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今週末はクリスマス寒波到来!“いつも通り”の運転が危険を招く?雪道の渋滞が怖いワケ
渋滞の最後尾を早めに把握しておこう
冬の週末、降雪地帯の高速道路は帰宅のクルマで渋滞することが多くなります。疲れた状態で渋滞はいやなものですが、特に雪道での渋滞は様々な注意が必要になります。
まず怖いのが、スリップによる玉突き衝突事故の発生です。例え冬用タイヤを履いていても、摩擦係数の低い雪の路面では、高速度域からの急ブレーキは非常にリスキー。乾燥路面のようにすぐには止まれません。
電光掲示板などで渋滞の発生を知ったら、PAやSAに入って、カーナビで渋滞最後尾がどの辺りか確認しておきましょう。これは、最後尾が近づいてきたら、いつでも安全に止まれる速度で走行するようにするためです。
渋滞は生き物ですので、刻々と長さが変わっていきますが、おおよその場所を知っていれば、心構えも違ってきます。カーナビで地点登録して、音声案内などで知らせるように設定しておけば分かりやすくなります。
車間距離は100m以上、緊急時はABSの活用も
リスクヘッジという点では、車間距離の保持も大切です。雪道、とくに凍結路では制動距離が大幅に伸びることを考慮して、前車との距離を100m以上取った方が安全です。
もし渋滞を見つけて、安全に止まれないかもしれない…と直感的に感じたら、ブレーキペダルをためらわずに思い切り踏みましょう。ペダルを強く踏むことでABSが作動し、制動距離が短くなるよう自動制御されるからです。ポイントは、止まるまでペダルを強く踏み続けることです。
渋滞の列の中に入っても、車間を多く取るように心がけます。登り坂では、タイヤの性能が十分ではなく、スリップして後ろに下がってくるクルマもあるからです。
そういうポイントでは自車もスタックする可能性があるため、車間距離を空けておけば途中で止まることなく走り抜けることができます。
発進する時はアクセルペダルをできるだけ踏まず、AT車であればクリープだけで進むようにしましょう。クルマが流れ出したと思って勢いよく加速すると、また渋滞した時にスリップして止まれなくなる恐れがあります。
短い距離では ABSが十分に働かないこともあります。減速する時もタイヤのグリップを感じながら、ゆっくり止まれるスピードで走るようにしましょう。車種によっては、アダプティクルーズコントロールを活用するのもよい方法です。
- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...