

車買取では少しでも高く買取してくれる業者に売りたいものです。
ただ買取査定額が高いからと売買契約を交わした後に、再査定や二重査定で減額されるという事例が少なからず発生しているのも事実です。
知り合いの車の査定に立ちあって交渉。なぜか買取契約後に20万減額の電話があった。中古車だから後から修復歴が見つかったらしい。いや、査定の段階で見つけてよと知り合い激怒。売るのを拒否したら元々の査定額でokとのこと。
どゆこと??— マロン (@bochibochiikode) July 18, 2022
トラブルに巻き込まれないようにするのが大切ですが、万が一再査定や二重査定された時の対処法を知っておくと焦らずに対応できるはずです。

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この記事の目次
【注意】車買取の契約後に
"再査定の減額はある"
納得のいく車買取額だったので安心して売買契約を交わしたけど、その後「やっぱりその額では買取できません、減額した額を振り込みます」と言われる場合があります。
「そんなバカな!」と思うかもしれませんが、実際に契約後の再査定の減額はあります。
悪徳業者だけの話だろうと思うかもしれませんが、実は全国チェーンの大手買取専門店でもそのようなトラブルが発生しています。
しかもそれで契約をキャンセルしようとすると、高額なキャンセル料を請求されることもあるのです。
減額トラブルの元凶となる『瑕疵担保責任』とは?
再査定や二重査定の減額トラブルが起こる一番の理由は瑕疵担保責任によるものです。

瑕疵担保責任は住宅などの売買でもあることですが、車買取では主に以下のようなケースが考えられます。
- 修復歴が見つかった
- メーターの改ざんが判明した
そのほとんどが車査定では発見できなかった修復歴が後から判明したというものです。
実際に綺麗に修復されていれば、数十分の査定では判断できないケースもあります。
つまり、買取業者はこの瑕疵担保責任があることをたてにして買取額の減額を求めてくるというわけです。


【4つのパターンで対処】
再査定(二重査定)のトラブル回避法
再査定や二重査定で減額を求められたら、まずはそのトラブル回避方法を知っておくといいでしょう。
主に以下の4つの方法があります。
目次(クリックでスクロール)
【4つのパターン】再査定(二重査定)のトラブル回避法
【対処法①】売買契約後に二重査定で減額となった理由をはっきり聞く
再査定・二重査定で減額を伝えられたら、そのまま泣き寝入りをするのではなく、まずが減額となった理由をはっきりと確認する事です。
ほとんどの場合は修復歴が見つかったというケースですので、どの部分に修復歴があったのかを聞きましょう。
業者の中にはいい加減な理由で瑕疵担保責任を求めてくるケースもあります。

【対処法②】瑕疵担保責任が法的に有効か確認
再査定・二重査定の減額では業者側が売り主に瑕疵担保責任を理由にするのがほとんどです。
まずは瑕疵担保責任が法的に有効であるのか確認する必要があります。法的に有効となるのは以下のようなケースです。
- 査定ではわからないような部分の欠陥がわかった
- 売り主側が事故歴などについて説明責任を果たしていない
もし売り主(あなた)が故意に隠していた、もしくは伝えていなかった事故等によるものであれば買取業者の減額は受け入れなければいけません。
注意ポイント
もともと購入した車が中古車で、売主すら知らない場合もあります。その場合でも正直に「中古車だから購入前の修復歴はわからない」と伝えましょう。
ここまで伝えて見抜けなかったらそれは査定員の責任でもあります。
ポイント
後でトラブルにならないためにも、まずは誠実に対応するように心がけることが重要です。

