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あなたは大丈夫?AI失業が現実化する?最近交通量調査員が消えている理由とは

灼熱の太陽が照りつける暑い夏の日、冷たい風が芯まで体温を奪う寒い冬の日、交差点の角に座って手元のカウンターをカチカチ、カチカチ……。過酷な道路交通量調査は、長年人の手で行われてきました。しかし、その仕事が人工知能(AI)に取って代わることになるそうです。

交通量調査が人から人工知能へと代わることに、どのようなメリットがあるのでしょうか。

5年ごとの道路交通量調査。コロナの影響で延期

道路交通量調査は、道路の計画・建設・維持修繕などの基礎資料として重要な役割を持ち、5年ごとに調査が行われます。前回は2015年だったので、2020年に再度調査が行われる予定でしたが、新型コロナウィルスの感染拡大により延期されていました。

しかし、時短営業や時差出勤、リモートワークの推奨など、人々の行動変化が今後の交通機関にどのような影響を及ぼすのか、現状の交通実態を把握する重要性の高さから、2021年の秋に「全国道路・街路交通情勢調査」を実施することが決まりました。

今回の調査では、以前から導入が進められてきた監視カメラの映像を活用した画像解析と、常設・可搬式トラフィックカウンターを用いた測定技術を導入するそうです。これにより、調査員による観測は廃止することが決まりました。

すでに高速道路では96%が機械観測

2015年の調査では、国が管理する直轄国道の52%で、常時観測と可搬式トラフィックカウンターによる機械観測が行われてきました。高速道路では、すでに96%で機械観測が取り入れられています。

地方では、人の手による観測が61%と過半数を超えていますが、ETCプローブ情報(ETC車載機を搭載した車両の走行データ)を活用した旅行速度調査では、79%が機械による観測に置き換わっています。

このように、本格的な人工知能技術の導入に向けた準備として、機械による調査はすでに開始されているのです。

AIの課題は判定精度の低さ

2015年に国土交通省が行った人工知能の精度に関する実証実験では、夜間や車種別の判定精度が低かったことに加え、二輪車、自転車、歩行者の判定精度も低いことがわかりました。

そのため国土交通省では、トラフィックカウンターを併用することでデータを補正することを決めています。さらに、精度の高い製品の開発をメーカーに依頼し仕様を厳格化するなど、判定精度を高める取り組み案が検討されています。

2021年には、人工知能による判定精度を確認するために、活用予定全箇所で簡易的な交通量調査が行われました。その結果、非混雑時において、目視による調査結果と、監視カメラを使用した人工知能による調査結果の精度差が、±10%以内に収まった地点が約7割に上ったそうです。

AI導入を進める理由とは

道路交通調査が人手から人工知能に置き換わるメリットは、常時観測が可能になることです。実際に北海道では2019年に、人工知能による車両の停止・逆走・混雑の検知システムを一般道と高速道路に導入し、道路の維持管理と活用に向けた有効性の検討が行われてきました。

常時観測を導入すると、大雨や大雪などによる災害を早期発見できるだけでなく、道路利用者に素早く情報を届けることができるので、被害拡大の防止に繋がると言われています。

ほかにも、人工知能を活用したシステムが低速走行車を検知し、渋滞の発生や事故予兆を早期に発見することができるようになったり、混雑状況をドライバーに瞬時に伝えることが可能になります。今後、人工知能の需要や必要性はさらに高まるでしょう。

今後の人工知能を活用した道路交通量調査に関し、国土交通省の担当者は次のように話します。

「最終的には、完全に人が調査をすることがないような状態を目指しており、そのためにAIやトラフィックカウンターを活用しています。また、その目標に向けて現在は道路にある管理カメラにAIを導入し解析する取り組みを行っています」

まだまだ課題はあるものの、今後ビックデータの活用やディープランニング技術の進歩により、人工知能が人間を超える日はそう遠くないのかもしれません。

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執筆者プロフィール
清水 圭太
清水 圭太
1995年生まれ。自動車やファッション、高級時計などのライターとして執筆活動中。現在の愛車はランドローバー、輸入車が好き。週末はSUVで旅行に行くのが楽しみになっている。
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