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そろそろ夏から秋の変わり目?!置いていく荷物と積んでいく荷物を整理してみよう!

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


8月の最後の週末に知人達が南房総に訪れ、サーフキャンプをした。

土曜日はトランクスとラッシュガードで海に入っても全く問題ないどころか、まだ思いきり夏の陽気で日差しはジリジリと暑かった。

ところが夜中には雨が降り、朝起きたら曇りで気温も急に下がっていて、まるで一晩で夏から秋に季節が変わってしまったような感じだった。

家から出発するならウェットスーツを用意して出かけるような朝だったのだけど、頭の中は夏のまま切り替わることなく夏の装備でキャンプをしていたため、ウェットスーツの準備もなく、耐えられない程ではないけど少々寒い思いをしてしまった。

一年のうち全くウェットスーツとは無縁になる期間など、せいぜい2ヶ月あるかないかだ。

この時期は突然秋めいた日が訪れることもある。

なのに暑さボケしてそんなことなどすっかり忘れてしまっていた。

何十年やっているのだと情けなくなる。その後にまだ残暑などもあるが、夏の終わり頃ってこんな感じだ。

自分の間抜けさに反省しつつ、こんなことをきっかけに服に衣替えがあるように車中泊車の常備品のような物も入れ替えが必要なことを思い出したので、今回はそんな話を。

冬から春と夏から秋との大きな違い

服は暑ければ脱ぐことができる。

寝具も、例えば用意していた寝袋では暑く感じるようならジッパーを全開にするなどして対処することができる。

「寒い」から「暖かい」への気温の変化にはこのように何かをマイナスすれば対処できることが多い。

しかし、高い方から低い方への気温の変化には、何か装備をプラスする必要がある。

省けば対処できるのと、足さなければならないのとでは大違いだ。

「寒いのより暑い方が苦手」と言う人もいるが、そういったレベルの話ではなく、動物としてヒトは寒さに弱い。

熱中症になるような極端な暑さは別として、冷えの方が体調を崩す原因になりやすく、危険度も高い。

極端なことを言えば、長時間水中に浸かっていたら、夏でも低体温症になってしまう可能性が十分にある、か弱い動物なのだ。

そして、夏が近づいてくると車中泊に関する話題は暑さ対策に関する内容が多くなってくる。

しかし、急に暖かくなるようなことはあっても、極寒からいきなり猛暑に移ろうことなど普通はない。

強烈な暑さが訪れる前に、北海道以外の日本には梅雨もあって、暑さへの対策には準備期間もある(異常気象や気候変動のような話はここでは置いておくとして)。

そして、暑さも和らぎ始める夏の終わりから秋の初めは、猛暑の季節より車中泊のしやすい良い季節となる。

しかし、夏の終わりから秋にかけては厳しい残暑もあれば急に冷え込んだりすることもあり、それが繰り返されることもある。

標高や緯度が少し違うだけで極端に涼しくなることなどもある。

脱げば済む春とは違って、この時期は油断していると寒くて辛い目に遭ってしまうようなこともあり、持ち物の選定が最も難しく、最も真面目に持ち物を見直さなければならない時期でもある。

