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関東マツダ本社社屋・板橋本店8/3にリニューアルオープン!建物も「引き算の美学」
建物も「引き算の美学」

首都圏でマツダ車を販売する株式会社関東マツダは、2019年7月17日に新本社屋の完成を祝う竣工式典を行いました。同日、メディア向けに関東マツダ板橋本店の店内見学と、新店舗のコンセプトやディーラーとしての今後の方向性についてのお話を伺いました。

関東マツダ新本社屋と板橋本店のリニューアルは、2年前にリニューアルした高田馬場店に引き続き、マツダのデザイン本部の監修の基で、マツダ本社のある広島県出身の建築家、谷尻 誠氏と吉田 愛氏がデザインを担当しています。
「SUPPOSE DESIGN OFFICE」 Co.,Ltd
谷尻 誠氏と吉田 愛氏は建築設計事務所「SUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd」のファウンダーで共に代表取締役を務めるトップ建築デザイナーとして世界的に活躍されています。みんなが知っているような商業施設のデザインが、このお二方だったりします。下記の公式ホームページでその実績をご覧になってみてください。
SUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd(公式)
建物も「引き算の美学」

今年に日本国内販売を開始した、新型Mazda3のデザインは、マツダのデザインへのこだわりを「引き算の美学」と謡い、クラスを超える上質で美しい車に仕上げられています。(どのあたりが「引き算の美学」なのかは、下記の取材記事をご覧ください。)
新型Mazda3(マツダ3)国内発売開始!ファストバックは218万円、セダンは247万円から
関東マツダ本社屋、板橋本店の建物、内装も「引き算の美学」が徹底されていました。

関東マツダ本社屋を設計した谷尻 誠氏と吉田 愛氏の話を伺ったところ、外観上で最も工夫を凝らしたのは窓ガラスの位置とのこと。

窓ガラスはビルの辺と平行になるのが普通ですが、ショールームのある2階より上の窓ガラスはすべて角度を付けて設置されています。これについて谷尻 誠氏と吉田 愛氏は「朝から昼、夕方にかけてどの時間帯も直射日光が入らないように計算した角度」とのこと。
これによって「オフィスビルはたいてい、窓ガラスにブラインドがあり、ほとんど閉めっぱなしで仕事されている。関東マツダ本社屋は上層階をオフィスとして利用しますが、正面に一般居住マンションもあり、直射日光が入らなくてもブラインドを閉めっぱなしで仕事されるだろう。そこで、すべての窓ガラスに角度をつけて正面のマンションが見えないようにし、近隣住民への配慮をするとともに、スタッフが柔らかい自然光の入る明るいフロアで仕事してもらえるように設計した」とのこと。照明も抑えられ省エネにも繋がります。

2階のショールームは、社屋前の幹線道路(川越街道)からフロア内の車が見えるように窓ガラスは角度が付けられていません。また、光も十分に入って車のデザインが最も美しくなるように工夫して設計されているとのことです。

一番屋の角には、外からもよく見えるように展示車が置かれています。

天井にも「引き算の美学」が。梁の中に照明を設置しすっきりとしたデザインに。照明の位置も車が最もきれいに見えるよう計算し尽くして配置、さらに昼と夜で照明のセッティングを変えたセッティングにしたとのことです。



全体的な調和を乱さないよう、家具選びにもこだわりが。手が触れる部分には曲線がくるものを意識し、直線と曲線のメリハリを利かしたデザインの家具を採用したということです。

カフェ・バーでは無料で飲み物をお客様に提供。

おしぼりは黒。徹底されていますね。

商談ルームは半個室。落ち着いて商談ができます。

キッズルームもシックにまとめられています。デザインに手抜かりありません。

サービス工場は4Fに。この高さにサービス工場があるのは非常に珍しい。完成したてできれいではありますが、物の配置などに工夫をしてクリーンなイメージを保てるようにしているとのことです。

手前のパンタグラフ式ジャックは、整備員の体への負担が軽減されます。
お客様へは「足し算の美学」
関東マツダは板橋本店のリニューアルにより、これまでに新しいコンセプトでリニューアルした高田馬場店、洗足店、目黒碑文谷店をあわせて4店のブランド発信ネットワークが完成したとのことです。
メディア向け説明会で、関東マツダはお客様に対して次の3つの価値を提供したいと強く語っていました。
① 豊富な試乗機会の提供
② 保有する歓びの提供
③ 個客に寄り添ったカーライフの提案
その一例として、店舗では「1日体感 平日無料モニター」というサービスを展開。たっぷりと丸一日、マツダ車を体感できるものです。マツダのこだわりのクルマつくりの自信の顕れだとも言えるでしょう。
お客様へのサービスは一切引き算せず、むしろ「足し算の美学」。これを筆者が実感した特に印象に残った4点を次にまとめます。
洗車機

一見普通の洗車機ですが、近寄ってみるとブラシの素材がガソリンスタンドにあるよくあるそれとは違うものでした。関東マツダ担当に話を伺うと、たとえ洗車でも新車を傷つけないように、お客様を大切にしたいという思いから選ばれた洗車機とのこと。
しかも、このフロアーは4階。さらに、足回りを洗浄する床面から水を吹き上げる装置も備えています。
納車スペース

3Fにある納車スペース。こだわりの空間は、人がいるところには木製の天井を配し、車を置く場所には剥き出しの天井でマシン感を演出。車の背景はマツダのデザインが映えるように黒色に。

さらに、買い替え前の思い出の詰まった車も一緒に記念撮影ができるようにもなっていました。ここはなにか小さなハートフルなドラマが生まれそうです。
ちなみに、マツダ車であれば軽自動車でも商用車でもこの納車スペースは使用できるとのことです。
メモリアルブック
商談から納車までをスタッフが撮影。納車後の初回点検時にメモリアルブックとしてお客様へ無償で作成してプレゼントしているとのこと。お客様自身が撮影した画像も掲載できるそうです。
※サンプル品がなかったため画像非掲載
整備工場の空調

冷暖房完備の整備工場。従業員の体への優しさは間接的にお客様にも伝わることでしょう。冷暖房完備の整備工場は非常に希少です。

関東マツダ本社屋と店舗のデザインを監修した、マツダ株式会社常務執行役員 デザイン・ブランドスタイル担当の前田氏への取材で、「この新店舗でお客様に新しい価値を体験していただきたい。車を買うだけのお店ではなく、上質な空間でくつろぎながらマツダの車に実際に目で見て触れていただきたい」とのことで、今後は店舗でトークショーイベントなどの展開を考えているとのことでした。
余談ですが、マツダ広報がメディアに配布した電子媒体資料が入ったUSBメモリのデザインの良さをお話し、マツダブランドで文房具を作ってくださいよ、と半分冗談で言ったら、なんと計画準備中とのこと。こちらにも期待です。

最後に。
この取材で一番ツボったのは、実はこちらでした。

撮影・文:MOBY編集部 宇野 智
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- 執筆者プロフィール
- 宇野 智
- モーター・エヴァンジェリスト/ライター/フォトグラファー/ビデオグラファー/エディター エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元MOBY編...