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中古のキャンピングカーを購入して1年の間に起きた様々なトラブル

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


みなさんこんにちは。

私は365日キャンピングカーで生活しながら日本一周をしています。

そんな筆者が日本一周のために購入したのは中古のキャブコンです。

中古ということもあり故障等が発生することもある程度は覚悟していましたが、今日は、購入当時は想像もしなかったけど実際に起きたトラブルをいくつかご紹介させて頂きます。

トラブル発生時には筆者は驚き、困惑し、狼狽えるばかりでしたので、この記事を見ていただいて、読者のみなさんのトラブルの対処に少しでも役立てれば嬉しいです。

購入当時考えた、こんなところは壊れる?

家電類

我が家のキャンピングカーには「エアコン」「テレビ」「電子レンジ」「冷蔵庫」「ティファール」「IHクッキングヒーター」「炊飯器」「掃除機」の家電類が搭載されています。キャンピングカーは移動する家なので、移動中は常に振動が加わります。なので、動かない家で使用するよりも壊れやすいという認識でいます。

その中でも更に中古購入時から搭載されている「エアコン」「テレビ」「電子レンジ」「冷蔵庫」は10年以上前に製造された物ですから、特に「いつ壊れてもおかしくない」と覚悟していました。

外装・その他

車体の各所に使われているコーキング材の劣化は、ゴムが劣化するのと同じ原理なので経年劣化ですぐにでも不具合が出ると覚悟していました。車内で使用されているパッキン部分も上と同じ理由で、既に劣化している物という認識でした。

また窓枠に使用されているスポンジやクッション材系も同様です。椅子部分やベッド、クッションの生地は合皮製なので、ベタつき等の劣化が出てくると踏んでいました。水回りのホースや管も経年劣化が起こるはずです。

※タイヤは“命を守る一番重要なアイテム”のため、購入時に新品に替えています。

実際に起こったトラブル紹介

この1年で起きた”出費が必要となった大きなトラブル”は3箇所でしたのでその内容をご紹介します。

ベンチレーターから雨漏り事件

忘れもしない年越し直前の夜でした。

実は事件が起こる数日前からマルチルームのベンチレーター(換気扇)から水が漏れていたのです。それでもほんの少しだけ。一日に数滴です。ちょうど雪が降る地域を旅している途中で、天井部分には雪が積もっているのも知っていました。

すると事件当日、数滴だったハズの雨漏りが小規模な滝の様にザッパザッパと、ベンチレーターの枠からとめどなく漏れてきたのです!

どうしたものかと、驚きすぎて悲鳴しか出ませんでした。結局どうする事も出来ず、タオルをテープでベンチレーター周りに貼り付け、水滴を吸わせてはタオルを交換して……の繰り返しをしました。

年が明けてからビルダーさんに確認して貰ったところ「ベンチレーターの新品交換が必要」との事でした。パッキンの劣化は多少ありましたが、それ以上にベンチレーター本体のプラスティックの劣化がかなり酷かったのです。

ベンチレーターの枠は四角ですが、その四辺ともに最大3mm幅の亀裂が上から下まで入っていました。かろうじて枠を持てましたが、いつバラバラになってもおかしくないレベルでした。

そしてパッキンと枠の亀裂部分から水が染みこみ、マルチルーム内に降り注いで来ていたのです。それでも室内のベンチレーターからの雨漏りではなかったのがせめてもの救いでした。

我が家のキャンピングカーにはベンチレーターが2か所に設置されています。生活空間の室内と、マルチルームの2か所です。マルチルームは防水仕様なので、仮に水が漏れても床の木材に浸水・腐食する心配はありません。

