大事に使っていても、どうしても車のシートに汚れが付いてしまうことがあります。
そこで気になるのが、シートに付いてしまった汚れが査定額にどんな影響を与えるのかということです。
今乗ってる車の査定、なんとか48万になった…。けど、車がいつ入るかわからないから、査定額下がりそう…。実家のこともあるけど、買い替えられる時に買い替えねば…。7年乗って48万なら結構いいんではないだろうか。
やっぱりシートの汚れで金額下がったんだよな…。とほ…
次は黒シート一択。— さっくー (@kanoxkamo) June 11, 2022
車査定をする時に、どこのどんな汚れがチェックされるのか、どのくらいの査定額ダウンとなるのかを確認していきます。
同時に、シートに付着してしまった汚れや臭いを落とすための効果的な方法について探っていきます。
この記事の目次
車査定でシート汚れはマイナス査定の影響
車査定において、シートに付いた汚れはマイナス評価となるのですが、その汚れについてもある程度の基準があります。
食べ物などをこぼした一般的な汚れに加えて、薬品や水濡れなどによるシミもチェックされます。さらには、タバコによって焦げた跡も減点対象となります。
それぞれにおいて大きさなども基準があり、一般的な汚れやシミについては、カードサイズ以上あるかどうかで評価が分かれます。
焦げ跡は1センチ以上かどうかです。さらに、何か所あるかもポイントです。
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査定評価のベースとなるJAAIで見るシートの評価基準
良質車 | +20点(+2万円) |
内装部分の傷 | -10点(-1万円) |
シール、テープ、接着剤等の跡 | -10点(-1万円) |
ハンガーパイプの付いているもの | -10点(-1万円) |
異臭(タバコ、ペット、芳香剤等) | -40点(-4万円) |
ペット等の毛が付着 | -40点(-4万円) |
天井、内張り等にタバコのヤニが付着 | -40点(-4万円) |
こうした汚れやシミは見る人によって評価が変わることもあるので、JAAIという機関が査定をする際のチェック項目を用意しています。
それによると、シートの種類や素材によって減点数が変わってきます。原則としては、大きなパーツに汚れがあるとそれだけ減点が大きくなります。
【ベンチシート】点数と減額
布シート | 40点(-4.0万円) |
ビニールレザー | 30点(-3.0万円) |
ベンチシートとは、後部座席に多い形式で席が分かれておらず、フラットにできるタイプのものです。
一部の車ではフロント側もこの形状を取っています。また、背中部分とお尻のクッションが同じパーツとして構成されています。
こうした特性から減点が大きくなりがちです。
注意ポイント
【セパレートシート】点数と減額
布シートのクッション | 25点(-2.5万円) |
布シートのバック部分 | 35点(-3.5万円) |
ビニールレザーのクッション | 20点(-2.0万円) |
ビニールレザーのバック部分 | 30点(-3.0万円) |
セパレートシートは、隣の席とは空間があり完全に分かれているタイプのものです。背中部分とお尻の部分を分けて、別のパーツとしてチャックがなされるのも特徴の一つです。
たとえば、お尻部分の汚れは25点の減点となり、それより大きなパーツである背中側の場合35点となります。
【本革シート】点数と減額
フロントシート | 50点(-5.0万円) |
リアシート | 100点(-10.0万円) |
本革シートはフロントシートとリアシートというくくりで評価がなされます。フロントシートに汚れがある場合は、50点の減点がなされます。
一方でリアシートの場合は、100点ものマイナスとなってしまいます。本革シートは高級感があり、布よりも高額査定を狙えるパーツです。
ポイント
シートの汚れや臭いを落とす『4つの方法』
このように、汚れは査定額マイナスとなりますので、事前に落としておきたいものです。臭いと合わせてどんな方法で掃除をしたら良いかチェックしてみましょう。
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シートの汚れや臭いを落とす『4つの方法』
【方法①】飲み物をこぼした!染みになった汚れを落としたい
飲み物による染みはよくある汚れの一つです。表面を拭くだけでは落ちにくいものなので、多少の手間がかかります。
以下のような手順で掃除してみましょう。
- タオルに多めの水を含ませて、染みの部分を何回も叩くようにする。
