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なぜ公道のシートベルトは「三点式」?「多点式」のほうが安全そうなのに

基本は「三点式」だが「多点式」との併用もOK

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シートベルトには、安全性と脱着のしやすさ、動きやすさの両立が求められています。前者は整備士時代に三点式と多点式のシートベルトを併用しているオーナーになどにも遭遇したと話します。

「自動車整備士時代には、三点式のシートベルトとは別に、四点式や六点式のシートベルトを別途取り付けている車をよく見かけました。

オーナーに聞くと、普段の街乗りでははじめから取り付けられている三点式を、趣味のサーキット走行でコースを走るときは、六点式を使い分けているとのことでした。

ただし、オーナーいわく、『多点式は脱着に時間がかかる上、身動きが取れなくなるので普段のドライブはもちろん、公道では絶対に使えないし、使いたくない。』と話していました。」

一見すると、多点式のシートベルトの方が安全に思えます。しかし、脱着に時間がかかったり、身動きが取りにくくなっては、かえって危険な場合もあります。

法的には、三点式を取り付けた状態であれば、多点式を別途取り付けて装着することに問題はありません。しかし公道では、三点式の装着が原則となるので、多点式を使いたい場合は、使用用途に合わせて三点式と併用したほうが望ましいといえます。

運転中に体を動かす機会が多い街乗りでは、三点式が向いている

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レースなど、強い衝撃が加わる可能性がある場合、しっかりと体を固定できる「多点式」のほうが安全性は高められます。

しかし、街乗りなど普段のドライブでは、体を締め付けすぎてしまって、身動きがとれなくなり逆に危険性が高まります。

特に普段の街乗りでは、ミラーでは確認できない死角を、ときには上半身を動かしたり傾けたりして確認します。レースよりも街乗りのほうが体を動かす機会が多いため、柔軟に動けるようにしなければならないのです。

現状市販されている車のほとんどは「三点式」のシートベルトです。もちろん運転席だけでなく、助手席、後席の乗員にも装着する義務があります。

シートベルトは、修理などやむを得ない場合以外は、決して取り外さないようにしてください。必要に応じて「三点式」と「多点式」を使い分けることがポイントです。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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