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タイヤに厳しいキャンピングカーのために作られた専用規格のタイヤとは? ミシュラン「クロスクライメート キャンピング」
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
キャンピングカーのタイプにもよるが、特にボディをカットして架装を施したキャブコン(キャブコンバージョン)は、トラックに例えるなら「常に満積載状態」「駐車時間が異様に長い(運送車ならひっきりなしに走っているはず)」「高速走行が多い」という状態なのだ。
当然、これらの状況はタイヤにとっても好ましいとはいえない。
そのためヨーロッパには「CP規格」というキャンピングカー専用のタイヤが販売されている。
日本にも2019年から輸入されてきたが、この度さらに進化して冬の道にも強い製品が出たので紹介したい。
キャンピングカーの本場・ヨーロッパの「CP規格」
タイヤにとって常に過酷な状況で使われるキャンピングカー。
そこで、乗用車ともトラックとも違うキャンピングカー独自の条件に合わせた「CP規格」のタイヤが販売されている。
CP規格はもともとはヨーロッパの規格で、日本にようやく輸入されるようになったのは2019年のことである。
日本初のCP規格タイヤは、ミシュラン社のアジリス・キャンピングという商品だ。
2019年、同社がアジリス・キャンピングを販売開始したことで、初のCP規格商品が出回るようになった、というわけなのだ。
そのアジリス・キャンピング、発売と同時に人気を集めてきたが、規格としてはM+S(マッド&スノー、つまりぬかるみと少々の雪には対応できる、サマータイムタイヤ)であった。
が、ここに新たなCP規格商品として、オールシーズンタイヤ「クロスクライメート キャンピング」(ミシュラン)が登場した。
雪にも強いオールシーズンタイヤ。
積雪路でも積極的に走りたいのであれば、スタッドレスタイヤを装備することに抵抗を覚える人はいないだろう。
だが、「基本的に積雪地は避けている」「スタッドレスは欲しいが、ガレージにタイヤの置き場がない」「履き替えが面倒」といった理由で、スタッドレスタイヤの準備にちゅうちょしている方も多いだろう。
しかし、日本は南北に長く、標高差もある。
それだけに天候も刻々と変化する。
「朝起きてみたら、キャンプ場が積雪で真っ白になっていた!」「帰路の途中でチェーン規制に遭って困った」……こんなシチュエーションに運悪く遭遇することも珍しくはない。
そんな時に頼りになるのが、夏冬で履き替える必要のないオールシーズンタイヤだ。
クロスクライメート キャンピングは先発のアジリス・キャンピング同様、キャンピングカー専用タイヤとして
・耐荷重性
・乗り心地
などの優れた性能はそのまま。
コンパウンド(ゴムの配合)やトレッドパターンを最適化し、積雪路でも十分に安心して走れる性能を実現した。
もちろんチェーン規制もクリアできる(全車チェーン規制下ではチェーン装着が必要となるので注意!)
ただし、走行性が高く快適でオールシーズンではあっても万能ではない。
あくまでも、「雪も走れる夏タイヤ」という位置付けであり、積雪には対応できても、凍結路には対応できないことは、心に留めておきたい。
凍結路を走ることが想定される場合は従来通りスタッドレスタイヤを使用するべきだし、当然チェーンも装備しておこう。
有能なタイヤを履いていると、つい過信して運転がラフになりがちなケースもある。
自分が履いているタイヤと路面状況をきちんと理解して走るのが安全運転の第一歩なのである。
ちなみに。
スタッドレスタイヤを通年使用される方をたまに見かけるが、積雪・凍結路面以外でのスタッドレスタイヤは、夏タイヤより性能が落ちることも付け加えておきたい。
特に雨などのウエット路面では、大幅にグリップが低下する。
また、夏場のスタッドレスタイヤは発熱しやすく・熱がこもりやすいため、バーストの危険性も増加する。
こうしたデメリットから、スタッドレスタイヤの通年使用は決してお勧めできない。
その点、オールシーズンタイヤであれば、文字通り「通年使う」ことが前提なので安心なのである。
タイヤサイズについて
サイズは16インチが5種類、15インチが2種類の計7種類がラインナップ。
トヨタ・ハイエースやカムロード、日産NV350キャラバンなどに適合する215/70R15。
そして当然、フィアット・デュカトに適合する225/75R16もそろっている。
残念ながら、トヨタ・タウンエース、日産・NV200といったコンパクトな車両に適合するサイズは用意されていない。
該当車両をお持ちの方は次回、タイヤ交換をする際に検討に値するタイヤと言えるだろう。
ライター:渡部 竜生
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