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「ロードバイクの危険運転多すぎ、爆発しろ」“にわか”や“ルック乗り”に批判集中も運転マナー周知は難しい?
ロードバイクは運転マナーが悪く危険?
「ド迷惑なロードバイク、逆走や信号無視を何度も繰り返してやがった。所要時間自慢するチャリカスってこういう運転してるんだろうな」
上記は、10月初旬にとあるSNSに寄せられた投稿です。投稿の添付画像には、赤信号を無視して交差点に侵入するロードバイクが写っていました。場所は夜間の市街地で、画像のブレ具合からロードバイクはかなりの速度を出していたと推測されます。
……と、ロードバイク批判のSNS投稿を紹介しましたが、こうした投稿わりと多いんですよね。
自転車の中でもロードバイクは危険視されやすく、毛嫌いするドライバーも少なくないようです。ということは、実害もたくさん出ているのでしょうか?ちょっと気になるロードバイクの危険性や迷惑運転について調査してみました。
SNSにはロードバイク批判の投稿が多数
先に触れたように、SNSにはロードバイク批判の投稿が多数よせられています。その中から気になる内容のものをピックアップしてみました。
▼横断歩道のママチャリに激突
「横断歩道を渡ってたママチャリに信号無視のロードバイクが激突!ロードバイクの人、被害者より自分のチャリの心配してて最低だった」
▼交差点で強引な追い抜き
「片側1車線の交差点で左折中、同じく左折するロードバイクに右側から強引に追い抜かれた。気持ちよくツーリングしてたのに気分ダダ下がり……」
▼山道のド真ん中を爆走
「車線のない山道でヘアピンカーブに入ったとき、道のド真ん中をロードバイクが駆け下りてきて悲鳴出た。ロードバイクの危険運転多すぎ、爆発しろ」
なぜロードバイクだけ危険視される?
うーむ、SNSの投稿を見るかぎり、危険なロードバイクの被害を受けている人は一定数いるようですね。ただ、SNSでは「ママチャリのほうが危険」「ロードバイクが危険っていうより、危険運転するヤツが危険」といった意見も見られました。
たしかに、ママチャリの危険運転もありそうですし、「自転車を暴走させる人間こそが諸悪の根源である!」と言われたらそんな気もします。
……が、それは一理あるとして、ではなぜロードバイクがとりわけ危険視されているのか、という疑問が残りませんか?
被害経験談と意見をネットで募ってみた
なぜロードバイクは危険自転車の代表のように扱われているのか。新たな疑問が湧いたところで、よりリアルな情報を知るべく、回答募集系サイトに2つの質問を投稿してみました。各質問にお寄せいただいた回答を順番に見ていきましょう。
【質問1】危険なロードバイクの被害を受けたことはありますか?
Uさんのご回答
「大いにあります。青信号の横断歩道を渡っていたとき、目の前を猛スピードのロードバイクが走り抜けてヒヤッとしました。こんな光景は路上でしょっちゅう見かけますね。
ところで『ロードよりママチャリのほうがひどい』って意見ありますよね。たしかにマナーの悪いママチャリは見かけますが、さほど危ないとは思いません。高速で信号無視したり、歩道を爆走したりするロードバイクのほうがはるかに危険です」
Kさんのご回答
「被害は受けていませんが、迷惑走行のロードバイクを頻繁に見かけます。私自身サイクリングロードをよく走るのですが、最近のローダー(ロード乗り)のマナーの悪さにはあきれますね。
格好だけ一人前でマナーは素人、そんなローダーが増えているように感じます(自転車マンガの影響でしょうか?)。挨拶やハンドサインはロードバイクの基本。ローダーには自転車乗りの手本になっていただきたいものです」
Oさんのご回答
「車で交差点を左折するとき、横断歩道に猛スピードのロードバイクが飛び出してきて急ブレーキ踏みました。左折前に歩行者や自転車の確認は行ったのですが、遠くからかなりのスピードで突っ込んできたようです」
Sさんのご回答
「直接の被害は受けていませんが迷惑運転は見ましたよ。車に乗っていて、緊急走行する救急車に道を譲ったときのこと。私の車と救急車の間にロードバイクが飛び込んできたため、救急車は急ブレーキを踏んでいました。ほんと大馬鹿野郎です」
【質問2】ロードバイクの危険運転はなぜ行われると思いますか
Mさんのご回答
「車のように速く走れるからでしょう。ロードバイクは簡単にスピードが出せて気持ちいいですから、快感がクセになって猛スピードで走りまくってしまうんじゃないですかね」
Gさんのご回答
「教育の機会がないからでは?自転車は免許が要らないから、危険性や道路交通法を学ぶことなく乗れてしまう。講習会をしても任意では意識の高い人しか参加しないでしょうね。こうした環境が危険運転の原因になっていると思います」
Yさんのご回答
「にわかローダーが増えたからでしょう。ロードバイクはパワーを出しやすく長距離走行に向く反面、バランスを取るのが難しく急制動しにくい。つまり交通量の多い市街地では注意を要する車種なんです。
こうした特性を理解せず、かつ法律上の軽車両であることを意識せずに乗る人が増えたため、ロードの危険運転が目立つようになったのでは?」
Tさんのご回答
「私もロード乗りですが、ローダーの危険運転が多いとは思っていません。迷惑かけているのはロード乗りではなくルック乗り(見た目だけで乗る人)では?
きちんと訓練されたロード乗りは道交法を守って運転してますよ。まあ私もロードに乗る前は自分勝手に走ってましたし、教育の機会は必要と思います」
【結論】結局はロードバイクの乗り手次第
ほかの車種よりスピードが出る、道路交通法を学ばない、ロードの特性を知らないルック乗りが増えた。こうした点がロードバイク危険視の原因と考えられているようですね。
実被害も多く出ていることから、ロードバイクは乗り手次第で危険性が高まりやすい自転車といえるのかも。中嶋悟さん風にいうと「ロードバイクは怖い、それを知らないのはもっと怖い」というところでしょうか(ネタ古すぎ?)。
乗り物の運転にはマジで気を付けて
このコラムの最後に、乗り手にとっての自転車の危険性についてひとこと。何年も前の話ですが、筆者と少し面識のある人が自転車で車にはねられて半身不随になる、という出来事がありました。まだ30代だったのに……。
自転車は気軽に乗れる乗り物ですが、自分や他人の人生を狂わせることもあります。ルールを守り、安全に乗るに越したことはありません。
もちろんこれは車にもいえることです。これから年末シーズンに入ると、気忙しく運転することが増えるでしょう。また、酒気帯びでフラフラ走る自転車に出くわすかもしれません。そんな自転車が現れても対処できるように、ゆとりある運転を心がけたいところですね。
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- 執筆者プロフィール
- 加藤 貴之
- 1977年生まれのフリーライター。10年以上務めた運送業からライターに転向。以後8年以上にわたり、自動車関連記事やIT記事などの執筆を手がける。20代でスポーツカーに夢中になり、近年は最新のハイブリッド車に興...