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交通事故の慰謝料の相場はいくら?計算方法と慰謝料が上がるポイントとは?
目次
積極損害の算出方法とは?
人身事故で治療にかかった費用はすべて損害賠償額の1つとなります。
この損害賠償額の算定基準は基本的にすべて実費となります、
病院へ支払った入院費、通院費、通院のためにかかった交通費(タクシー代もOK)は、すべて領収書が必要です。
自家用車のガソリン代も実費分を計算して請求できます。
診断書作成費も請求できます。
ただ、入院するときに必要となる生活雑貨品、おむつなどの消耗品は領収書があっても請求できないのが一般的です。
これは、入院雑費として、1日あたり1500円が一律で請求できる基準があるためです。
自宅療養となるなど付き添い看護が必要となった場合は、医師が認めて診断書等に記載があれば、実費を請求できます。
休業損害の計算方法とは?
入院や通院で働けなかった分の損害賠償額は、職業によって計算方法が異なってきます。
また、休業損害は証明書が必要です。(上の写真)
サラリーマンの場合
交通事故の前の3ヶ月の給料の合計÷90日を、1日あたりの平均賃金とし、働けなかった期間の日数分を損害賠償額とします。
ボーナスの減額分も請求できます。
会社に休業損害証明書を出して証明してもらう必要があります。
自営業、自由業の場合
前年度の確定申告を基準に算出します。
また、それよりも多くの金額が損害とする場合、証明し認めてもらえば損害賠償額となります。
※実際はよく揉めているようです。
農業、漁業、林業の場合
年収÷365で1日あたりの平均収入を算出し、働けなかった期間日数分を損害賠償額とします。
後遺障害で失った利益の計算方法とは?
後遺症が残った場合、その後十分に働けないなどの利益を失うことになります。
これを「後遺障害による逸失利益」といいます。
この計算方法は、
事故前の年収 × 後遺障害認定等級による労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間
で求められます。
交通事故前の年収の証明
源泉徴収票や確定申告書で交通事故前の年収を証明します。
後遺障害認定等級とは?
症状固定(これ以上、症状の改善の見込みがないと判断したとき)のときの医師の診断書や、損害保険料率算出機構で行う調査によって、後遺障害認定等級が決まります。
後遺障害認定等級は1級から14級まであり、1級で3,000万、14級で75万の損害賠償額となっています。(2016年時点)
労働能力喪失率とは?
労働能力喪失率とは、後遺障害の重さがどれほど仕事に影響するのか、というものを示すものです。
前述の後遺障害認定等級で定められた1級〜14級のそれぞれの等級に応じて、1級から3級で100%、14級で5%となっています。
1級から3級は、仕事ができない重い障害です。
労働能力喪失期間とは?
労働能力喪失期間とは、症状固定の日を起点とし67歳を仕事ができる最高年齢とする、それまでの期間のこととなります。
尚、損害賠償は67歳までの収入を先払いするわけですので、年5%の利息相当分が控除されてしまいます。
事故がなければ得られた利益の計算方法とは?
交通事故で仕事を長期間休み、昇給や昇格のチャンスを失ってしまったなど、直接的な損害ではありませんが、事故がなければ当然受けれていた利益(逸失利益)が損害賠償として認められます。
当然これにも証明、証拠が必要となります。
実際では、逸失利益を認めてもらうのは難しいようです。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...