更新
【荒船山・世界遺産荒船風穴】ドライブフォトレポート
マツダ3の試乗レポートで荒船山、荒船風穴をドライブ。フォトレポート形式でお伝えします。
マツダ3 ファストバック ディーゼル 試乗レポ「デザインに惚れたら買い」で正解
荒船山とは?
・荒船山は群馬県下仁田町、南牧村、長野県佐久市のまたがる山。「妙義荒船佐久高原国定公園」にある名峰。日本二百名山のひとつ。
・見てのとおり、船のような形をした変わった山。荒波を割って進む船のようであることが山の名の由来。「空に浮かぶ不沈空母」などと形容されることもある。
・特異な姿で遠方からも広範囲で見えることから古代より山岳信仰、崇拝の対象となった。
・数々の伝説を持つ荒船山。南総里見八犬伝に登場する架空の山「荒芽山」が荒船山とされる。
世界遺産「荒船風穴」
「荒船風穴」とは、正しくは「荒船・東谷風穴蚕種貯蔵所跡」と呼ばれる国指定の史跡。明治後期から大正時代に風穴内で蚕種(さんしゅ=蚕の卵)の貯蔵に使われていました。
江戸時代末期から大正の日本の主要産業のひとつが製糸業。生糸や蚕種は日本の重要な輸出品となっていました。明治になると製糸業が発達し、原料となる繭の供給量を増やす必要があった反面、蚕は春にしか孵化しないというジレンマがありました。これを解決したのが風穴。風穴は年間を通して風穴内の気温が一定、夏でも冷風が吹き出します。このため、繭の孵化を年2、3回へと増やすことができ、安定した原料供給が可能に。さらなる製糸業の発展、ひいては日本の発展に繋がりました。
この蚕種貯蔵風穴は長野、山梨、岐阜、山形、長崎、群馬を中心に日本の山地で無数につくられましたが、群を抜いて風穴数が多かったのが長野県、その数は明治43年に112となっていました。
数多の蚕種貯蔵風穴のうち、最大級の生産量を誇ったのが、荒船風穴。昭和になると人工孵化技術や氷冷蔵の普及により自然の風穴を利用した養蚕貯蔵は廃れていきました。
2014年、荒船風穴は世界遺産に登録されました。
荒船湖
撮影・文:MOBY編集部 宇野 智
- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...