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「あなたの“直ちに停止できる速度”って何キロですか?」ドライバーに聞いてみたら見事にバラバラ!これっていいの?
信号のない横断歩道、歩行者が“いるかわからないとき”どうする?
横断歩道では車よりも歩行者や自転車が優先です。信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしていたら、車は一時停止して道を譲らなければなりません。
では、あきらかに歩行者がいない場合や、歩行者の有無を確認しにくい場合はどうでしょうか?
答えをいうと道路交通法では、前者の場合は減速せずに横断歩道を通過してOK。後者の場合は「横断歩道の手前で停止できる速度で進行せよ」という決まりになっています。
さて、本題は歩行者を確認しにくい場合の「横断歩道の手前で停止できる速度」って、具体的にどのぐらいの速度を指すのか。歩行者がいたらすぐ止まれるように走れというなら「徐行」が義務なのでしょうか?
横断歩道を通過する速度は何キロが正解?
実のところ「横断歩道の手前で停止できる速度」は厳密には定められていません。制限速度の範囲内で時速何キロを「停止できる速度」とするかはドライバーの判断に委ねられています。
場所や道路状況によっては時速40キロが「停止できる速度」かもしれませんし、徐行が「停止できる速度」かもしれません。天候や時間帯などによっても判断は変わってくるでしょう。
ひとことで片付けてしまえば「停止できる速度」はケースバイケースということ。なんだか曖昧な気もしますが、道路ごとの環境の違いを考慮すると、現実的なルールといえるかもしれません。
なお、歩行者の確認がしにくい横断歩道を通過する際は、アクセルをオフにするのが基本です。時速何キロで横断歩道に向かうにせよ、いつでもブレーキを踏める準備はしておきましょう。
徐行の速度も決まっていない?
先ほどから徐行というワードを使っていますが、実は徐行の速度も厳密には決まっていません。教習所では時速10キロ以下と習ったかもしれませんが、これは交通ルールを説明するための便宜上の数値です。
道路交通法第二条では、徐行の速度を「車両等が直ちに停止することができるような速度」と定めています。「直ちに停止できる速度」は状況によって異なるもの。徐行の速度もケースバイケースと思っておいたほうがよいでしょう。
- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...