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ASV(先進安全自動車)とは?主な機能や歴史を解説

先進安全自動車(ASV)とは

ASVのロゴ

ASVは「Advanced Safety Vehicle(先進安全自動車)」の略で、ASVは交通事故の削減や自動運転実現のために必要な技術です。

自動運転の前提技術と言われるようになったASVですが、元々は事故数の減少を目指した安全な車を目指しています。それは今となっても変わりません。

これらの先進安全自動車が事故防止に役立つ一方、「先進安全自動車検討会」では、万能ではないASV機能の限界を正しく理解し、安全に配慮した操作が重要であるとしています。

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「自動運転」に対する誤解が増えている

世界初の実用的なレベル3自動運転車「ホンダ レジェンド」

自動運転や運転支援機能が付いた車両のレベル分けの部分についてASV検討会では、レベル1やレベル2が、「運転支援車」として、ドライバーが必要な乗り物であることを意識させる文言になっています。

レベル分類
レベル1運転支援車
レベル2
レベル3条件付自動運転車(限定領域)
レベル4自動運転車(限定領域)
レベル5完全自動運転車

しかし上記表をみると、レベル3以降には少なからず「自動運転」という単語が入るため、ユーザーによってはレベル3の車種をレベル5と勘違いしてしまう可能性が示唆されています。

過去にも、自動運転という言葉の意味を取り違えたために発生した事故があります。この事例を重く受け止めた国土交通省は2017年、現在実用化されている自動運転機能は完全自動運転ではない、という内容を発表しています。

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ASV計画が開始したのは約30年前

AVS推進計画は1991年からスタートしました。当時発表された計画概要には、21世紀の新型交通システムの研究が世界的に進められていること、ITS(Intelligent Transpot System:高度交通システム)が平行して考えられていることと記されています。

初期に想定されていた技術

現在に至るまで、ドライビングサポートの分野は、ABS、トラクションコントロールなどに始まり、バックカメラ、アダクティブクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱防止機能など進化してきました。

点灯が自動化されるヘッドライトのAUTO(オート)機能や、車線逸脱時警報システムなど、今では軽自動車にも搭載されるほどに一般化した技術は、当時から研究の対象になっており今でもその機能向上に余念がないものになります。

2001年には、IT革命という言葉が登場し、より通信技術の導入を意識したものに内容が寄っています。通信技術には、渋滞情報のような離れたところの情報から、自車の周囲の状況となるセンサー情報も取り扱われ、ITS(高度交通システム)と連携する内容が多く書かれています。

ASV推進計画の開始当時、以下の機能が考えられていたようです。

予防安全技術

  • 居眠り等警報システム
  • 車両危険状態モニタシステム
  • 良好な運転視界の確保システム
  • 夜間の障害物検知システム
  • 警報灯自動点灯システム
  • 渋滞・事故情報、路面状況等ナビゲーションシステム

事故回避技術

  • 車間距離警報システム
  • 後側方警報システム
  • 車線逸脱時警報システム
  • 車間距離自動維持運転システム
  • 事故回避自動操作システム
  • コーナー侵入減速システム
  • 交差点自動停止システム

衝突時の被害軽減技術

  • 衝突時の衝撃吸収車体構造
  • 乗員保護等の技術
  • 歩行者被害軽減システム

衝突後の被害拡大防止技術

  • 火災消火システム
  • 緊急時ドアロック解除システム
  • 事故発生時自動通報システム
  • ドライブレコーダ等運転操作記録システム

現在のASVはどのように進化している?

米Waymoの自動運転実証車。ナンバープレート上部、前輪上部、車両天井の黒いドームの中にそれぞれLIDARというセンサーが搭載されている。

車両に搭載されるセンサーが得られる情報が増たこと、5Gなどによって大量の情報の相互通信が可能になったことによって、それぞれの項目において専門的な処理が可能になりました。

そのため、今のASV技術の各項目は、初期より細かく具体的なカテゴリ分けがされています。

乗用車の場合

※トラックやバス、2輪車についての記載は割愛しています。

  • 配光可変型前照灯(AFS:アダクティブ フロント ライティング システム):ハンドル操作やウインカー操作に連動して、照射方向を変えるヘッドライト。
  • ふらつき注意喚起装置:居眠りや疲労を検知し、警報を促す機能。
  • 車間距離警報装置:カメラとミリ波レーダーを用い警報を促す機能。
  • 車線逸脱警報装置:車線からはみ出そうになった時、警報を促す機能。
  • 前方障害物衝突被害軽減制動制御装置:衝突被害軽減ブレーキ。
  • 全車速域定速走行(ACC:アダクティブ クルーズ コントロール):車間距離制御装置全車速。
  • 車線維持支援制御装置:レーンキープアシスト。
  • 後退時駐車支援制御装置:パーキングアシスト。
  • 緊急制動時シートベルト巻き取り制御装置:急ブレーキ連動シートベルト。
  • 後側方接近車両注意喚起装置:リアビークルモニタリングシステム。
  • 緊急制動表示装置:ESS、エマージェンシーストップシグナル。
  • 低速度域前方障害物衝突被害軽減制動制御装置:低速域衝突被害軽減ブレーキ。
  • ペダル踏み間違い時加速抑制装置
  • 自動防眩型前照灯:アダプティブ・ハイビーム・システム。
  • 後退時接近移動体注意喚起・警報装置:リアクロストラフィックアラート。
  • 後退時接近移動体衝突被害軽減制動制御装置:リアクロストラフィックオートブレーキ。
  • 低速度域車両周辺障害物衝突被害軽減制動制御装置:ブレーキ付周辺ソナー。
  • 後方障害物衝突被害軽減制動制御装置:後退時衝突被害軽減ブレーキ。
  • 路外逸脱抑制装置:路外逸脱抑制機能。
  • ドライバー異常時対応システム:EDSS(Emergency Driving Stop System:エマージェンシー ドライビング ストップ システム)。
  • 前方障害物被害軽減操舵制御装置:衝突被害軽減ステア。
  • 車線変更支援制御装置:レーンチェンジアシスト。
  • 信号情報活用運転支援機能装置:通信利用型運転支援システムV2X。
  • 先行車発進注意喚起装置:先行車発進お知らせ機能。
  • 道路標識注意喚起装置:交通標識認識システム、標識認識機能。
  • 前側方交差接近移動体注意喚起・警報装置:フロントクロストラフィックアラート
  • 運転者監視システム

今後はどのような機能が中心になる?

Amazon傘下のZOOXが開発した、運転手不要のレベル5自動運転タクシー。
最終的にはドライバーに関する内容がASVに含まれなくなる日も来るかもしれない。

ASVの内容は、次世代の自動車を想像するうえで重要なものになっています。

現在ASVは、ドライバーに異常があった場合の対応システムや、そのモニタリング方法が考えられていく段階に入ったように見受けられます。また、隊列走行、ISA(Intelligent Speed Adaptation:自動速度制御装置)の研究も必要になってくるでしょう。

レーンキープアシストや低速域衝突被害軽減ブレーキなどが一般化した後、次世代に向けた機能としてアピールされる機能は、ドライバーを監視する機能なのかもしれません。

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