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現役自動車整備士がおすすめする【整備・メンテナンス系】カー用品(グッズ)9選!

ユニフォーム姿の整備士
©Valerii/stock.adobe.com

車の整備やメンテナンスにおいて、工具は必要不可欠な道具です。
良い物を使えば使い勝手が良く、それだけ作業効率があがりますし、逆に使い勝手が悪いと作業効率は劇的に下がってしまいます。

「整備初心者だし、あまり使わないから100均のスパナで十分」と思ってはいませんか?
しかし、初心者の方こそ良い工具を使うべきなのです。
腕の良い整備士は工具代をケチりません。
なぜなら工具をケチってしまうと、作業ミスが多くなることを知っているからです。
今回は、現役自動車整備士がオススメするカー用品9選をご紹介していきます。

良い工具を使うことが成功への近道?

バッグに入った工具
©BillionPhotos.com/stock.adobe.com

冒頭でも述べましたが、良い工具を使うことで作業ミスを減らすことができます。
ラチェット一つとっても値段はピンキリですが、なぜ良い工具を使うほうが良いのでしょうか。

車のメンテナンスや整備は、必要最低限の工具があれば行えます。
必要最低限の工具としては

  • メガネレンチ
  • スパナ
  • ラチェット
  • ドライバー

この4種類があれば大抵の作業をこなすことができるのです。
しかしあまりお金をかけたくないからと、安くて数の多い工具ばかり集めてしまうと失敗し、とんでもないことになってしまうかもしれません。

例えばとても硬く締まったボルトを外そうとした場合、どんな工具を使いますか?
たいていの方はメガネレンチか、スパナだと答えるでしょう。
ただ、一般的に売られているメガネレンチやスパナは短すぎて、なかなかトルクがかかりません。

もし力任せに緩めようとすれば必ず角が取れ、工具すらもかからなくなってしまうのです。
そうなってしまうと、整備初心者の方ではどうすることもできないでしょう。
そんな時「ロングストレートメガネレンチ」を使用すれば、あまり力を入れず簡単に外すことができます。

腕の良い整備士は、どんな場面にどのような工具が最適なのかをよく知っています。
そして力ずくなどの無理な作業は行いません。
なかなか外れない場合は、あらゆる工具を変更し、一番リスクが少ない工具を使用するのです。

これから工具を揃えようと思っているけど、どんな工具が良いのか迷っているなら、この記事を参考にしていただければと思います。

LEDライト

車の整備で必需品ともいえるのがライトです。
車の中は思っている以上に暗く、ライトがないとできない作業も多くあります。
特に下回りやエンジンルーム内、グローボックスの奥などはとても暗いので、ライトを片手に作業することもあります。

そんな時明るさの弱いライトでは、なかなかはっきりと周りが見渡せない為、ケガや失敗をしてしまうのです。
明るいライトを使用することで、周りの状況をはっきりと把握することもできますし、小さくて見づらい部品も見つけることができます。

今回紹介するこのライトは最大で約1,600ルーメン、実測値約700ルーメンと、かなり明るいタイプのライトなのでとてもオススメです。
また手に収まるサイズであるため、作業の邪魔になりませんし、少し狭い場所でも使用することができます。

充電器などの付属品

このライトは単四電池3本でも使用することができますが、オススメな使い方は充電式の電池を使用するという方法です。
いくらライトの性能が良くても、電池が弱ければ意味がありません。

単四電池でも問題なく使用できますが、すぐに電圧が下がり弱々しい光になってしまいます。
その反面、充電式の電池は、電圧の持ちがよく電池残量が少なくなるまで明るい状態で使用できますし、充電することで何度でも使うことができます。

今回紹介したライトには「18650サイズ」のリチウムバッテリーが適用されているので、充電器と電池を紹介しておきます。

ラチェットメガネレンチ

ラチェットメガネレンチ
©cristi180884/stock.adobe.com

「板ラチェット」とも呼ばれるこの工具の使い勝手はかなり良いです。
ラチェットメガネレンチとは、形状がメガネレンチ型ですが、ボルトやナットを抱え込む部分がラチェット構造になっているので、緩める時や締める時に外したり付けたりする手間が省けます。

通常のラチェットが入らないような狭い場所でも使用できますし、首振り機能が付いたものならばボルトの取り付け角度が悪くても問題ありません。
ただ注意すべき点は、製造メーカーにもよりますが、強すぎるトルクをかけるとギアが飛んでしまうので、緩んだボルトやナットに使用しましょう。
メガネレンチで少し緩めた後などに使用すると、時間を大幅に短縮できます。

