車買取を業者に依頼すると、査定士が実車を詳細に調べたうえで査定額を算出します。相手はプロですので査定は厳しくならざるを得ません。
ただ、車の査定にはプラスポイントとマイナスポイントの基準があります。
中古車買取に出すときはノーマル戻しが1番値段つくし、最近だとパーツはパーツでプラス査定してくれるけど二束三文だからね
— ネックン (@nekkun) May 23, 2017
この記事の目次
- 1 【JAAI基準】査定士はプラス査定を判断する根拠
- 2 車買取でプラス要因になる『13の査定ポイント』
- 2.1 【査定額アップ①】外装・内装のキズや凹みがない
- 2.2 【査定額アップ②】エンジン・足回りの状態
- 2.3 【査定額アップ③】事故歴・修復歴・改造がない
- 2.4 【査定額アップ④】走行キロ数が標準(1年1万キロが標準)
- 2.5 【査定額アップ⑤】人気ボディーカラー(白・黒・シルバー)
- 2.6 【査定額アップ⑥】ABS・サンルーフ・カーナビなどの装備が充実
- 2.7 【査定額アップ⑦】本革シートの有無と状態
- 2.8 【査定額アップ⑧】アルミホイールの有無
- 2.9 【査定額アップ⑨】車検が残り3ヶ月以上残っている
- 2.10 【査定額アップ⑩】必要書類が全部揃っている
- 2.11 【査定額アップ⑪】ワンオーナー
- 2.12 【査定額アップ⑫】禁煙・子供の有無・腐食など
- 2.13 【査定額アップ⑬】タイヤの残り溝が1.6mm以上(スリップサイン)
- 3 まとめ
【JAAI基準】査定士はプラス査定を判断する根拠
買取業者によって最終的な査定額は変わるといっても、実は査定のポイント自体はどの業者でもそれほど違いはありません。
というのも、多くの業者は一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の定める査定ポイントを基準に査定しているからです。
JAAIの基準では、対象箇所ごとにそれぞれプラス査定とマイナス査定になるポイントが決まっており、実際の査定もそれに応じて加減が行われます。
車買取でプラス要因になる『13の査定ポイント』
JAAIの査定基準は非常に細かく分かれていますが、ここでは、プラス査定の要因となりやすい13のポイントに絞って紹介しましょう。
目次(クリックでスクロール)
車買取でプラス要因になる『13の査定ポイント』
- 【査定額アップ①】外装・内装のキズや凹みがない
- 【査定額アップ②】エンジン・足回りの状態
- 【査定額アップ③】事故歴・修復歴・改造がない
- 【査定額アップ④】走行キロ数が標準(1年1万キロが標準)
- 【査定額アップ⑤】人気ボディーカラー(白・黒・シルバー)
- 【査定額アップ⑥】ABS・サンルーフ・カーナビなどの装備が充実
- 【査定額アップ⑦】本革シートの有無と状態
- 【査定額アップ⑧】アルミホイールの有無
- 【査定額アップ⑨】車検が残り3ヶ月以上残っている
- 【査定額アップ⑩】必要書類が全部揃っている
- 【査定額アップ⑪】ワンオーナー
- 【査定額アップ⑫】禁煙・子供の有無・腐食など
- 【査定額アップ⑬】タイヤの残り溝が1.6mm以上(スリップサイン)
【査定額アップ①】外装・内装のキズや凹みがない
外装の傷や凹み、汚れなどの有無は査定で特に重視されるポイントです。もちろん傷や凹み、汚れがあるほどマイナス査定になります。
逆に、外装に傷や凹み、汚れがなく、ランプ類などにも破損が見られない車は高い評価が期待できるでしょう。
また、外装については色も評価対象になります。中古車市場で人気の高いボディーカラーほどプラス査定になりやすいことを覚えておきましょう。
内装についても同様です。傷や汚れの有無によって評価が大きく変わります。また、見た目の汚れだけでなく、ニオイなども厳しくチェックされるポイントです。
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【査定額アップ②】エンジン・足回りの状態
エンジンや足回りの状態は、特に重点的にチェックされるポイントです。
エンジンの内部まで細かくチェックし、異音はないか、オイルやプラグの状態は正常か、また、修復歴や改造はないかなどが調べられます。
たとえ年式が新しく走行距離が少なくても、エンジンや足回りの状態次第ではマイナス査定になってしまいます。
【査定額アップ③】事故歴・修復歴・改造がない
事故歴や修復歴、また、改造歴のある車はマイナス査定の対象です。事故歴や修復歴は中古車として売る際にも公表される情報ですので、これがあるとなかなか買い手がつきません。
事故を起こした車は買いたくないという消費者心理が働くからです。
ポイント
事故歴や修復歴として記録が残るのは、フレームが変形するような大きな事故の場合のみです。これらの記録がなければ、逆にプラス査定が期待できます。
改造がある車もマイナス査定になる可能性があります。パーツを取り付けただけの改造の場合は、査定前に外しておきましょう。
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【査定額アップ④】走行キロ数が標準(1年1万キロが標準)
走行距離が短いほどプラス査定の対象です。走行距離と査定額は反比例の関係にあると言ってもよいでしょう。
1年1万キロ未満の場合、プラス査定の対象ですが、1年1万キロ超走っている車はマイナス査定の対象です。