【対処法③】減額交渉を拒否!売買契約をキャンセル
売り主が自分に全く非がない、減額はとても納得できるものではないという時には減額交渉を拒否する方法もあります。
減額に応じませんと買取店に伝えて、相手もすぐに納得することはないでしょう。
その場合には売買契約そのもののキャンセルを申し出てみるのも一つの方法です。
ポイント
そもそも買取査定で見抜けなかった責任もありますから、強気に交渉すれば買取業者も諦めてくれるかもしれません。
特に大手買取店だと悪いイメージがついてしまう恐れもあるため、応じてくれる場合もあります。
【対処法④】"消費者生活センター"に相談
いくら話し合いをしても買取店側が応じず減額もしくはキャンセル料の請求をしてくるようなら、最終手段として消費者生活センターに相談するのも一つの方法です。
また相談するのはそれ以外の方法もありますので、以下の3つの相談先をチェックしておきましょう。
目次(クリックでスクロール)
「相談をする」と買取業者に伝えることも有効で、売主側の姿勢を見て買取業者側が減額を諦めてくれる場合もあります。

相談先1:消費者生活センター・国民生活センター
消費者生活センターは全国各地にあり、それを統括しているのが国民生活センターです。
これらの機関は消費者のさまざまなトラブルや相談に乗ってくれる機関で、車の再査定・二重査定による減額トラブルにも対応しています。
消費者生活センターや国民生活センターがどこにあるのかわからないという方は「消費者ホットライン188」に電話をしてみましょう。
この番号は消費者生活センターが開所していない時でも国民生活センターに繋がるので安心です。
相談先2:JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)の車売却消費者相談室
JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)の車売却消費者相談室はまさに車を売買する際の買取業者とのトラブルの相談に乗ってくれるところです。
車買取の再査定・二重査定でトラブルに巻き込まれた時の専門窓口ですので気兼ねなく相談できます。
注意ポイント
車売却消費者相談室の電話番号はフリーダイヤルです。
0120-93-4595
買取トラブルでお悩みの方は気兼ねなく相談してください。
相談先3:弁護士
なかなかトラブルが解決しないという時には弁護士に相談する方法もあります。弁護士なら法律に詳しいですし、買取業者との交渉にとても頼りになります。
特に高額なキャンセル料や損害賠償請求をされた時や、契約して車も持っていったのにお金が振り込まれないなどのトラブルにおすすめです。
ただ費用がかかってしまいますので、状況によっては弁護士に相談すると弁護士費用の方が高くなってしまう事もあるので、状況に応じて利用するのがいいでしょう。
【買取店10社比較】減額は?
ビッグモーター/アップル/ガリバー/ネクステージ等
大手買取店 | 再査定 | 保証内容 |
ガリバー | 再査定の可能性あり | クレームガード保証に入れば再査定を防げる |
ビッグモーター | 再査定の可能性あり | クレーム安心保障に入れば再査定を防げる |
ラビット | 再査定の可能性あり | 特になし |
アップル | 再査定の可能性なし | 特になし |
ユーポス | 再査定の可能性なし | 特になし |
ネクステージ | 再査定の可能性なし | 特になし |
カーチス | 再査定の可能性なし | 特になし |
カーセブン | 再査定の可能性なし | 特になし |
ティーバイティー | 再査定の可能性あり | 特になし |
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【トラブル実例】
車売却後に起きた二重査定
車売却後に二重査定されたとしてさまざまなトラブル事例が消費者生活センターなどに寄せられています。
ここでは実際に起こった3事例を紹介しています。

またそういった二重査定の対策として、どのような方法が有効なのかをそれぞれの事例ごとにまとめています。
これから車を売る予定の方はトラブルに巻き込まれないよう参考にしてください。
目次(クリックでスクロール)
【トラブル実例】車売却後に起きた二重査定
【実例①】入金未払い・車引き渡し後に「事故車だった」と減額
新車を買うために今の車の査定を申し込んだ。3日前、自宅に来てもらい査定してもらったら22万円で買い取ると言われ、その場で契約し車を引き渡したが、2 日後業者から「隣の県のオークション会場に運び点検したら、事故車と判明したので半額での買い取りになる」と言われた。3年前に6年落ちで購入したが、そのときには事故車だとの話はなく自分も事故を起こしたことはないと伝えたが、業者は、「納得がいかなければキャンセルするが、運送費 3 万円を解約料として払え、払わないと車は返さない」と言う。
【対策】瑕疵担保責任による業者の契約解除への対策
もし売り主が事故歴・修復歴を知っていて隠していたのなら減額に応じる必要も出てきます。
ですので、査定の際に程度に関わらず事故をしたことがある旨はどんなことでも伝えておくべきです。

