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教習所「かかとを浮かせ」先輩「かかとをつけろ」ブレーキの踏み方どっちが正しい?
目次
ブレーキの踏み方、かかとは浮かせる?浮かせない?
車の運転免許を取るとき、多くの人は教習所に入校して免許取得を目指します。はじめは教習所内のコースで運転操作や路上のルールに慣れ、仮免許取得はいよいよ実際の路上教習が開始。無事に教習所を卒業し、免許センターでの学科試験に合格すれば晴れて車の運転免許を手にすることができます。
しかし、いざ教習所を卒業して初心者マークをつけた車で運転をしていると、先輩ドライバーとして同乗した家族や知人から「ブレーキはかかとを浮かさないで踏んだほうがいい」と指摘され、どちらが正解なのかわからなくなったという人も少なくないようです。
先輩ドライバーの言う通り、かかとを浮かさずに踏んだほうがブレーキペダルを踏む力をコントロールしやすく、減速もスムーズ。ということは、教習所の教え方が間違っているのでしょうか?
「MT車でブレーキ踏むときクラッチ切らない」いつも正解?
アクセルペダルやクラッチペダルの踏み方は?
ところで、車のペダルはブレーキペダルだけではありません。アクセルペダルのほか、マニュアル車であればクラッチペダルがありますし、車によっては足踏みのパーキングブレーキペダルもあります。
これらの踏み方は、教習所と先輩ドライバーで教え方が違うということはほとんどなく、アクセルペダルであれば「かかとを床につけて、かかとを支点に踏む」よう教え、クラッチペダルと足踏みのパーキングブレーキペダルは「ふとももをあげて奥まで踏み込む」ように教わるでしょう。
車が前に進もうとする力はアクセルペダルを踏み込む量によって調整され、風の抵抗や坂道などそのときどきで抵抗する力が変わるため、一定速で走行するには微妙な力加減が必要です。かかとが浮いていると足は不安定になり、ペダルが戻ろうとする力や車の揺れなどを受けやすく、アクセルペダルを踏み込む量を一定に保つことが難しくなります。
いっぽう、クラッチペダルや足踏みのパーキングブレーキペダルの踏み方は、基本的には「奥まで踏み込む」だけでよく、踏み込む量の調整は不要です。微妙な力加減が不要なので、かかとを浮かせて、足全体の力を伝えるように踏むほうが操作しやすいのです。
かかとを浮かせない踏み方は踏み込む力をコントロールしやすく、かかとを浮かせる踏み方は足全体の力を伝えやすいという違いが、それぞれのペダルの踏み方にあらわれていると言えます。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部 高山 志郎
- 平成元年生まれ、東京都出身。学生時代にモータースポーツ活動を開始し、大小さまざまな耐久レースへ参戦。優勝の経験も持つ。エンジニアとして複数の業界を渡りながら趣味で車やバイクに触れ続け、縁あって自動...