日本車によく使われるボルトサイズは8㎜/10㎜/12㎜/14㎜/17㎜/19㎜/21㎜などです。
ボルトの使用箇所により使われているサイズが異なるので、車のどの部分をメンテナンスしたいのかによって使用するサイズは異なります。

8-10㎜

8㎜や10㎜は小さいボルトなので、アンダーカバーやフェンダーの固定、電装部品の取り付け箇所などによく使われます。

このようなボルトは狭い場所に使用されていることが多く、ラチェットではなかなか緩めたり締めたりすることが難しいなんてこともあります。
そんな時に使用するサイズです。

14-17㎜

14㎜や17㎜は少し大きめのボルトなので、ロアーアームやタイロッドエンド、エンジンルーム内での締め付けボルトなどにも使われています。
一般の家には整備工場のようにリフトがなく、下回りの整備では車の下に潜っての作業となるでしょう。
そんな時に、ラチェットメガネレンチがあれば、かなりスムーズに作業することができます。

ラチェットメガネレンチを使用する場面は意外と多く、もしどのサイズを買おうか迷っているのであれば、今回紹介した2種類のサイズを購入しておきましょう。

エクステンションバー

エクステンションバーとは、一体どのような工具かご存じですか?
文字通りバー状になった工具であり、基本的にラチェットやスピンナーハンドルを使用する時に使います。
手の届かないもしくはラチェットなどが入らない、入るけど回すスペースがない場合、エクステンションバーを使用し、ソケットを伸ばすことでボルトを締めたり緩めたりすることが可能です。

今回ご紹介するエクステンションバーは、長さに加え首振り機能を持っているタイプになります。
通常のエクステンションバーは、ソケットが真っ直ぐにしか刺さらないのに対し、首振り機能があるタイプでは角度が付いていて、真っ直ぐなソケットがはまらないなんて時にも役に立ちます。

またソケットをしっかり奥まで差し込むことで、直線状態を維持できる仕様となっているのも魅力の一つです。

パーツクリーナー

KURE パーツクリーナー #1422 840ML

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パーツクリーナーは、油汚れを落とす時に役立ちます。
車を整備するうえでは必需品であり、ボルトなどの汚れを落とすことはもちろんのこと、手袋に吹きかけることによって、手袋についた油汚れも落とすことができます。

エンジンオイル交換の際などは、手袋にオイルがつかないようにするのは難しく、どうしてもオイルがどこかに飛び散ってしまいます。
手袋や服は当たり前ですが、下手をすると地面にまで飛び散る場合もあり、そのまま放置していると誰かが転んでしまったり、バイクなどはスリップする可能性もあるので危険です。

そんな時に活躍するのがパーツクリーナーであり、比較的値段も高くないので車のメンテナンスをする際、必ず1本は用意しておきましょう。

クリップ外し

エーモン カークリップはずし 1485

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車には、いたるところにプラスチック製のクリップが取り付けられています。
新車時はすぐ外すことができますが、使用年数が長くなればなるほど劣化し、取り外す際折ってしまい使い物にならないなんてこともよくあるのです。

アンダーカバーやエンジンルーム内によく使われているクリップは、マイナスドライバーなどでも取り外すことはできますが、汚れたクリップ内には砂や泥が入り込んで、とても取り外しづらい状態になっています。

そのような場合、クリップ外しを使えば簡単に、そしてできるだけクリップを壊さずに取り外すことができます。

年式の古い車の整備を行うという方がいれば、購入しておいて損はないはずです。

ラチェット

ラチェットの使用タイミングは他の工具に比べて多くあります。
他の工具よりも良い商品を使うことで作業効率はグッと上がり、ミスも減ることでしょう。

ラチェットはポピュラーな工具なので、さまざまなメーカーから発売されています。
このメーカーはダメだという決まりはありませんが、その中でも「Snap-on(スナップオン)」というメーカーの工具は安い工具に比べ、格段に性能が高いです。

しかし性能が良い反面値段もかなり高く、工具をあまり買ったことがない方からすれば、ありえないほど高い値段のする商品もたくさんあります。
しかしその強気な値段設定だけあって、スナップオンの工具は良い商品ばかりでなかなか壊れません。