また、年数にかかわらず、10万キロ以上の走行距離がある車は「過走行車」になります。過走行車は中古車市場で人気がないので、マイナス査定の対象です。
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【査定額アップ⑤】人気ボディーカラー(白・黒・シルバー)
外装のところで少し触れたように、ボディーカラーによっても査定額は変わります。
人気の高いカラーほどプラス査定の対象になりますが、特に人気なのが白、黒、シルバーの定番色です。
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実際、中古車サイトを検索してみるとそれがわかります。年式や走行距離等が同条件の場合、白、黒、シルバーの車両の方が高額で販売されているはずです。
【査定額アップ⑥】ABS・サンルーフ・カーナビなどの装備が充実
ABS、サンルーフ、カーナビなど装備が充実している車ほど、査定で高く評価されます。
ABSはコンピューターでブレーキを制御する安全装備で、今や必須の装備と言ってもよいでしょう。逆に、ABSがないと高く評価してもらえません。
サンルーフやカーナビ、また、スライドドアなどドライブを快適にする装備も、メーカーオプションの場合は特にプラス査定になります。
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【査定額アップ⑦】本革シートの有無と状態
本革シートの有無も査定ポイントです。本革シートかどうかは車の性能自体に関係ないことですが、高価な革製品ということで状態が良ければ高く評価されます。
ただし、あくまで「状態が良ければ」です。本革シートの車でも、長年乗っている車だとプラス査定にはなりません。
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【査定額アップ⑧】アルミホイールの有無
スチールホイールよりもアルミホイールの車の方が高く評価されます。なぜなら、アルミホイールの方が高額で、中古車市場でもそれを好む人が多いからです。
プラス査定の対象はあくまでメーカー純正品であり、社外品のアルミホイールの場合、逆にマイナス査定になってしまうこともあります。
【査定額アップ⑨】車検が残り3ヶ月以上残っている
車検の残り期間も査定額に影響を及ぼします。
もちろん残りの期間が長いほどプラス査定の対象であり、車検までの残り期間が3か月を切っている場合はマイナス査定の対象になることに注意しましょう。
注意ポイント
では、車検までの残り期間が短い車は、車検を受けてから査定に出した方がよいのでしょうか。それは「NO」です。
査定でマイナスされる金額よりも車検費用の方がはるかに高いので、すぐに売るのであれば損をしてしまいます。
車検までの残りが3か月を切っている場合、むしろぎりぎりまで待ってから査定してもらった方がよいでしょう。
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【査定額アップ⑩】必要書類が全部揃っている
車にとっての重要な書類がすべてそろっていることも、査定では重要なポイントです。
査定の前に、車の取扱説明書や定期点検整備記録簿があるかを確かめ、しっかり用意しておきましょう。
取扱説明書など運転に必要ないからといって捨てる人がいますが、次に乗る人にとっては必要です。自分一人で乗り潰すつもりでなければ、大切に取っておきましょう。
定期点検整備記録簿は、車の整備状況を記録した重要な書類です。これは査定では欠かせないものなので、ない場合、大きなマイナス要因となってしまいます。
【査定額アップ⑪】ワンオーナー
ワンオーナーの車とは、初回登録から一人のオーナーのみが所有している車のことです。
中古車によっては何人ものオーナーが所有した車がありますが、オーナーの数が増えるほど中古車市場での価値は下がっていきます。
したがって、たとえ人気車でも、それを中古車で購入してしばらく経って売る場合、相場ほどの値段で売れないこともあるのです。
それよりは、それほど人気の高い車でなくても、新車で購入して自分一人で乗り続けた車の方が、リセール時の下落幅は小さくなると言えるでしょう。
ポイント
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【査定額アップ⑫】禁煙・子供の有無・腐食など
車の外装や内装が査定ポイントになることはお伝えしましたが、目に見えるポイントだけでなくニオイ等にも注意が必要です。
タバコのニオイが染みついた車がマイナス査定になるのは理解できるでしょう。禁煙車の方が査定ポイントは高いです。
子どもの有無と車は関係ないように思えますが、小さい子どもを乗せていた車の場合、食べかすなどで車内が汚れている可能性があります。
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また、ボディーや各パーツに腐食があるとマイナス査定の対象です。
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まとめ
車買取で特に重視されるのが上記の13のポイントです。すべてのポイントを満たしていれば、かなりのプラス査定が期待できるでしょう。
しかし、満たしていないポイントがあるからといって、お金をかけて直すべきとは限りません。
査定でアップする金額よりも費用の方が高くつくことが多いからです。