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大幅値引き!?知り合いからの紹介で安くクルマを買える?紹介営業にはメリットもある!
買いやすい条件は出してくれるものの……
営業マンの立場上、長年懇意にしてもらっているオーナーからの紹介となれば、条件はかなり頑張って出してくるはずです。しかし、それが最も安い条件かというと、そうでもないこともあるようです。
実際にディーラーで働く営業マンに話を聞くと次のような答えが返ってきました。
「紹介者の顔に泥を塗ることが無いように、精いっぱいの対応をさせていただきます。ただ、それが利益を最大に削った最安値であることは保証できません。
こうした点は、紹介者の方にもご理解いただけているものと思い、商談時の金額だけではない、アフターフォローを含めたサービス全体で、最高の価値を提供することが、紹介をいただいた方への礼儀と考えます。」
紹介営業であっても、ディーラー側の利益を最大に削った最安値で購入できるということはほぼないといってよいでしょう。
むしろ値引きよりも、購入者を紹介してくれたオーナーに、紹介料としてプレゼントを渡すなどの心遣いを行っているケースがあるようです。
つまり、最安値で買いたいという時には、紹介を使わずに自力で商談する方が、利につながることも多いでしょう。単純に安く買うだけであれば、紹介者への紹介料分も、値引きに入れてもらった方がよいですからね。
商談や交渉が苦手であれば「紹介」を使うとスムーズかも
ただし、自力で何店舗も商談にまわり、何度も何度も値引き交渉を続けるのには限界もあります。ディーラー側にとっても、何度もしつこく値引き交渉される客は迷惑以外の何者でもありません。条件は引き出せても、最終的に「他店で買ってください」と、販売自体を断られるケースもあります。
紹介のメリットは、商談時に発生するこうしたギスギスした会話を、すっきりとなくせるところにあると思います。神経をすり減らし、嫌な思いをしながら値引きを要求するのは疲れるもの。紹介者からの声1つで、ある程度要望通りの条件が出るなら、こうした楽な方法を使わない手はありません。
有効な手段としては、まず一度自力で値引き交渉をしてみること。その後、交渉が行き詰まったタイミングで、紹介をお願いし、自力で出した条件を紹介先に見せることで、「もう一声」を簡単に引き出すことができるでしょう。
ただし、紹介者の顔を立てるためにも、過度な条件交渉はできず、さらには購入することが大前提となります。こうした点は、紹介でクルマを買う際のリスクになる部分でもあるのです。
知り合いからの紹介=安いというのは成り立たない方程式です。ただ、交渉なしに買うよりはお得になることは間違いありません。
商談が好きではない、駆け引きが苦手など、自動車購入に対して敷居が高いと感じるユーザーは、スムーズに商談に進むことができる「紹介」を上手く使うことも大切です。
車は買って終わりではなく、買ってからディーラーとの長い付き合いが始まるものです。少しでもそのお付き合いが順調に進むよう、知り合いからの紹介というカードは、うまく利用したほうが、金銭以外の部分で大きなメリットを生み出すでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...