減額に応じずに強気で対応しましょう。また法外なキャンセル料についても支払わないという強い態度で臨むべきです。
また、基本的に減額請求をされても原則認める必要はありません。
(5)契約後の車両の瑕疵を理由にした契約の解除や減額は、原則として認めなくてよい
査定して契約後、「よく調べたところ車には事故歴があることが判明したので、買い取り額を減額する」「修復歴があることがわかったので解約する」などと、事業者から、減額や解約を求められることがある。
車両に「隠れた瑕疵」があった場合、事業者は消費者に対し、瑕疵担保責任に基づいて損害賠償および契約解除を求めることができる。しかし、事業者は査定のプロであり、通常の注意を払えば修復歴などは発見することができるものであり、事業者側に過失があったということができる。このように過失があった場合には、瑕疵担保責任を求めることはできない。
また、「契約車両に重大な瑕疵の存在が判明した場合には、契約を解除することができる」といった、事業者の過失の有無に関わらず解除できる条文が契約書にあっても、この条文は消費者契約法第10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)によって無効とする主張が可能である。
車両の瑕疵を理由にして、契約後に買い取り価格を減額された場合には、この考え方をもとに交渉すること。

【実例②】「修復歴がある」と再査定し解除を申し込まれた
3年前に新車で購入した車を乗り換えるため、車検の前に売却することにした。インターネットで見つけた複数の買取業者に連絡して、店舗に出向き、車を見せた。一番高い価格を提示した買取業者(以下、事業者)と4日後に価格交渉し、220万円に決まり、売ることにした。また、別途、売却価格の変更がないことを保証するサービス(以下、買取価格保証)に20,000円を支払って加入した。車を引き渡した3日後に事業者の担当者から電話があり、「ルーフパネルの交換歴が判明した。知っていれば買い取らなかった。車を返すから代金を返してほしい」と求められた。
引用元:国民生活センター「中古自動車」
【対策】再査定による契約解除への対策
修復歴があるとして再査定をして解除を申し込まれることがあります。
こういったケースへの対策としては、まずは売買契約を交わす際の契約書をしっかりとチェックした上で契約をすることも大切です。
契約後に解除されないかを確認してから合意する事が重要です。
また、悪質な業者になると再査定をした後に、売り主から売買契約の解除を申し出ると解約料金を請求されることもあります。

繰り返しになりますが、契約後に車両の瑕疵による解除や減額を認める必要はありません。
もし、減額請求や解除請求された場合は国民生活センターの情報を伝え、「こちらに瑕疵担保責任はないので認めません。」とはっきり伝えてください。
ポイント
- 消費者ホットライン(平日&休日相談窓口):188
国民生活センター(各都道府県窓口):https://www.kokusen.go.jp/map/
国民生活センター(平日バックアップ窓口):03-3446-1623 - JPUC(平日9時~17時):0120-93-4595
【実例③】中古車買取店が数か月経ってから契約解除を申し入れ
2年前から所有する30年近く前に製造された国産スポーツカーを買取店に見せたところ、「ぜひ欲しいというお客がいる。買い取らせてほしい」と頼まれた。この車はエンジンを載せ替えていると査定士に伝えた。査定の結果、約75万円で買い取るとのことだったので、この車の価値が分かり、大切にしてくれる人の手に渡るのならと思い、売却を決めた。
その後3カ月近くたって、買取店本部の債権回収部門の担当者(以下、担当者)から、「オークションにかけたところ、走行距離数に問題があった。契約を解除したい」と電話が入った。走行メーターを自分で改ざんした覚えなどはない。プロの査定士が厳正に査定したうえで提示した買取金額ではなかったのか。売却代金は新しい車を購入した際使ってしまい、今さら契約解除と言われても困るし、納得できない。
引用元:国民生活センター「中古自動車」
【対策】瑕疵担保責任による再査定(返金・返却)への対策
売買契約を交わし、買取金額も受け取ってしばらく経てばもう何の心配もないと思うかもしれませんが、実際に数ヶ月してから契約解除を申し入れてくることもあるのです。
この場合、売り主に修復歴を隠すなどの落ち度がなければ申し入れを受け入れる必要はありません。
まずは再査定になった事情を説明してもらい、しかも数ヶ月も経過しているためこちら側の責任がないことをしっかり伝えましょう。

