます。自身の所有する車が狙われやすいことを理解し、対策していたにも関わらず盗難されてしまったようです。

被害者のオーナーは既に警察に被害届を提出しており、窃盗事件として調査中しているとのことです。

ハンドルロックとは

ハンドルロックの例
ハンドルロックの例

ハンドルロックとは、ハンドルに取り付ける長い棒です。ハンドルに棒をはめ込み、鍵でロックします。長い棒を取り付けることで、ハンドルの回転を制限させ、運転しにくくさせ盗難を諦めさせることを目的にした商品です。

今回使われていた商品が無いかamazonで探してみたところ、同型のタイプがたくさん売られている一般的なタイプのもののようです。

価格には幅がありますが、3,000円から10,000円以下くらいの価格帯で取引がされています。

確かに、見た目はスタイリッシュなのですが、欠点としてはハンディタイプの切断機で簡単に切れる程度の金属が使われていたということです。

ハンドルロックで有名なものといえばHONET社のLH-12Rが挙げられます。

HORNET ハンドルロック LH-12R

HORNET ハンドルロック LH-12R

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その見た目は確かに無骨なのですが、その金属部は太く頑丈です。したがって切断には時間がかかります。

見た目で選ぶこともあると思いますが、せっかくのダブルロックを有効にするのはやはり機能性だということが分かります。

レクサス LXの過去の盗難件数

レクサス LX570 2017年モデル
レクサス LX570 2017年モデル

レクサスLXは、レクサスシリーズの中で最も盗難の被害件数が多い車種です。

2020年以前の調査では、レクサス車はすべて「レクサス」としてまとめられていたため、車種ごとの盗難件数が分かるようになったのはつい最近のことです。

しかし、LXのベース車である「トヨタ ランドクルーザー」が常に被害件数ランキングの上位に居ることから、レクサス車の中でもLXが盗難に遭いやすい車種であることは想像に固くありません。

具体的にどれくらい盗まれているのか

参考:トヨタ ランドクルーザー200系 2017年モデル
参考:トヨタ ランドクルーザー200系 2017年モデル

2020年2月の盗難台数調査では3位にランクインしており、盗難件数は25台/月。全体の約10%を占めています。

一方でトヨタ ランドクルーザーは1位の42台/月となっており、全体の約19%を締めていますので、LXをランドクルーザー系列とした場合、合計で全体の30%を占めていることになります。

国内で盗難に遭いやすい車種についてはこちらの記事で詳細に解説しています。

車の盗難手口は巧妙かつ大胆に

車両を盗難する人のイメージ
©Animaflora PicsStock/stock.adobe.com

かつてはカギに電子的な機能はありませんでした。そのため、当時はピッキングが中心でした。

それが徐々に、リモコンドアロックに始まり、イモビライザーセキュリティ、スマートキーなど進化して今のカギになりました。

そのため、鍵の電波を中継し開錠、鍵のデータを傍受し複製するリレーアタックという手口が編み出されました。こういった対策は残念ながらいたちごっこ状態で、終わりのない戦いが繰り広げられています。

工具の進歩も一因に

また、正しく使えば便利なものではありますが、切断工具も進歩が進みハンディタイプの金属切断機など、使い方を違えれば犯罪に使えるような物も簡単に手に入るのも事実です。

現在の自動車盗難は、電子機器の知識を要する巧妙さと、2重ロックに使われる物理的破壊を伴う大胆さもあるといっていいでしょう。

そこで、今回使われたであろう手口を考察し、対策を考えてみましょう。

コードグラバー

コードグラバーとは、スマートキーの電波を受信しIDをコピーしてカギを複製してしまう手口です。元は、スマートキーのスペアキーを作成するための技術とされています。

最悪な事に、コピーを作成されてしまうと開錠・施錠だけでなく、エンジンの始動まで可能になってしまい、コードが本鍵と一緒のため盗難防犯装置も動作しません。

リレーアタックよりも悪質

リレーアタックと異なる点として、100mや500m離れていても犯行可能なコードグラバーは、電波を出さない、漏らさないための工夫が必要な対策になります。

CANインベーダー

OBDⅡに接続するスキャンツール(イメージ)
OBDⅡに接続するスキャンツール(イメージ)
©freezeframe /stock.adobe.com

CANインベーダーのCANとは、車両通信に利用されるCANという通信方式を指しています。次にインベーダーは、侵入者を意味する言葉で、車両の機能通信内部に入り込み、CAN信号を任意に送ることで、開錠・施錠、エンジン始動を行う手口です。

海外では「OBD port theft」や「OBD car theft」と呼ばれています。

OBDやOBD2は、本来車両の故障を電子的に可視化するためのツールです。しかし、それらはCAN通信で集約された情報を外部出力するためのコネクターで、CANの信号を送り込むことで車両の操作を行います。

物理的なセキュリティが推奨される

これに対しては、CANコネクターにアクセスされたが最後、人間に例えると脳が乗っ取られた状態といえば分かりやすいのではないでしょうか。

対策があるとすれば、物理的にハンドルをロックしたり、その他のロックを活用する方法しかありません。

冒頭で紹介したレクサス LXのオーナーの方は、そういった知識があった上でハンドルロックを設置していたと思われますが、ハンドルロックを壊されてしまった場合、もはや有効な対策はないということになります。

大胆!張り紙で交渉!?

盗難しやすい車か判断するとき行われる手口のひとつで、張り紙を置いておくという行為があります。

一軒家等の場合、表札やポストの見えにくいところに傷がつけられ、人の動きや車の出入りなどの目印にされていることがあります。

張り紙はすぐに剥がそう

張り紙をしばらく放置すると、車両自体にあまり持ち主が近づいていないと思われ、盗難い合う確率が上がります。

対策は至って単純で、張り紙はすぐに捨てること、そして周囲の人に注意を促すことが重要です。同じ駐車場を使っている人がいれば情報を共有し、管理会社に伝えるのもひとつの対策になるでしょう。

盗難防止はセキュリティショップが確実か!?

電子機器の情報を読み取る巧妙さ、物理ロックを破壊する大胆さという相反するものを併せ持つようになった、車両盗難です。

これらの対策をするためには、盗難防止対策を専門に取り扱っている施工業者に相談するかなどの対応が必要なのかもしれません。

執筆者プロフィール
渡辺 喬俊
渡辺 喬俊
1986年生まれ、元システムエンジニアからクルマ業界へ転身、社外品サスペンションの試作や、ドライビングサポートのセンサー部品テストドライバーの仕事を経験。愛車はSW20 MR2とBP5 レガシィ。壊れない車が欲し...
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