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キャラバンの駐車場に一列に並んだキャンピングカー
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バスコンとは?税金や車検・どの免許を持っていればいいの?

車中泊派なら一度は憧れる大型キャンピングカー「バスコン」

キャラバンの駐車場に一列に並んだキャンピングカー
©Pol Solé/stock.adobe.com

日本のキャンピングカー市場では、「バンコンバージョン(バンコン)」や「キャブコンバージョン(キャブコン)」が主流です。

しかし、多くのユーザーが“機会が一度は所有してみたい”と思っているのが、やはり「バスコンバージョン(バスコン)」ではないでしょうか。

バスコンとは、日本でいうところのマイクロバスにキャンパー設備をインストールしたカテゴリーのことをいいます。外観はほぼベース車両そのままですが、中は快適な車中泊仕様になっています。

ちなみに運転席周りだけを活かして、後部をFRPなどでできたシェルに換装するタイプのキャンピングカーもあります。一見するとバスコンと似ていますが、こちらは「セミフルコンバージョン(セミフルコン)」というカテゴリーになります。

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魅力はなんといっても車内の広さ!二家族での車中泊もOK

トヨタ コースター
トヨタ コースター

バスコンに使われるベース車両にはいくつかありますが、トヨタ コースター三菱 ローザがメジャーです。ただし、コースターにも標準ボディやロングボディがあり、それによって室内の広さやレイアウトが異なっています。

コースターの標準ボディをベースにした場合、室内幅はキャブコンとさほど変わりませんが、リアには広いダイネット/ベッドを設置するだけの奥行きがあります。

そのため、「2ルーム」というのがバスコンではスタンダードなレイアウト。前後に2カ所のダイネット/ベッドを確保することができます。キャブコンでは一家族での車中泊が一般的ですが、バスコンでは二家族が泊まることも可能です。

またモデルによっては、ロングボディの長さを活かして、ダイネットとは別に広いベッドルームを作り、寝食分離スタイルの快適な車中泊ができるものもあります。こうしたモデルは、ちょっとしたコテージ気分が味わえます。

価格帯は1,000万円台後半から2,000万円台で、トヨタ カムロードベースのキャブコンに比べると2倍以上。

ただし、中型とはいえバスであること、排気量が4Lあることなどから、運転する醍醐味もあります。また、移動時には大人数の乗車が可能なため、車中泊を考えなければ、マイクロバス代わりに使えるメリットもあります。

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バスコンはどの免許を持っていれば運転できる?

免許証
©taka/stock.adobe.com

ただ、バスコンは他のキャンピングカーに比べて敷居が高いと言わざるを得ません。価格の高さだけではなく、大前提となる運転免許が立ちはだかります。

免許制度は数回にわたる改正のために複雑になっていますが、端的に言えば、2007年6月2日以前に普通免許を取得している人は、車両総重量8tまでの中型車を運転することができますので、ほぼ問題はありません。

2007年6月2日から2017年3月11日までに普通免許を取得した人(2023年3月現在)は、準中型5t免許以上を取得する必要があります。

ただここで難しいのが、準中型5t免許を取得した場合。バスコンに様々なオプション装備を付けると5tを超えてしまうことも考慮しなければならないことです。もし、どのバスコンでも安心して運転したいのであれば、準中型免許を取得した方がいいでしょう。

準中型免許の教習所料金は30万円半ば、運転免許試験場で取得する場合は、手数料8,650円の他に、講習受講料1万7,800円(普通免許あり)がかかります(東京都の場合)。

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駐車場は?税金は?車検は?バスコンの維持費

駐車場
©fotoriatonko/stock.adobe.com

バスコンの敷居を高くしているもうひとつは、運用上の問題です。

まず、バスコンを駐められる駐車場を自宅から2km以内の圏内に探すのは、都市部ではかなり大変でしょう。なにせバスコンは、幅2m、長さは6〜7mの大きさになるからです。

一番手っ取り早いのが、キャンピングカービルダーや販売店が運営している「モータープール制度」を活用すること。

モータープールは一般的に郊外にあることが多いのですが、ここを使えば自宅から離れていても車庫証明を取得することが可能です。また、セキュリティー面がしっかりしており、広い洗車場、給水場、汚物処理施設も完備している施設が多いため、維持管理の面でも安心と言えます。料金は地域で変わり、5,000円から2万円台後半と大きく変わってきます。

加えて、実際に旅に出た時の駐車場所も考えなければなりません。周知の通り、高速道路上の施設や道の駅は、あくまでも休憩目的で作られているため、マナーの面からも車中泊はできません。

車中泊をする場合は、バスコンの駐車を許可している民間施設かオートキャンプ場、RVパークということになります。こうした施設は全国にありますが、自分の行きたい場所に必ずあるとは限らないのが実情です。

購入にあたっては、ランニングコストも知っておく必要があります。自動車・重量税は都道府県によって変わりますが、併せて10万円強(8ナンバー登録の場合)。これに2年に一度の車検代が加わります。バスコンの場合、大きな修理などが無ければ約10万円。

燃費はコースターの標準ボディベースで、7〜9km/Lほど。高速料金は中型車枠となります。1ナンバーのハイエースワイドロングのバンコンと比較すると、思ったほど高額のコストにはならない感もあります。

諸々を考えると、やはりバスコンを所有するには、経済的にも条件面でもなかなか大変というのが率直なところ。だからこそ、バスコンは高嶺の花だと言えます。

最近ではバスコンをレンタルしている店が増えているので、こうしたレンターカーでそのゴージャスさを体験するのも楽しいかもしれません。

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執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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