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軽バンの車内を極限まで広く使うためのこだわりDIY【軽バン秘密基地計画#03】

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


HONDAバモスを秘密基地にするにあたり、室内は結構な量の荷物を積んだまま寝られるようにはしたし、かなり大量の荷物を積めるキャリアも付けた。

だからもう十分と言えば十分なんだけど、狭い空間にいると何故かより一層空間を有効活用したくなる衝動に駆られ、また何か手を加えたくなってしまった。今回はそんな話の第一弾。

例え天井の低い狭い部屋が好きだとしても、背筋を伸ばして座れる高さは確保しておかないと車中生活を送るのは辛い。

軽ワンボックスの限られた室内高ではあまりベッドの高さを高くすることができないため、必然的にベッド下に収納できる物の大きさはかなり限られてしまう。

しかし、「起きて半畳」の部分はある程度の天井高が必要だが、「寝て一畳」の下半身側の縦の空間は無駄である。

そんなことを考えていたら、若かりし頃、狭い部屋を広く使うためにベッドの足の方だけ押入れに突っ込んでいるやつがいたことを思い出した。

上段はそのまま押入れとして使えるので無駄がない。貧乏学生のアイディアが何十年も経ってから活かされるとは思ってもいなかったが、これは応用できる。

上段までの高さは40cm近く取れそうだから、サッカーかダンスでもしている夢を見て寝ぼけたりしなければ足を強打する心配もなさそうだ。

ここまでは頭の中で思い描いたことばかりなので、もちろん画像などない。車内の様子を絵に描いてみると概ねこんなイメージ(実際よりちょっと狭い?)。

押入れの2段目のような部分は、荷物置き場だけでなく、テーブルにもなるということだ。

この押入れの上段兼テーブルとなる部分は、高さのある物を載せたい時のために簡単に棚板を外せないと困る。また、そうでないと車検も通るか怪しくなってしまう。

簡単に棚板を乗せたり外したりできるようにするために、まずは左右両サイドに棚板を乗せるための幅の狭い棚のような物の設置をすることにした。

両サイドの棚を作る

今回のDIYの一番のハイライトはここになる。両サイドに付ける小さな棚は、1×4材がちょうど手頃な厚みと幅でぴったりだったので、家に余っていた端材の1×4で作ってみることにした。

しかし、車内の壁は直線が続くだけではなく後ろの方は曲線となっている。真っ直ぐな板をポンと付けるだけでは済まないから厄介だ。

この曲線をどうやって切り抜いたか順を追って説明すると以下の通り。

細かいことに興味のない人はここは斜め読みしてもらっても結構なんだけど、実際に曲線切りをやってみたい人には参考にはなるはずだし、我ながらよくぞこんな地味でマメな作業をやったものだとちょっと感心しているので、とにかく書くだけ書かせてもらいたい。

曲線切り手順
①実際に使う板と同じ幅で、直線部分の範囲に収まる長さの板を用意し、壁の曲線の始まるギリギリの位置にあてがう。
② それから、定規を板の上に板と平行に置き、壁のカーブしている部分のなるべく遠くの切りの良い数字になるところ(この場合は20cmだった)に突き当て、板の幅方向にその位置の印をつける。
③ 次に19cmで壁に突き当たるところまで定規を平行に動かし、最初と同じように板にその位置を印をつけ、これを18cm、17cmと等間隔で何度か繰り返していく。

手順①

手順②

そして実際に使用する方の板に長さと幅方向の接点を写していくと上の写真のようになる。この点を滑らかな曲線になるように繋いで行けば良いわけだ。

手順③

こうして描かれた曲線をジグソーで切り抜いて行くのだが、実際には切り抜いた後にまた現物に合わせてカンナやサンダーで削って微調整を繰り返す必要はあった。

最初はこんな面倒くさいことなどせずに角ばっていても良いかとも思ったが、出来上がってみると結構綺麗にできて何だか気分が良かったからメデタシ。面倒くさいこともやってみるものだ。

反対側は一個目から型取りして線を引けば良いので、そんなに面倒でもない。サイドに設置する幅9cm弱の小さな棚板の材料はこれで完成。

どうやってこの棚板を設置するか?

これが今回の作業の2番目の難題であり、もう一つのハイライト。実はバモスには後部座席より後ろを覆う純正のトノカバーもあったようなので、後部座席の背もたれ直後には好都合なことにそれを付けるための小さなテラス状の部分がある。

前の方は板をここに乗せれば良いのだが、後ろの方にはトノカバーの先端を引っ掛ける窪みがあるだけで板を乗せるようなところはない。

だから棚受けを付けなければならないのだが、壁は薄いプラスチックの板。そのままビスを打つだけでは全然頼りない。そこにどうやって棚受けを付けるかが課題となる。

あれやこれやと考えて、これを使うことにした。中空プラグと言って、ビスの効かない薄い壁にビスを打ちたい時に使うアンカーだ。

まずは棚受け金具のビス穴の位置に合わせて中空プラグを壁に付ける。

そして棚受け金具をプラグにビス留めする。これも棚受けの取り付け以外に色々と応用できるアイディアじゃないかと思う(強度とかの保証はできないし、壁に穴を開ける勇気も要るけど)。

棚板を仮置きしてみたらイイ具合だったので、棚板を金具にビス留めし、前の方もビス留めして完成。これだけでも何だか狭いながらも楽しい我が家感が増してなかなかに良い!

作業が終わって掃除をして「ホウキをどこに仕舞おう?」と思ったら、また良いことを思いついてしまった。この棚板の下にフックをつければホウキやら何やら吊すこともできる。

今回はこれで終了。これと同じものを反対側にも付け、次回は押入れの2段目兼テーブルになるメインの棚板の作製をする。

DIYでの加工や改造は安全面に影響が出る可能性があります。また、アフターサポートなどを受けることができなくなる可能性もありますので、法令、基準などを遵守した上で自己責任で行ってください。不明な場合は販売店などに確認してから行うようにしましょう。

ライター: 笠原 サタン

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