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「ヨーク型ハンドル」とは? レクサス最新モデルに採用、そのメリットと課題を徹底解説

市販車のハンドルといえば、正円に近い丸い形を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

ところが、近年では従来のイメージとは異なる形状をした「ヨーク型ハンドル」を採用したモデルも登場しています。

ヨーク型ハンドルは、いったいなぜ変わった形状にデザインされているのでしょうか。

ヨーク型ハンドルは視界が確保しやすく開放感を高める

近年、従来の丸いステアリングとは異なる形状を持つモデルが、市販車にも登場し始めています。

中でも象徴的な存在とされるのが、航空機の操縦桿に似た「ヨーク型ハンドル」です。

ヨーク型ハンドルには、従来の円形に比べて前方の視界が確保しやすいという利点があり、コックピット全体の開放感を高める効果も期待されています。

さらに、より先進的なイメージのインテリアをデザインしやすくなったり、インテリアデザインの自由度が高まったという利点もあるとされています。

一方で、デザインが従来の円形ハンドルと異なるため、運転中の扱い方が変わることは否めません。

大きくハンドルを回す際のグリップの持ち替えが難しいのではないかという懸念もそのひとつです。

そして、こうした課題に対して技術的な解決策を提示したのが、2025年秋以降に発売が見込まれているレクサス「RZ550e F SPORT」に採用される「ステアバイワイヤシステム」です。

このシステムは、従来のようにステアリングとタイヤを機械的に結合するのではなく、電気信号を介して舵角を制御するしくみを持ちます。

RZではこのしくみを応用することで、従来ほど大きくステアリングを回す必要がなくなりました。

その結果、ヨーク型ハンドルの形状であっても持ち替えの不便さを感じにくく、むしろ快適な操作性を得られる環境が整えられているといいます。

このように、ヨーク型ハンドルは、視覚的なメリットが多く、また技術進歩によって一部のデメリットも解消されつつあるといえます。

レースの世界では非円形ハンドルがあった?

このように、円形ではないステアリングは、市販車ではここ数年になってようやく目にする機会が増えました。

しかし、実はモータースポーツの分野では円形ではないステアリングが早くから導入されていたようです。

たとえば、F1では1990年代以降、円形ではない独自のステアリングを採用するチームが増えていき、現在でも各チームが独自に設計・改良を施した非正円形のハンドルがよく使用されています。

これには、モータースポーツ特有の事情も関係しているといわれています。

F1などで用いられるレースマシンでは、大きくステアリングを切る場面が市販車に比べて極端に少なく、細かく素早い操作が必要とされます。

そのため、グリップを握りやすく、かつドライバーの手元の操作性を最大限に高める形状が求められ、円形から外れたステアリングが自然と定着していったとされています。

まとめ

車のステアリングは長らく丸形が標準とされてきましたが、技術の進歩によってその形状は多様化しています。

ステアバイワイヤのような新しい制御方式や、人間工学に基づいた設計が広がることで、これまで一般的ではなかった形のハンドルが徐々に市販車へと浸透しつつあります。

また、数年後には、現在はまだ珍しく映る「ヨーク型」をはじめとした円形ではないステアリングが当たり前の存在になっているかもしれません。

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MOBY編集チーム
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