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電気自動車で感電する危険は?「車は水に弱い」を実感した失敗談

渡河性能の高い車は安心?

冠水した道路を通り抜けるためには、渡河性能の高い車を選ぶべきと言われます。

そもそも渡河性能とは、車両が走行可能な水の深さを示したものです。国産車でいうと、トヨタ ランドクルーザーやトヨタ ハイラックス、スズキ ジムニー、外国車でいうと、ジープ ラングラーやランドローバー ディフェンダーなどが、渡河性能の高い車に該当します。

©Thomas Heitz/stock.adobe.com

いずれも、悪路走破性能の高さを全面に打ち出した本格SUVで、車種によっては、渡河性能がどのくらいかカタログに記載されている場合もあります。

しかし、実際に走っても問題のない水の深さは深くても70cm前後です。タイヤの大きさや、水たまり底部の路面状況、水たまりに侵入する車体の角度や速度など、状況によって渡河性能はさらに低くなってしまう可能性も十分あり得ます。

近年増加中のPHVやBEVは水に弱い?

さらに、車には多くの電子機器が搭載されているため、不用意に水に浸からせるのは危険と考えるべきでしょう。

近年では、自宅が停電になった際、車に蓄えられている電力を非常用のバッテリー電源として使用できる車も登場しています。例えば、三菱 アウトランダーPHEVは、車のエンジンを始動して発電しながらであれば、一般家庭で使われる電力量を最大12日分まかなえる驚異の給電性能を誇ります。

また、トヨタ プリウスPHVは、車内2箇所にコンセントが設置されているだけでなく、ガソリン車でいうところの給油口部分に付属の専用コネクターを差し込めば、100Vの外部給電用のコンセントとしても使えます。

@joel_420/stock.adobe.com

こうした高い給電性能を有する電気自動車は、通常のガソリン車に比べてより多くの電子機器が搭載されています。電気自動車が水没した場合、バッテリー内部に水が侵入し、ショートしてしまいますので、こうした機能は使えなくなると考えるべきでしょう。

とはいえ、こうした車でも感電のリスクはほとんど発生しません。バッテリーが水に浸かると高電圧回路を絶縁し、感電事故が発生しないように設計されているためです。バッテリーは金属ケースに覆われているため、ドライバーが感電する危険性は少ないでしょう。もちろん、エンジンはかからなくなりますが。

一方、ガソリン車が水没した場合、燃料が外部に漏れ出すリスクはあります。ガソリンの漏れを感知するセンサーなどがないため、ガソリンの流出を防ぐのは困難です。

以上のことから、ガソリン車であっても電気自動車であっても、水たまりや冠水した道路を走行することは危険を伴います。多少遠回りになったとしても、迂回するなどして避けて通ることをおすすめします。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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