整備士の中には20代の頃に買ったスナップオンの工具を、15年以上使い続けている方もいるほどです。

ラチェットは車の整備において使用頻度がかなり高い工具です。
ギアが粗い物や大きなトルクに耐えられないものは使い勝手が悪く、すぐに壊れてしまいます。
そういう意味でもスナップオンではないにせよ、「KTC」や「TONE」などの有名なメーカーを選ぶというのも一つの選択肢といえるでしょう。

デジタルデプスゲージ

デプスゲージとはタイヤの溝を測る工具です。
デジタルとアナログのタイプがありますが、今回オススメするのはデジタルのデプスゲージです。

使い方はとても簡単で、まずデプスゲージの測定面をベースと面一になるように合わせます。
そしてメモリを0にしてタイヤの溝を測るだけです。

タイヤの溝を測るのはメンテナンスの基本になります。
見ただけでは溝が浅いか深いかを判断することはできますが、細かな数字までは分かりません。
ドライブが好きな方なら、毎月タイヤ溝を測ることによって、1ヶ月でどれくらい溝が減るのかという目安が分かり、交換タイミングを知ることにもつながります。

デジタルデプスゲージは針を読み違えることもないですし、素早く測ることができる工具なので、一つは持っておくととても便利です。

エアゲージ

エアゲージはタイヤの空気圧を確認する時に必要な工具です。
空気圧を測るだけのものから、エアーを入れることができるものもあるのですが、一般家庭でコンプレッサーを持っている家は少ないでしょうし、タイヤに空気を入れたければ最寄りのガソリンスタンドに行きましょう。

タイヤの空気圧は車に乗っていなくても下がります。
空気圧が下がりすぎてしまったタイヤで走行するのは非常に危険ですし、燃費も下がり悪いことだらけです。
タイヤの空気圧を常に適切に保つためにも、エアゲージで毎週や毎月、空気圧をチェックしましょう。

エアゲージも他の工具同様、たくさんの商品があります。
オススメなのはメモリが大きく、MAX500kPaくらいまでのメモリがついたタイプです。
あまりにもメモリが多すぎると、細かすぎてメモリが見づらく使い勝手が悪くなります。

そして大きすぎないサイズの方が、持ち運びにも便利ではないでしょうか。
安全なドライブをするためにも空気圧は適度に測っておきましょう。

ロングストレートメガネレンチ

この工具は冒頭でも少しだけ説明した工具ですが、非常に便利です。
そもそもメガネレンチには

  • オフセットメガネレンチ
  • ストレートメガネレンチ

この2種類があります。

オフセットメガネレンチとは一般的によく見るメガネレンチであり、ボルトを抱え込む部分に少し角度がついているタイプを指します。
それに対しストレートメガネレンチは、両端に角度がついておらず真っ直ぐです。

どちらを使うかはボルトの位置や、締め付け具合で違い、角度があり手が届きづらい奥まった場所にあるボルトにはオフセットが、強いトルクがかかっているボルトにはストレートが適しています。
ストレートタイプはオフセットタイプよりもトルクを伝える性能が強く、固着したボルトに使用することで少ない力でボルトを緩めることができます。

そしてさらにトルクを伝える性能を強化したメガネレンチが、ロングストレートメガネレンチになるのです。
基本的に固着などした固いボルトを緩める際は、長い工具を使用します。
長ければそれだけトルクをかけやすいですし、力任せに緩めるとしっかりとボルトを抱え込めずにメガネレンチが滑ってしまい、角が取れてしまうという危険性もあります。

車の下回りなどは泥などの汚れや、錆によってボルトが固着しやすく年数が経過したボルトはなかなか外れないということも多々あります。
そういった場合にはロングストレートメガネレンチを使用し、無理なく作業を行いましょう。

まとめ

工具を手に持つ男性
©deagreez/stock.adobe.com

使う工具によって作業スピードや、確実性は大きく変わります。
なんでも良いからと安い工具を使用していると、車を傷めてしまう可能性もありますし、ボルトなどは角が取れ、切り落とさないといけない状態になってしまうこともあります。

良い工具はそれなりに値段もしますが、使い勝手が違います。
腕の良い整備士は、良質な工具をたくさん持ってますし、使う用途に応じてキッチリと使い分けます。
適切な場面で適切な工具を使えば、できない作業はありません。

経験の差はありますが、初心者だろうがプロだろうが、工具の使い方は同じです。
安物で十分と思わずに、良い工具を使用して車の整備を楽しみましょう。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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