ポイント
- 消費者ホットライン(平日&休日相談窓口):188
国民生活センター(各都道府県窓口):https://www.kokusen.go.jp/map/
国民生活センター(平日バックアップ窓口):03-3446-1623 - JPUC(平日9時~17時):0120-93-4595
これで決まり!
車買取後にトラブルにならない売却方法
車売却後にトラブルにならないためには、買取業者選びの時点で慎重に行うことが大切です。
安心安全に買取してもらうには以下の方法があるので覚えておくといいでしょう。
目次(クリックでスクロール)
車売却後にトラブルにならない安心安全な買取方法
再査定・二重査定のトラブル回避!JADRI加盟店で車買取
JADRIは一般社団法人日本自動車流通研究所のことであり、一般の方がトラブルなく安心して車を売買するための機関です。
JADRI加盟店では以下のことを原則禁止しています。
- 再査定・二重査定による減額
- 高いキャンセル料の請求
実際はJADRIに加盟している店舗でも再査定があったというケースもあるため、100%安全とは言い切れない部分もありますが、少なからず悪徳業者は避けられるはずです。
再査定・二重査定を避けるための方法としてはJADRI加盟店を探すことも有効になります。
JADRI加盟店 (※大手買取業者の一部を紹介) |
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加盟店① | ガリバー | |
加盟店② | アップル | |
加盟店③ | カーセブン | |
加盟店④ | カーチス | |
加盟店⑤ | ネクステージ | |
加盟店⑥ | ビッグモーター |
とはいえ、しっかりと契約書なども確認し、売買契約の際は再査定の可能性についても細かく確認しておくのが望ましいです。
JADRI登録業者が多い車一括査定なら『カービュー』
再査定・二重査定のリスクを減らすためにはJADRIに登録している業者を選ぶのも一つの方法ですが、実際にどこがJADRIに登録しているのかは見極めが難しい部分もあります。
買取店でJADRIに加盟している旨をアピールしているところは少ないですので、選択肢が限られてしまいます。
いくらJADRI加盟店だったとしても、そもそもの買取額が低かったらあまり意味がありません。
そんな時にはJADRI登録業者が多く参加している車一括査定のカービューを利用するがおすすめです。
カービューではJADRIと業務提携、提携買取業者(230社以上)の多くがJADRI加盟店です。
ご存じの方もいるかもしれませんが、カービューはYahooの子会社で安心性も担保されています。
一度の入力で複数の業者を競合させることができるため、車の高価買取も期待できます。

まとめ
このように車買取査定では再査定や二重査定での減額トラブルのリスクがあります。
知名度がなく怪しい買取専門店はもちろんですが、再査定や二重査定は大手買取専門店でも実際に起こっているトラブルです。
そのため大手だから大丈夫と高をくくっていると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう事もあります。
そうならないためには、まずは買取査定の際に修復歴はもちろんちょっとした事故でも隠さずに話すことが大切です。

そして買取業者選びも慎重に行い、信頼できる業者を選ぶことが重要になることを忘れずに買取に出しましょう。
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