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【バーンアウト】普通車でできるの?ATやMTでやり方と車への負担について
タイヤから煙がモクモク!車のド派手な魅せ方「バーンアウト」
カーアクション映画などで、競争シーンのスタート時などにタイヤを空回しして、白煙を立ち昇らせていることがあります。
レーシングドライバーなどが自動車イベントなどで披露することもあるため、車のド派手な走行シーンとして、目にする機会があるでしょう。
この行為は「バーンアウト」といい、本来は自動車競走競技の前に行われるものです。
バーンアウトは、主にゼロヨンやゼロセンといった短距離のレース時に用いられ、車が静止した状態でホイールをスピンさせて駆動輪のタイヤを温め、最もグリップ力が高い状態にする目的があります。
バーンアウトを行うと、路面には真っ黒なタイヤ痕が残るうえ、タイヤやエンジンによる大きな騒音と、煙による視界不良を起こします。そのため、道路交通法第71条第5号の3「騒音運転の禁止違反」に該当し、5万円以下の罰金と違反点数2点が課される可能性があります。よって、公道で行うことは許されていません。
しかし、インターネット掲示板やSNSでは、そういった行為をする車に遭遇したという、怒りや恐怖を訴える声も散見されます。自動車レースのために特別なチューニングを施された車でなくても、バーンアウトを発生させることは可能なのでしょうか。
MT車でのバーンアウトのやり方は?
筆者も何度か未チューニングのクルマで、バーンアウトを行ったことがあります。(クローズドの私有地内で許可をいただき行いました)最新の電子制御が入ったクルマでも、操作方法を間違わなければ、バーンアウトをすることは可能です。
リア駆動MT車の場合、電子制御は切った状態で、右足のつま先でフットブレーキを踏みます。左足でクラッチペダルを踏み込みクラッチを切ったら、ミッションを1速へ入れるのです。
その後、クラッチとブレーキペダルは踏み込んだまま、右足のかかとでアクセルを踏みます(いわゆるヒール&トゥの形)。エンジン回転数が5,000回転前後になり安定したら、一気に左足で踏んでいたクラッチを離すと、バーンアウトが発生します。
フロント駆動の場合は、サイドブレーキを使用するため、右足つま先でのフットブレーキ操作は不要です。1速に入れクラッチを切り、アクセルを踏み込んで5,000回転になったらクラッチを一気に離します。
普通のAT車でもバーンアウトできる?
一般的なオートマチック車では、車の電子制御(トラクションコントロール・スタビリティコントロール)をオフにします。
駆動輪がリアであれば、左足でフットブレーキを踏み込みます。ミッションは最も低い段(1やLレンジ等)に入れてアクセルを開けていきます。エンジン回転数が5,000回転を超えてくると、タイヤが空回り、バーンアウトが起きるでしょう。
駆動輪がフロントの場合は、思いっきりサイドブレーキを引いた状態でリア駆動車と同じようにミッションを入れ、アクセルを踏み込んでいけば、バーンアウトが発生します。
このように、特別なチューニングをされていない、一般的なオートマチック車であっても、バーンアウトを発生させることができるでしょう。
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車への負荷が大きいバーンアウト、行う際は安全が確保された場所で
このようにAT車、MT車、どちらであっても、特別なチューニングなしで、バーンアウトを発生させることができてしまいます。
しかし、最新の予防安全技術が搭載されたクルマでは、停止状態での空ぶかしが一定回転数以上回らないように設定されていたり、ブレーキを踏み込みながらアクセルペダルを同時に踏み込むとエラーが出るようになったりしていることがあります。
この場合、停車している状態で物理的にエンジン回転数を5,000回転以上にすることができないため、バーンアウトを行うことはできません。
また、バーンアウトは車に大きな負荷がかかります。空回しされているタイヤの摩耗が大きくなり、寿命を短くするのはもちろん、クルマの駆動系に与える影響は小さくはありません。クラッチやデファレンシャルなどの負荷が大きくなり、故障を招く恐れもあります。
筆者自身は機械式LSDの入ったチューニングカーと、ノーマルのクルマの両方で、バーンアウトを体験していますが、ノーマル状態の車の方が、バーンアウトをしたときに車両が安定せず、車があらぬ方向へ飛び出す可能性もあります。
そういった観点からも、むやみにバーンアウトを行うのは大変危険な行為といえるでしょう。安全にバーンアウトを体験するには、専門家の指導の下、安全な場所を作り、車を作り込む必要があります。
リスクを理解したうえで、周囲の安全が十分に確保されたクローズドの私有地内で、許可を得て行ってください。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...