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道路がおし〇こ?雷の落下予想ポイント?知らないと恥をかく雪国の越冬装備たち

雪国の道路には、越冬のためのさまざまものが並んでおり、雪が積もらない地域の人が雪国を訪れると用途がわからない設備に驚くそうです。

反対に、北国の人が非降雪地を訪れるとスッキリとした道路に驚くほど、北と南の道路では違いがあります。

雪国ならではの工夫が凝らされた越冬装備とはどんなものがあるのでしょうか?

道路に噴水?雪国ならではの融雪設備とは

©Takahito Obara/stock.adobe.com

雪国のなかでも、とくに積雪量が多い豪雪地域には道路上に噴水が設けられています。もちろん観賞用ではなく、これは「消雪パイプ」と呼ばれる雪を溶かすための設備。

地下水を用いた消雪パイプは、昭和36年に新潟県長岡市ではじめて設置されたといわれており、比較的温暖かつ積雪量が多い北陸地方でよくみられる融雪設備です。

消雪パイプで散水しても水が瞬く間に凍ってしまう北海道や東北といった極寒地では、消雪パイプではなく、ガスなどで加熱した温水パイプや電気発熱線を道路に埋め込み、道路自体を温める「ロードヒーティング」が一般的。

しかし、ロードヒーティングは運用コストが高く財政を圧迫してしまう場合もあるという問題や、消雪パイプでは地盤沈下の一因となったり海水が混じりサビの原因になるなどの問題もあります。

そのため、融雪設備は急な坂道やヘアピンカーブ、トンネルの出入り口などの事故が発生しやすい箇所に限られ、そのほかの凍結しやすい急坂などには「砂箱」が用意されています。

「砂箱」とは、その名のとおり砂が入った箱。正確には、袋やペットボトルに入れられた細かく砕いた石を収めた箱です。路面凍結でタイヤが滑って坂道を登れないときには、砂箱のなかの砂をタイヤ周辺の道路に撒きます。すると摩擦力が高まって坂道が登れるようになります。

こういった融雪設備は、金属製のピンが埋め込まれたスパイクタイヤが一般的だった時代には不要でした。

しかし、スパイクタイヤ規制によりスタッドレスタイヤに変わり、低下した雪上グリップを補うために融雪設備が設置されるようになりました。

まだまだある! 北国の安全を守る道路の工夫

矢羽根
©UM/stock.adobe.com

北国の道路脇には、必ずといっていいほど反射板やLEDが装備されたポール状の視線誘導標(デリネーター)が等間隔に設置されています。

これは夜間の運転を支援するとともに、積雪時に道路と道路外を区別するためのスノーポールとしての役割があります。さらにこのポールは、大雪時や路肩に寄せた雪で隠れないように180cmほどまで伸縮可能です。

北海道の道路上に並ぶ「矢羽根」と呼ばれる下向きの矢印も、路側帯の位置を矢印で指し示すスノーポールの一種です。矢羽根の設置位置は地上約7mであり、北海道の降雪量の多さを物語ります。

防雪柵とスノーポール
©FRANK/stock.adobe.com

また「防雪柵」と呼ばれるシャッターのような柵が道路に沿って延々並ぶ光景も北国の特徴です。

防雪柵は、吹雪や地吹雪によって運転視界が消失するホワイトアウトが起こりやすい開けた平地の道路脇に設置されることが多く、横風を下向きに偏向させて吹雪を遮るとともに、路上に吹き溜まりができるのを防ぐ効果があります。

ただし防雪柵が途切れた場所では吹き溜まりができたり、強い横風にさらされて車の挙動が乱れる場合があるため、冬道に慣れないドライバーが通行する際には注意が必要です。

スノーシェルター
©jyapa/stock.adobe.com

雪国の山岳道路には山を貫通するわけでもないのに、突如、金属骨組みのトンネルが現れることがあります。これはスノーシェルターといい、雪害や道路凍結からドライバーを守る設備です。

ヘアピンカーブの入り口から出口までがまるまるシェルターで覆われている箇所もあります。山肌に設置されたトンネルはスノーシェッドと呼ばれ、雪崩や落石から守るために設置されています。

そのほかにも、信号機は雪の重さによる破損や倒壊を防ぐため縦型が多かったり、雪に埋もれて見えない停止線の位置を知らせる「停止線標識」があるなど、雪国ならではの設備が多数あります。道路への融雪剤散布散布も雪国ならではの光景といえるでしょう。

道路に撒かれるのは塩化ナトリウムや塩化カルシウムであるため、車をサビさせます。冬季に北国を走行したら下回りの洗浄を念入りに行いましょう。

以上のように雪国の道路には、いたるところに越冬のための工夫が凝らされています。また、防風柵やスノーポールの設置準備に加え、スノーシェルターや融雪設備などのメンテナンスは、本格的に雪が積もる前に一箇所ずつ人の手で行われます。

雪国の道路の安全は、多くの工夫と多くの人の手で守られているのです。

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執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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