私の愛車キャラバンには、気が向いたら特別に準備をしなくてもいつでも車中泊ができる最低限の装備を常備している。

また、家に防災用品のキットを備えている人は少なくないと思うが、私はキャラバン自体が防災キットと考えていて、数日間生活できる備蓄品なども備わっている。

しかし、キャラバンは結構広いとは言っても、全ての季節に対応する荷物を全部積みっぱなしでは無駄な荷物が多くて効率が悪い。

常備品も入れ替えが必要だ。

と言うことで、以下に私のキャラバンの夏から秋冬へ向けての常備品の衣替え(服だけではないから変な表現だけど)の内容を具合的ご紹介しようと思う。

寝具

現在私のキャラバンは作り付けのベッドを設けているのではなく、寝る時は車内にコットを広げるか床にマットを敷くようにしている。

因みにこの写真は以前の記事で室内の改装を紹介する際に撮ったものなので、残念ながら普段はこんなにスッキリ室内が片付いているわけではない。

また、ここから先のコットの写真は外に置いて撮影しているが、車内で撮影するよりわかりやすいからであって、車外で寝ているわけでないので誤解のないように。

しかし、コットなら当然外でも使えて、使わない時は荷室を普通に荷室として広く使えるなど汎用性が高くなる。

キャラバンやハイエースなどには、コットも大変お薦めだ。

夏は、マットレスの上よりコットの方が程よく通気性があって心地よい。

夏はこのコットにそのまま寝るか、冷感寝具を敷いて寝ている。

写真の通り一応タオルケットのようなものも用意はしているが、殆ど使うことはない。

夏以外の殆どの期間は、下の写真の寝袋を使用し、コットにはマットとラグなどを敷いたりしている。

コットの上にマットを敷く理由はクッション性の問題ではなく、薄い布一枚のコットでは下から冷えてしまうから。

これは野宿の基本だが、下からの冷え対策は大変重要だ。

この寝袋は超高級品などではないが十分な保温性があり、横と足側がL字型に全開するため、掛け布団のようにして使うこともでき、温度調整がしやすく、使用できる気温の範囲が広い。

逆に少し寒い時は薄いダウンベストなどを着て寝れば大抵はこれで十分だ。

因みに、車中泊で布団を使用する人もいるが、こういった四角い寝袋なら圧迫感もなく、閉じてしまうと布団より暖かい

私は家でも冬は寝袋を使うくらいなので、断然寝袋派だ。

もっと寒い地域では冬山用のダウンのシュラフを使用する。

これにゴアテックス®のカバーを被せれば雪山のテントの中でも快適に寝られたし、これはかれこれ30年以上使っているけど今だ健在で、目ん玉が飛び出るような価格だったけど十分元は取れている。

車内の結露が霜になり、器の中に氷が張ってしまうような状況で、このダウンの寝袋にくるまり、さらに先程の赤い寝袋の中に入って寝たことがある。

十分どころか暖かいを通り越すほどだった。

電気毛布(基本的に私はこれが好きでないのだが)がなければ冬は車中泊などできないなどと言う人もいるが、こういった方法も試してみたらいかがだろうかと思う。

と言うことで、夏の終わりに私が最初にする車内常備品の変更は、「タオルケットから寝袋への変更とマット類の追加」だ。

防災キットでもある私のキャラバンには最低限の着替えも備えている。

しかし、それは災害時用と言うより、本当は「個人的な非常事態に備えて」の意味合いの方が強い。

夏はメッシュのインナーブリーフの付いた水陸両用トランクスを必ず一つか二つは車内に常備している。

これ一つあれば、海用のトランクスを忘れて海に向かってしまった場合にも、例えば(あくまで仮定)括約筋が誤作動を起こすなどの大変な非常事態に陥った場合にも、どちらにも対応できるから便利で安心だ。

暖かい時期は服が濡れていても自分自身はそんなに気にならないが、さすがに寒い時に服がびしょ濡れ状態なのは嫌だ。

そして寒空の下でオッサンが短パンでいたらあまりにバカっぽ過ぎる。

なので、旅に出るときはこれとは別に着替えも用意するが、秋からは普通の下着のトランクスと乾きの良いイージーパンツ(長ズボン)の類一組も常備品に加えている。

他には長袖・半袖のTシャツ各一枚も季節を問わず常備している。

衣替えとは直接関係のない話だが、ついでに服に関する大変便利な物と言うか方法について話しておこう。

具体的に商品名を挙げると、ファブリーズやリセッシュなどの消臭剤を常備しておくと大変便利だ。

夏にキャンプしながら人力で移動(SUPかカヤックで)している時などは、少々強引だが着ているシャツに直接これをスプレーしてしまう。

結構これが効果あって、かなり不快感が軽減される。

クルマで移動の場合は、臭くなり始めたらシャツを着替え、脱いだシャツにスプレーし、適当にどこかに掛けておく。

人力移動の最中より若干文化的なやり方だ。

汚れはとれなくとも匂いに関してはこれでかなり回復する。これを繰り返せばシャツの替えの枚数や旅の途中の洗濯の回数を減らすことができて合理的だ。

この手の布用消臭剤は夏の方が出番は多いが、車内にいる時間が長くなって匂いのこもりがちな寒い時期には服だけでなく室内にスプレーすることも多い(こっちが本来の使い方?)ので、これは季節を問わず常備品となっている。