- 中性洗剤を薄めてウエスに含ませて軽く絞る。そのウエスで、染みの部分を叩いて洗い出す。
- きれいな水を含ませたタオルで再び繰り返し叩いて、洗剤と汚れを取る。
- 乾燥したタオルで水分を吸い取る。
もし、布素材にも使えるスチームクリーナーや、専用のシートクリーナーがあるなら、それを使うのも良いでしょう。
【方法②】ゴミやホコリの汚れを落としたい
ゴミやホコリがこびり付いている場合、まず掃除機で吸えないかを試します。
シートに固着して吸い取れない場合、軽くマイクロファイバークロスで表面をこすって、はがしながら落とすようにします。
それでもだめなら、粘着クリーナーやガムテープなどを使って粘着力ではがし取るようにします。
それでも取れないものについては、スチームクリーナーが必要となることもあり、ちょっと手間がかかります。
ゴミやホコリはすぐに掃除をすれば落ちますが、こびり付いてしまうと大変です。
【方法③】汗が染みついた変色汚れを落としたい
背中側や腰付近に、汗による変色汚れが起こることもあります。その場合は水拭きだけでは取れません。
固形石鹸やセスキ炭酸ソーダなどを用意して以下の要領で掃除をしましょう。
- 変色部分にセスキ炭酸ソーダ水を霧吹きなどを使ってスプレーしておく。
- 乾いたウエスなどでその部分を何回も叩いて汚れを浮き上がらせつつ拭き取る。
- 汚れが取れないものについては、さらに繰り返し濡れタオルで拭き取る。
- 変色部分に固形石鹸を塗るようにして付けてから、濡れたウエスで拭く。
- 乾燥したタオルで拭き、ドライヤーで乾かす。
このように、まずはセスキ炭酸ソーダを試してみましょう。
【方法④】シートについた臭いを消臭したい
タバコやペットの臭いは、かなりのマイナス評価となります。
それだけに、査定前には臭い対策をすべきです。臭いはかなり頑固なので、手間もかかりますが正しいやり方をすればかなり緩和されます。
ペットの臭いなのかタバコの臭いなのかによって、多少の違いがありますのでチェックしてみましょう。
【タバコの場合】シートについたタバコの臭いを消臭したい
車内中に臭いの元がありますので、すべての部分をしっかりと対策しないといけません。いくつかのポイントを押さえておきましょう。
- フロアマットを取り外して、洗剤と水を使って徹底的に洗い流す。
- 掃除機で臭いを吸っている可能性が高い綿ボコリや汚れをすべて吸い取る。
- 車内を重曹水を使って拭き取り、しっかりと風を通して乾燥させる。
- 消臭剤を使う。
消臭剤はスプレータイプのものを使うのであれば、シートを中心にくまなくスプレーします。
注意ポイント
【ペットの場合】シートについたペットの臭いを消臭したい
ペットの臭いもシートに染みつきやすいです。しかも、飼い主だと普段からその臭いに慣れているので、あまり気付かないものです。
意識して丁寧に次のような作業をしましょう。
- シートなどに付いている毛を掃除機や粘着テープなどを使い徹底して取る。
- エアコンに臭いが固着していることが多いので、スプレーを使ってエアコン消臭をする。
- ペット専用の消臭スプレーをシートやマットなどにかける。
決まったシートにしかペットを座らせないという人でも、毛はいろいろなところに飛び散りますし、臭いも車中に蔓延します。
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シートに汚れや破れがあって、修復するのが面倒であるとか、試してみたけれどもきれいにならなかったということもあるでしょう。
その場合でも、シートカバーをして隠すというのはおすすめできません。査定士はカバーがしてある場合、それを外してシート本体の状態をチェックするからです。
意味のないことですし、あえて隠したと思われると印象が悪くなってしまうことにもなります。素直にその状態のまま見せた方が良いです。
新たにシートカバーを買うことを考えているのであれば、その分の費用が無駄になりますので、たとえ汚れのせいで減額になるとしても何もしない方が出費をしないで済みます。
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まとめ
シートの状態というのは、車査定において丁寧にチェックされるポイントで、汚れや臭い、破れなどがあると減額されてしまいます。
そのため、査定前にできる範囲で掃除をしたり消臭したりしましょう。
自分でできることで査定額がアップするという点では、効果の高いものですので、ちょっとした手間でもかけるだけの価値があります。