しかしこれは想定外すぎるトラブルでした。

冷蔵庫の扉が密封されていなかった事件

日本一周する上で出費を抑えるべく、筆者は基本自炊生活です。食費が一番削りやすいですからね。そして突然事件は起きました。

徐々に気温が高くなってきた初夏、冷蔵庫はいつも通りの温度設定で稼働していました。すると初めて生肉から怪しい香りが……。色も何だか怪しい……。結局購入量の半分の肉を無駄にしました。これを踏まえて冷蔵庫の温度設定を通常時よりも強くしました。しかし二度目の怪しい感じ。

冷蔵庫の冷えが悪いのかと思いビルダーさんへ相談すると、そこで初めて“扉がきちんと閉まっていない”ことが判明しました。つまりずっと扉が閉まらない冷蔵庫で冷蔵保存していたんですね。

原因は長年に渡り冷蔵庫内から外へ力が加わっていたことによる、扉下側の歪みという診断でした。確かに扉を真横から見ると、弧を描いたように湾曲していおり、パッキンとの隙間が2mm開いていました。

扉が密封されていなければ外の暖気が冷蔵庫内に流れ込んでしまいます。そりゃお肉も腐りますよね。ちなみに冷蔵庫の冷え機能は問題なく使えるので、現在も外から力を加えて扉を押さえています。

不思議な電子レンジ事件

我が家のキャンピングカーは1500Wのインバーターを搭載していますが、インバーター搭載を悩んでいる時に後押ししてくれたビルダーさんの言葉が「インバーターがあれば電子レンジくらい余裕で使えますよ」でした。

しかし実際にインバーターで電子レンジを使ってみると、電子レンジが動かないではないですか。最初はインバーターの初期不良が疑われ、メーカー修理に出されました。修理から戻って来たインバーターで電子レンジを使ってみても、やはり同じ症状が続きます。

そこでビルダーさんが電流確認をしたところ、この電子レンジはメーカー表示電力よりも高い数値の電流が流れている事が判明しました。

つまり過電流が原因となり火災などのトラブルに繋がる可能性があったので、すぐに新しい電子レンジを購入することにしました。

我が家のキャンピングカーの荷室はFRPというガラス繊維で出来ていますが、これはキャブコンと呼ばれるキャンピングカーの荷室に多くに使われています。そしてFRPは燃えやすい性質の素材なのです。目に見えない電流だからこそ、危険因子は早々に取り除きました。

中古購入時の覚悟

この1年、我が家兼キャンピングカーは“想定外”のトラブルに見舞われた事がお分かり頂けたかと思います。しかも全く予想していなかった箇所でのトラブルばかりです。

以上のことから、中古キャンピングカー購入の際には、

①修理費の確保
②修理工場へ持ち込みの日数が必要

だと声を大にしてお伝えします。

キャンピングカーは普通車と異なり、ちょっとしたトラブルが大きなダメージに繋がります。また、乗らなくても元々ダメージのある中古車であれば、劣化が早いのは当たり前です。

そして買ったらそこで終わりでないのが中古車です。(まれに新車でもトラブルがありますが、中古車よりは頻度が低いと思いますので今回は除外します。)

中古キャンピングカーに乗るということは、日々メンテナンスが必要になるという事です。

まとめ

筆者の個人的な“ユーザーの生の声”としては「まさか一年間でこんなにメンテナンスが必要になるとは……。」というのが正直な感想です。

中古で購入する以上ある程度の覚悟はしていましたが、まさかここまでトラブル続きで出費がかさむのは想定外でした。

しかし逆に、覚悟していた大きなトラブルが起きていないのは幸いと言えます。何より我が家でもあるキャンピングカー内での生活が大好きです。購入する前に思い描いていた”キャンピングカーで生活している姿のイメージ”通りの生活を送れています。

ちなみにこの”生活している姿のイメージ”は、新車・中古車合わせて100台以上のキャンピングカーを見て来ましたが、我が家でしか浮かびませんでした。

みなさまも相性の良い素敵な一台と巡り合えますように。

ライター: 山縣 睦海

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執筆者プロフィール
車旅情報Webマガジン「DRIMO」
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