MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

エンタメ総合

更新

マフィア梶田×ダッジチャレンジャーSRTヘルキャット「インドア派こそクルマが好きになる」

オタクに目覚めた学生時代を経て、クルマにハマった理由

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

ゲームライターの梶田さんのルーツとして、最初に触れたゲームについて教えてください。

中学卒業まで中国の上海に住んでいたこともあって、本格的なデジタルゲームに触れるのはすごく遅かったんです。しかも、ようやく手に入れた最初のゲーム機は3DO*で、親父が松下電器に勤めている友人に激推しされて買ってしまった(笑)このハード、出してるソフトが変な洋ゲーだったりマニアックなタイトルばかりだったんですよ。

それはそれで面白かったんですが、ゲーマーなら通ってきて当たり前とも言える「FF」や「ドラクエ」をリアルタイムでプレイできなかったのが今でも悔やまれます。そこから数年後にやっとプレステを買ってもらって、初めて「FF7」と「ドラクエ7」をプレイできたんですよね。

考えてみれば3DOも真っ黒で角張っていて、当時のゲーム機にしてはハードなデザインでしたし。俺も今じゃ洋ゲーが大好き。もしかすると、その体験が今の趣味嗜好を作り上げてヘルキャットに至ったのかもしれません(笑)


*松下電器(今のパナソニック)が、日本で1994年に発売したゲームハード。発売から約半年後、「セガサターン」や「プレイステーション」といったライバルの登場もあってか、現在はライバルよりもややマイナーな知名度に。

どんな学生生活を送られていたんですか?

中学を卒業して日本の高校に入学したのですが、そこでは男子寮で暮らしていました。ミッション系の学校だったため、規則が厳しく娯楽も少なかったんです。もちろん、ゲームなんて持ち込み禁止ですよ。部屋にテレビすら無いんですから。週末の限られた外出時間、歩いて30分もかかるコンビニでゲーム雑誌を買って読むのがささやかな楽しみでした。

その反動で抑圧と禁欲を嫌い、自由と快楽だけを信じるという人生観はここで形作られたんだと思います。ゲームライターという仕事を知ったのもその頃で、良くも悪くも高校時代は人生の大きな節目でした。

なるほど。逆にアニメはあまり観られていなかったんですか?

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

海外に住んでいた頃、衛星放送で触れられる数少ない日本のコンテンツといえばアニメでした。男性向け、女性向けを問わず熱心に観ていましたが、それが当たり前だったので“オタク”としての自覚は無かったですね。

オタクとしての立脚点となったのは、高校時代にこっそり寮へ持ち込んだノートPCで観た「新世紀エヴァンゲリオン」です。内容が衝撃的だったのはもちろんのこと、部屋で観ていたらどんどん周囲の連中が集まってきて、気が付いたら二人部屋に10人くらいギュウギュウになって真剣に見入っているんですよ。アニメってここまで人を夢中にさせるものだったのか、現実に生きるより虚構の方がずっとクールじゃないかと。オタクという存在への憧れを抱いた瞬間でしたね。

そこからオタクとして、そしてゲームライターへの道が花開くわけですね。

まぁ色々ありまして、高校は結局2年生の終わり頃に転校したんです。転校先は通信制だったので、自由に時間を使えたぶんオタクとして急成長できましたね。とにかく漫画やアニメ、ゲームについて経験値を稼いで、情報源といえば日々ディープな会話が繰り広げられている匿名画像掲示板でした。そこは自分よりも年季の入ったオタクの巣窟で、顔も名前も知らない先輩方には本当に多くのことを学ばせてもらいました。

その後はゲームライターの専門学校に進んで、生まれて初めて“学ぶ楽しみ”を知りました。憧れへの道筋が明確なぶん、モチベーションも高く保てましたし、周囲には同じ業界を志すオタクしかいないわけですから。ついに本当の居場所を手に入れたと感じましたね。たった2年の専門学校生活が、最高の青春になりました。おかげ様で地獄の底まで落ち込んでいたコミュニケーション能力も鍛え直すことができましたし、在学中にゲームライターとしてデビューすることができました。

そうして現在に至るわけですが、好きなものだけに関わり、仕事をするのが楽しくてしょうがないです。業界にいるからこそ、免許取得のきっかけとなった中村悠一さんを含めて様々な方と知り合うことができましたし。オタクになって本当によかったです。

公私共にオタクライフをエンジョイされている梶田さんですが、今ではすっかりカーライフも楽しんでいらっしゃるようですね!

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

自分はもともと、とにかく家の外には出たくない、なるべくずっと家にいたい、なぜ休日にみんなが外出するのか理解できない……ってくらい、インドア派なんですけども。車を買ってからはドライブに行きまくりですね!

毎週2~3日は必ず乗ります。仕事柄、通勤はあまり多くないですけれども、それこそラジオの収録とか「駐車場がある時は必ず乗る」くらいの感じです。都内は道も狭いし、移動だけならタクシーの方が絶対ラクなのに、ついつい運転したくなるんですよね。

激変したライフスタイル、乗れば乗るほど好きになるヘルキャット

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

実際に車を手にして、ライフスタイルなどで変わったことはありますか?