そして、夏の終わり頃には、薄手のウィンドブレイカーと小さく畳める薄手のダウンベストやダウンジャケットも車内の常備品に加わる。

ウィンドブレイカーとダウンベストは秋からは常備品になるが、標高の高いところや少し緯度の高い地方へ行く時は夏でもこの二つは必ず持って行く。

そして、先程寝袋のところでも書いた通り、薄手のダウンベストは寝具の補助としても使え、さらに〇〇クロやワーク〇〇などの薄手のダウンは品質が全く悪くないのに、荒く使っても常備品として車内に置きっぱなしにしても惜しくない価格で売られているから尚ありがたい。

化繊のフリースの類も人気があるが、薄手のダウンよりずっと嵩張って、その割に保温性では劣るので、小さくなって暖かいダウンの方が車内に常備しておくのには適していると私は思っている。

また、実は蚊を始めとした刺す虫達は真夏より夏の終わりから秋にかけての方が多い。

ダウンベストを常備品に加えるのは通常10月に入ってからだけど、薄手のウィンドブレイカーと薄手の長ズボンは虫除け対策にもなるため、8月の終わりか9月の初めには車内常備品に加えるようにしている。

電気器具と食料

ポータブル電源導入以前もキャラバンにはディープサイクルのサブバッテリーを積んでいたのだけど、ポータブル電源を使うようになって(私が愛用しているのはEcoFlow RIVER Pro)から電気製品の使用が大幅に増え、車中泊の生活スタイルが激変したと言っても過言ではない。

昨年からは電気冷蔵庫も導入してしまったが、夏の車中泊で最も活躍する電気製品は2台の扇風機だ。

どちらもUSBから充電するタイプで、稼働中にポータブル電源が必要なわけではないが、一晩中使うので日中走行している間にポータブル電源から充電しておくようにしている。

そして左の黒い方は夏が過ぎるとお休み期間に入って車内常備品ではなくなるのだが、右のは羽根の周囲がライトにもなっているので、年中積んだままになっている。

私が電気毛布を使わないことは寝具の項目で書いた通りで、むしろ夏の方が扇風機や冷蔵庫など電気製品を使う頻度が多いようにも思える。

しかし、特にポータブル電源導入以降に使用頻度が増えたのは電気調理器の類だ。

ポータブル電源導入以降、極端にガスの使用が減ってしまった。

右は鍋としてもヤカンとしても使える調理器。

左は電気ホットサンドメーカーで、これはホットサンドを作るだけでなくて、揚げ物・パイ・焼き鳥など色々な食材を温めるのに大変重宝する。そして美味い。

しかし、夏は車内で煮炊きなどしたくなくなり、暖かい食べ物より、どちらかと言えばコンビニの冷やし中華とかの方が好ましくなる。

そして、調理をするとしても、外で調理することができる場所であれば夏は外で調理することになるため、熱源が電気器具である必要もない。

気温が低い方が暖かい食べ物を食べたくなることが多いのは当然だが、さらに屋外ではなく暖かい車内で食事したくもなるので、秋から春が電気調理器の大活躍する期間だ。

てことで、夏でもお湯が必要になることはあるから鍋兼ヤカンは年中積んだままになっているが、荷物が多い場合はこれも置いて行くことがある。

電気ホットサンドメーカーは泊まりの時は一応積んで行くけど、夏は常備していない。

これらも秋からの季節ものとも言える。

寒い季節で荷物に余裕があるときは、オーブントースター兼グリル兼コーヒーメーカーを持って行くこともある。

これもオママゴトっぽくてなかなかに楽しいアイテムだ。

番外

真夏は空間用の虫除けスプレーと、人体にスプレーする虫除けがあれば案外ことが足りてしまう。

しかし、夏の終わり頃から秋の初めにかけての強力な蚊対策には蚊取り線香も併用したくなる。

なので、案外蚊取り線香は夏より秋の常備品となる物の一つだ。

夏から秋と言うより、秋から晩秋にもう一つ大きな変化がある。

夏の必需品だった麦わら帽子が車内から消えることだ。

これが必要なくなると、本格的な秋を感じて少し寂しい気分になる。

秋へ向けての準備に取りかかろう

ところで、明日から数日間ちょっとクルマで遠出をする予定がある。

当然車中泊もする。

これを書いているのは9月7日。

台風が東シナ海から日本海側を通り北上して行ったところだ。

こんな時は風向きもコロコロ変わりやすく、気温にも大きく影響する。

暑くなったり涼しくなったりを繰り返す厄介な時期だ。

8月の終わりのウェットスーツのようなことにならないように、暑さボケした頭を少々覚醒させて、これを書き終えたらしっかり準備を整えようと思う。

ライター:笠原 サタン

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