車買取の売買契約を交わした後で、何らかの理由でやっぱり売るのをやめたいというケースもあるかもしれません。
一方、「契約を交わしているのだからキャンセルできないのでは?」と思う方もいるはずです。

車の買い換えでまたトラブル!!
一度売買契約したのに、後日気が変わってキャンセルぅ?
ハァ!?
前回は取られなかったけど今回はキャンセル料を払え!って!
まぁ契約事項において一方的にキャンセルする場合当然なんだけど、業界のルールに則れば "まだ契約成立前"のキャンセルなんだよな…— はなちゃん🌺 (@StOKWvNkmRqXxyQ) February 14, 2022
もしくはクーリングオフがあるから大丈夫だろう思っている人もいます。

ここでは車買取の売買契約に関するキャンセル規定、そしてキャンセルが実際に可能か、違約金はどれくらいかかるのかをまとめています。

この記事の目次
車買取・売却の契約後
キャンセルは原則不可


ただあくまで原則であって、現実には可能なケースがあり、車買取についても条件によってはキャンセルができます。
とはいえ、キャンセル対応は車買取店によっても異なり、キャンセルできないところもあります。

トラブルなく買取契約後にキャンセル
契約解除できるケース
車買取契約後のキャンセルは、まさに契約違反となってしまいますので、トラブルになることは少なくありません。
ただ車買取の場合はトラブルにならずにキャンセル・契約解除できるケースもあります。
悪徳業者は抜きにして、一般的に売買契約のキャンセルができないのは買取業者が損害を被った場合です。
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ですので、車を引き渡す前であれば基本的にトラブルなくキャンセルできます。


【注意】買取キャンセル&解約
違約金(キャンセル料)発生ケース

例えば以下の3つのケースでは違約金が発生する事が多いです。
目次(クリックでスクロール)
買取キャンセル・解約で違約金(キャンセル料)の発生ケース
①解約期間後に売買契約の解除を申し出た場合
車買取業者ではトラブルを避けるために解約期間を設定しています。

そのため、もしその解約期間が過ぎてから売買契約の解除を申し出ると違約金が発生する可能性が高くなります。
また解約期間が1日過ぎたくらいであれば違約金で済みますが、解約期間をはるかに過ぎてしまうと、キャンセルそのものができなくなる場合もあります。

②売った車をオークション出品後にキャンセル要求した場合
売った車は買取業者によってはすぐにカーオークションに出品するケースもあります。

オークションの出品中止は業者の信頼を損なう結果になってしまうためです。
注意ポイント
③買取契約後、買い手が決まった後にキャンセルする場合

買い手が決まっている、さらにそちらの売買契約を交わしているなら尚更契約破棄になってしまうので、業者の信用が悪くなります。

注意ポイント
キャンセルの違約金の平均相場
買取契約キャンセルの違約金は、契約を一方的にキャンセルすることでそれまでにかかった経費分となるのがほとんどです。
キャンセルのタイミングにもよりますが、かかる経費としては以下の費用があります。
- 車両の整備費用
- 車両のクリーニング費用
- 名義変更にかかる手数料や人件費
- レッカー代・陸送料
- 出張査定などの人件費
- 車両の保管にかかる土地代
これらの費用については車やタイミング、買取業者によっても異なりますが、数千円から3万円程度はかかってしまいます。
【重要】法律上法外なキャンセル料は請求できない

車買取業者が請求するキャンセル料は、あくまで契約キャンセルにより生じた費用分となります。
そのため、それをはるかに超えるキャンセル料は請求できない事になっているのです。

もし請求された場合にはそのキャンセル料の内訳を示してもらい、それでも請求給するようなら消費者生活センターなどに相談しましょう。
ポイント
- 消費者ホットライン(平日&休日相談窓口):188
国民生活センター(各都道府県窓口):https://www.kokusen.go.jp/map/
国民生活センター(平日バックアップ窓口):03-3446-1623 - JPUC(平日9時~17時):0120-93-4595
売買契約にクーリングオフ制度は"適用されない"
車買取契約をしてもクーリングオフ制度があるのだから、キャンセルできるのではと思う人もいるかもしれません。ですが、車の売買契約に関してクーリングオフ制度は適用されないのです。
ポイント
一方、車の売買契約は本人から査定を申し出て、さらに十分に検討した上で契約を交わしていると判断されるので、クーリングオフできないのです。
また、乗用車は、一般的によく検討してから購入する商品と考えられており、特定商取引法及び割賦販売法のクーリング・オフの適用除外になっており、契約直後でも、消費者側から一方的に車の売買契約を解約することはできません。一度結んだ車の売買契約を解約できるかどうかは、各業者と交わす契約書・注文書の記載内容によって決まることになります。
【大手10社】
車買取契約後のキャンセル可否と条件&キャンセル料

