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炎のマシンホットロッドとは?日本でも注目のアメ車カスタムカルチャー

ホットロッドとは?

ホットロッド
©lirlandais/stock.adobe.com

ホットロッドは、1930年代にアメリカで誕生した自動車のカスタムカルチャーのことです。軽量化のためのカスタムを基本としているほか、見た目の派手さも特徴です。

ホットロッドの歴史

ホットロッドが誕生した当時、アメリカでは車両の改造によってより速く走れる車を作り、その速さを競うストリートレースが流行っていました。ホットロッドの目的は早さを追求することであり、ボディの軽量化や大出力エンジンの搭載などがカスタムの主流です。

やがてストリートでのレースが規制されるようになり、舞台はサーキットへと移っていきます。 競技としてレースが開催されるようになり、ホットロッドはアメリカのカスタム文化として定着していきました。

定番のホットロッドカスタム

ホットロッドには定番のカスタムがいくつかあります。車のボンネットと屋根を結ぶAピラーをカットするチョップドトップは、走行中に受ける空気抵抗を軽減するためのカスタムです。Aピラーが短くなることで屋根が低くなり、空気抵抗を軽減できます。

エンジンをより強力な出力のものに載せ替えるエンジンスワップも、ホットロッドカスタムの定番です。また、旧車をレストアする際に性能の高いパーツに組み換えるレストモッドというカスタムもあります。

外観のカスタムとしては、ホットロッドをイメージさせる炎の塗装を施すなど、派手な仕様が多いです。

ホットロッドカーによるレース

ホットロッド レース
©Digital Storm/stock.adobe.com

ストリートでの違法なレースが規制されたことで、ドラッグレース協会NHRA(ナショナルホットロッドアソシエーション)が発足し、合法的に競技としてレースを行える体制が整いました。

レースはゼロヨンと呼ばれるもので、1/4マイル(約402m)の距離を走り抜けるタイムを競うものです。短い距離での競争では車の加速力が問われるため、ホットロッドカーのカスタムレベルが試されます。

レースの競技化によって、ドラッグレースに特化したドラッグスターと呼ばれるマシンが登場し、ゴールまでのタイムは4秒台となることもあります。爆音で駆け抜けるホットロッドカーの時速は、ゴール時には500kmを超えることもあり、ドラッグレースは迫力あるモータースポーツとして人気です。

ホットロッドの派生系も

ホットロッド 派生
©J.A./stock.adobe.com

速さを追求するホットロッドから派生した、カスタムスタイルがアメリカでは確立されています。日本でも趣味としてアメリカのカルチャーを取り入れて、カスタムを楽しむ方が増えています。

見た目を追求するストリートロッド

速さを追求したカスタマイズを行うホットロッドに対して、見た目の美しさやカッコ良さ、オリジナリティを追求するのがストリートロッドです。サーキットでの走行性能ではなく、街乗りでの快適さを重視するため、サスペンションやエアコンを装備します。

見た目は高級感や上品さのあるもので、単純に派手というわけではなく、レトロな高級車というイメージです。インテリアも細部にこだわっており、ラグジュアリー感がただよう仕様となっています。

ビンテージ感溢れるラットロッド

車のビンテージ加工のようなラットロッドは、わざと古めかしい加工を施すカスタムです。サビや汚れ、キズをペインティングやラッピングで表現し、レトロ感のある味わい深いものに仕上げます。

また、ベースとなる車の傷みをあえて残して古さを演出することもあります。ネズミが住みついていそうな雰囲気をただよわせている見た目が、ラットロッドの語源といわれていますが、ただ汚いだけではなく味のあるカスタムです。

ユニークな改造が施されたファニーカー

ファニーカーはドラッグレースで用いられる競技用の車両の1つです。全長約6mで、エンジンからタイヤまでがボディで覆われたフルカウル仕様となっています。

リアタイヤが極端に大きいことなど、見た目の奇抜さがファニーカーの由来です。競技用車両以外にも、奇抜でユニークなカスタムのことを指して、ファニーフェイスなどとも呼ばれます。

ホットロッドは車検に通るの?

ホットロッド 車検
©buritora/stock.adobe.com

フェンダーを取り外したむき出しのタイヤや、丸見えのエンジンといった見た目から、車検に通らなさそうなホットロッドカーですが、実は車検に通ります。車の製造された当時の検査基準が車検で適用されることから、1930年代などの古い車であれば、問題なく車検を通過することも可能です。

ただし、1951年から現行の車検制度が開始されているので、これ以降に製造された車両をベースとしたホットロッドカーは、車検に通すのは難しいでしょう。

アメリカンカルチャーのホットロッドは日本にも浸透中

©Ivelin Ivanov/stock.adobe.com

アメリカンカルチャーであるホットロッドをはじめとする、カスタムアメ車を日本でも楽しめるイベントが、横浜で行われているYOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOWです。年に1回開催されているアメ車が集結するカスタムカーイベントで、多くの来場者でにぎわっています。

こうしたイベントによって、日本でもホットロッドの文化が認知されつつあり、街でもカスタムされたレトロなアメ車を見かける機会が増えています。

レトロなアメ車をベースにしてカスタムするホットロッドは、イベントの開催などによって、日本にも浸透しつつあります。ホットロッドだけでなく、ストリートロッドのような高級感あふれるビンテージカスタムも注目されており、今後の広がりが気になるところです。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...
監修者プロフィール
鈴木 ケンイチ
鈴木 ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレー...

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