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高須克弥 ✕ 光岡 オロチ:Vol.1「一目惚れした車は即購入!」MOBYクルマバナシ

高須さんが人生で初めて買った車を教えてください!

18歳のときに乗ったマツダのコスモスポーツ。トヨタの2000GTと迷ったんだよ。でも、当時はエンジンの仕組みが大きく変わるときで、「ピストン機構のレシプロエンジンの時代は終わる、これからは回転機構のロータリーエンジンがくる!」って話を聞いて、コスモスポーツを選んだんだよ。

排気量が少ない割に加速が良いもんだから、ジムカーナをやるときに有利でね。でも、ロータリーエンジンだから、周りのシリンダーが削れてガス漏れを起こすから、スピードが落ちてくるの。

光岡自動車が打ち出したオロチのキャッチコピーは、「このクルマは、如何なる獲物も、喰い破る。 異端系、最上位クラス。」。そのキャッチコピーの通り、これまでの乗用車とは一風変わった風貌をしている。しかし、エンジンは、レクサス・RX330の3MZ-FE型3.3リッターV6エンジンを採用。デザイン性の高いスーパーカーのような見た目だが、運転しやすい車に設計されている。

でも、1991年のル・マン24時間レースでは、ロータリーエンジンを搭載したマツダ 787Bが優勝しましたよね!

うん。高須クリニックは、当時ポルシェのスポンサーやってたんだよね。でも、あのときはレナウンが提供してたロータリーが優勝したの。あれにスポンサーしてたらよかったなぁと思ったよ。

高須クリニックはル・マンのCMもやられてたんですよね。

そうそう。美容整形業界で初めてル・マンのスポンサーをやったのはウチ。世界初だったから、ニュースにもなったよ。

コスモスポーツの次は、どんな車に乗られたんですか?

ベレットGTだね。小さい車だったのにコスモスポーツみたくガス漏れしなくてよかったよ。それで、次に乗ったのが、オールズモビル カトラス。デッカいアメ車に憧れて、いい車ないかなーって思ってたら、偶然、車屋で見かけて。しかも、ちょうどオイルショックが起きて割安になってたんだよ。

それで、買ったはいいけど、燃費が悪すぎて田舎に帰れない。リッター3kmしか走らないから、次のガソリンスタンドまで行けないんだよね。

相当、燃費が悪かったんですね。

うん。あのときはデカいアメ車が、バカみたいに安くなってたね。オイルショックでガソリンの値段が高くなっちゃったから、みんなが大きいアメ車を手放しちゃって。

それで次に乗ったのが、キャデラックのブロアム エレガンス。そのあとロールスロイス シルバーシャドウに乗って。それから、シルバーシャドウを売ったお金でリンカーン コンチネンタルを買ったんだな。

ロールス・ロイス シルバーシャドウは、マカオで手に入れたんですよね? この車も一目惚れだったのでしょうか。

そうそう。マカオに美容整形やってる医者がいて、そこにアルバイトをしに行ったらお金いっぱいくれたんだよ。そのお金を使ってマカオのカジノで遊んだら、またすごく儲かっちゃって。香港ドルがいっぱい手に入ったんだけど、その当時は、香港ドルを日本円に変えることができなかったの。

高須さんのオロチには、漫画家でパートナーである西原理恵子さんの描いたイラストが。ただでさえ希少なオロチがさらにレアな車となった。

それで、現地で何かに使うしかないって思ってたとき、ちょうどホテルの送迎で、ロールス・ロイス シルバーシャドウに乗って。そしたら、すごいんだよ。乗り心地がいい。

ホテルの社長に欲しいって言ったら、売ってもらえることになって。当時の値段だと500万円くらいだったかな。ホテルの送迎用に使っていたから割安で譲ってもらえた。本当は2000万円くらいしたんじゃないかな。

当時、ロールス・ロイスは日本で珍しい車だったのではないでしょうか。

そうだね。最初、マカオから名古屋に持ってきたばかりのとき、ガス欠になりそうだから、ガソリンスタンドに入ったの。そしたら、店員さんに「給油口が、どこだかわからない」って言われたんだよ。僕もわからなくてみんなで探してたら、たまたまガソリンスタンドにいたタクシー運転手が、「ここですよ」ってパカっと開けて。

どうしてタクシーの運転手がそんなこと知ってるんだろうって思ったんだけど、実はそのタクシー運転手、最近まで会社を経営してて、ロールス・ロイスに乗ってたことがあったんだってさ。おかしいなって思って見てたら、僕たちが苦労しはじめて、「給油口の場所がわからないんだろう」ってわかったんだって。

すごい偶然ですね(笑)。他にはどんな車に乗っていたんですか?

あとはハードトップのコロナにも乗ってたね。峠から転落した思い出があるよ。

オロチは、尖ったデザインに反して日常的に使えることを目指して作られた「ファッションスーパーカー」である。スズキ製の乗用車に使われるステアリングホイールが採用され、ブレーキはホンダ・レジェンド。内装には、マツダ ロードスターのパーツを流用している。

転落!?

医者になって2年目の25歳のときかな。先輩と車で峠を登ってたんだよ。そしたら、反対からダンプカーが来て、ハンドル切ったらそのままスリップ。回転しながらガードレールの下に落っこちて。「あ〜死ぬ〜!!」って言いながら2人で笑ってた。

峠から落ちていくとき、体感時間がすごく長くてさ。ものすごい恐怖だと笑っちゃうんだってわかったよ。

絶対に死んだと思ったよ。でも、崖の下に雪が積もってて助かったんだよね。

まさに九死に一生を得た事故体験ですね。

そうそう。落ちた瞬間にブラックアウトして。気付いたら、雪の中に埋まっててさ。周りが真っ白で、上だか下だかわからないのよ。ドアを開けようと思っても開かない。

2人でどんどんドアを蹴ったら、なんとか開いて助かった。落ちたのが雪の上でほんとによかったよ。


MOBYクルマバナシ第1回では、高須さんのこれまでの愛車について語っていただきました。次回、7月31日公開予定の“MOBYクルマバナシ”第2回では、20代の頃に経験したドライブ中の珍事件について語っていただきます。どうぞお楽しみに!

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Vol.2「第三京浜道路でカーチェイス!?」

取材:三浦眞嗣、米永豪
撮影:佐藤亮太
文:三浦眞嗣

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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