まず、行動範囲が爆発的に広がりました。

昔は旅行へ行くとなると電車や新幹線だったんですけれども、今は車があるから思いつきでどこへでも行けちゃうわけです。ふと「こういうとこ行ったことないな」って思いつくと、翌日には出かけちゃう。
つい先日も「そういや俺、富士サファリパークって行ったことないな」と思って。……さすがにヘルキャットでパーク内を走るのは避けましたけどね。本物のヘルキャット(猛獣)に車をボコボコにされかねないですから!ヘルキャットは駐車して、現地でナビカーを借りて遊びました。

メンバーは漫画家の大川ぶくぶ*、『大乱闘スマッシュブラザーズ』を作っている桜井政博さん、そして中村悠一さん。出発の前日に誘ったにも関わらず、ノリノリで参加してくれました(笑)


*過激かつ不条理ギャグで人気を博した『ポプテピピック』の原作者。2018年にテレビアニメ化。中村悠一さんは出演声優のひとりでもある。

ドライブしてみて気づいたヘルキャットの魅力はありますか?

音ですね。エンジンをかけた瞬間に「ガルルルルルル!!!ドロロロロ……」って、それこそ猛獣が唸っているのかってくらい心臓に悪い音なんですけれども、聴くだけでワクワクしてくる。乗り込めばV8エンジンの鼓動が腹の底から響いてきて、とても心地良いんです。

車は意思を持たない機械ですけれども、これだけダイレクトに鼓動が伝わってくると、まるで巨大なモンスターを手懐けているような感覚が味わえますね。また、運転中に音楽を聴く文化が根強いアメリカの車なだけあって、オーディオ周りが最高なんですよ。低音がズンズン響いて、ライブ会場にいるような感覚です。

アイドリング音が、ゴジラの唸り声のようですよね。

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

そうです。さらに、実際に走ってみると、いわゆるトルク感でしょうか? 知識がないので説明が難しいのですが、ケツを蹴り上げられるような加速で体がシートに押し付けられる。これがとてもスリリングで「モンスターに乗っている感」を堪能できる。

しかもこの車、なんとエコモードで走れるんですよ。……500馬力のエコモード。ギャグですよね(笑)でも、エコモードにすると少しだけおとなしくなって、街乗りでの安心感と燃費がちょこっと良くなる。そもそも、周りから散々脅されてヤバイ車というイメージがあったんですが、運転してみるとそんなことないんですよ。危ない走りさえしなければハンドリングも良いですし、とっても快適な車なんです。

普段は500馬力で猛獣を抑えつけて、ちょっと遠出して高速に乗る時なんかは700馬力を開放してやるという走り方が最高に気に入っています。給油のたびにハイオクをバカ食いする点もそうですけれども、ペットにご褒美をあげているような愛おしさがわいてくるんですよね(笑)

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

あと、ヘルキャットって2017年式からパワーステアリングが電動に切り替わった*らしいんですよ。俺のは2016年式なので、まだ油圧のパワステなんです。知らなかったし、気にしてもいなかったんですが、人に運転させると低速時に「ハンドル重くない!?」って言われる。電動と比べてそんなに変わるもんなんですかね?なんにせよ、俺はその重くなる感覚も含めて気に入っているんですよね。たまに重くなる女みたいで、愛おしいじゃないですか(笑)


*2017年モデルのSRTヘルキャット(2018年発売)から、それまで油圧式だったパワステが電動に切り替わった。梶田さんのヘルキャットは油圧パワステ最終モデルの2016年式。伝統の重ステがなくなったことを嘆くヘルキャットファンも少なくない。

ほかに、魅力的なヘルキャットのエピソードはありますか?

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

お恥ずかしい話なんですが、現場で即決したのでヘルキャットのことを細かいところまで把握していなかったんですよ。

納車されてすぐ「慣らし運転に行きましょう!」って、中村さんを誘ってドライブに行ったんですが、現地に到着して車を降りたら中村さんに「梶田くん!これライトが片方ないぞ!?」って言われて。

仰天しましたね。走っている間に外れたのか、最初から故障していたのか……慌ててリッチラインさんに電話かけたら「梶田さん……それはそういうものなんです……」って(笑)

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット
左側のフロントライトは、1灯がエアインテークになっている

なんとまぁ、ヘルキャットはライトの片側がエアーインテークになっとるんですわ。中村さんが余計なこと言ったせいで大恥かきました(笑)でも、今じゃそのアシンメトリーなデザインが最高にカッコよくて気に入っています!

でもこの話、ここで終わりじゃなかったんですよ。やっぱりこのエアーインテークって特殊だから、初めて洗車に行った際にもガソリンスタンドの店員に「お客さん、これライト壊れたんですか?」って聞かれて。「これはそういうものなんですよ」って、まるで最初から知っていたかのように説明しときました(笑)

そもそも「ヘルキャット」という名称は直訳すれば「地獄猫」ですし、大戦中に同名の戦闘機が存在していたり、大半の人はこの車にマッチョなイメージを抱いていますよね。でも、実はスラングだと「性悪女」とか「アバズレ」って意味なんですよ。見た目に惚れ込んだ俺は、まんまと振り回されている(笑)そんなところも含めて、愛嬌のある車ですよ。

マフィア梶田インタビュー ダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

コメント

利用規約

関連する記事