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スタッドレスタイヤの《スノープラットフォーム》知ってる?今更聞けない交換時期の見分け方
冬は、夏に比べてタイヤ性能への依存度が高くなります。雪国や寒冷地におけるスタッドレスタイヤの状態は冬の期間における安全運転の生命線ともいえるでしょう。しかし、タイヤは生ものと言われるように、保管していたタイヤにいざ交換しようとしても状態によっては使えない場合があります。
スタッドレスタイヤはサマータイヤよりも入念な状態確認と管理が必要です。 今回は使えるスタッドレスタイヤと、使えないスタッドレスタイヤの見分け方のポイントとなる「スノープラットフォーム」を解説します。
目次
まず、ゴムが硬くなったら使えない
ゴムは気温が低くなると、どうしても硬くなってしまいます。スタッドレスタイヤはサマータイヤよりも柔らかく、低温でも硬くなりにくいゴムを使用することで圧雪路やアイスバーンでも滑らずに走行することができます。
しかしタイヤは経年によって硬化していくため、溝が残っていたとしても十分な柔軟性が確保できなくなった時点でスタッドレスタイヤは寿命を迎えます。メーカーや銘柄、保管方法によって寿命は異なるものの、ゴムが硬化して使えなくなるまでの期間は4年前後が目安と言われています。
タイヤの製造年の確認方法
使用期間がわからなくなった場合は、タイヤに刻印された製造年週を確認しましょう。タイヤのサイドウォールに刻印された数字とアルファベット羅列のうち、下4桁の数字は製造年週を表します。
4桁の数字のうち下2桁が西暦の下2桁を表し、上2桁はその年の製造された週を表します。4桁の数字が「2312」であった場合の製造年週は2012年の23週目、つまり10年前の2012年5月下旬から6月上旬あたりにつくられたタイヤであることが分かります。
タイヤの溝の深さが50%になったら使えない
スタッドレスタイヤでも溝の深さは重要です。柔らかい雪や濡れた雪では溝が深い方が食いつきがよくなります。通常のタイヤの場合は十分なウェットグリップを確保するために、1.6mm以上の溝の深さを確保することが定められており、摩耗限界に達するとタイヤ中央の主溝に「スリップサイン」と呼ばれる突起が表面に露出します。
ただしスタッドレスタイヤの場合は、溝の深さがおおよそ50%になった状態が使用限界です。これ以上摩耗すると、乾燥した路面や濡れた路面は走行できますが、スタッドレスタイヤとしての機能は十分に果たせなくなります。
- 執筆者プロフィール
- 伊藤友春
- 1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...