ここでは、参考までに大手車買取店10社のキャンセル対応についてまとめています。
目次(クリックでスクロール)
【大手10社】車買取契約後のキャンセル可否と条件&キャンセル料
【ビッグモーター】車買取契約後のキャンセルはできない
キャンセル | 不可 |
条件 | 契約後のキャンセルは一切できない |
キャンセル料 | - |
ビッグモーターでは車買取契約後のキャンセルは一切受け付けていません。
契約後のキャンセルは違約金がかかるという話ではなく、違約金・キャンセル料云々ではなくキャンセルそのものができないのです。
契約後のキャンセル不可はビッグモーターに限ったことではないのですが、ビッグモーターとの車買取契約を交わす時には特にキャンセルできないことを頭に入れましょう。
【ネクステージ】キャンセル可
キャンセル | 可能 |
条件 | 車両引き渡しの翌日まで |
キャンセル料 | 条件に当てはまれば無料 |
ネクステージでは買取した車は全国に約200店舗ある自社店舗でダイレクト販売しています。オークションに出品するわけではないので、基本的にキャンセルは可能です。
ただし契約書によると車両引き渡しの翌日まではキャンセル可能と記載されています。

【ガリバー】売買契約書に基づいて一定期間のキャンセル可
キャンセル | 可能 |
条件 | 車両引き渡し前なら無条件、引き渡し後は翌日または7日間まで |
キャンセル料 | 条件に当てはまれば無料 |
ガリバーでは車買取契約後のキャンセルについてホームページでも明記しています。
それによると車両を引き渡す前であれば無条件でいつでも無料でキャンセルできます。
引き渡し後であっても、まだ店舗に置かれたままなら7日まで無料でキャンセルできます。
注意ポイント
【ユーポス】売買契約後のキャンセルは不可
キャンセル | 不可 |
条件 | 契約後のキャンセルは一切できない |
キャンセル料 | - |
ユーポスは在庫を持たないスタイルで、買取した車はすぐにカーオークションへ出品します。
それにより他の買取店よりもコストを削減するという差別化をしています。
そのため、ユーポスでは売買契約後のキャンセルは一切不可となっています。

【T-UP(ティーアップ)】売買契約後のキャンセルは不可
キャンセル | 不可 |
条件 | 契約後のキャンセルは一切できない |
キャンセル料 | - |
トヨタが運営している車買取業者T-UPは全国のトヨタ店舗をネットワークとして中古車の売買を行っています。
買取した車を自社でダイレクト販売しているのですが、すべてがシステム化しているため売買契約後のキャンセルは基本的にできません。

ですので、T-UPに車を売る場合には、キャンセルはできないものと思って慎重に契約しましょう。
【オートバックスカーズ】車両の引渡しまではキャンセル可
キャンセル | 可能 |
条件 | 車両引き渡し前なら無条件 |
キャンセル料 | 無料 |
オートバックスカーズではお客さまへの7つのお約束の1つに車買取契約後のキャンセルについて明記しています。
それによると、車両引き渡しまでは無条件でキャンセルができるとしています。
裏を返すと車両を引き渡しした後はキャンセルができない、もしくは違約金・キャンセル料がかかる可能性はあります。

【アップル】交渉次第だが可能性は低め(店舗により異なる)
キャンセル | 店舗により異なる |
条件 | 店舗により異なる |
キャンセル料 | 店舗により異なる |
アップルは全国に店舗展開している大手中古車買取&販売店ですが、基本的にフランチャイズ制をとっており車の売買契約に関しては店舗によって対応が異なります。
ですので、タイミングによってキャンセルできる店舗もあれば、キャンセル不可という店舗もあります。
ただ1つの指針として車両引き渡し翌日までならキャンセル可能となっています。

【カーセブン】引渡しから7日間まで契約後のキャンセル可
キャンセル | 可能 |
条件 | 車両引き渡し日から7日間以内 |
キャンセル料 | 無料 |
カーセブンはフランチャイズ制をとっている大手中古車買取・販売店ではありますが、車買取契約後のキャンセルについてはホームページ上で記載されておりどの店舗でも同一です。
その内容としては、車両引き渡し日から7日間であれば無料でキャンセルができます。

【ラビット】交渉次第(店舗により異なる)
キャンセル | 店舗により異なる |
条件 | 店舗により異なる |
キャンセル料 | 店舗、タイミングにより異なる |
ラビットは全国に店舗展開している大手車買取専門店です。フランチャイズ制をとっているため、車買取の契約後のキャンセルについても店舗によって対応は異なります。
ラビット側でのキャンセル規定はないため、基本的にはキャンセル不可ではありますがタイミングによっては可能になることもあります。

【カーチス】キャンセル対応可
キャンセル | 可能 |
条件 | 常識の範囲内 |
キャンセル料 | 店舗、タイミングにより異なる |
カーチスは買取した車を全国の店舗でダイレクト販売しているため、買取後すぐにオートオークションに流すということはありません。
そのためキャンセルに関しての規定はないものの、比較的柔軟に対応してくれるようです。

まとめ
このように車買取の売買契約のキャンセルについては、車買取店によって対応は異なるという状況です。

まずはキャンセルありきではなく売買する意思がある時のみ契約するべきです。
他の店舗の方が買取額が高いからと契約後にキャンセルを申し出るケースもありますが、それは二重契約となってしまうので、本当にやむを得ない場合のみキャンセルする気持ちが大切です。
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