更新
こんな激レア車まで?映画の悪役が所有する最高にクールな車5選!
実は悪役の方が趣味がいい

映画に登場する車のことを劇中車といいます。劇中車を語る際、主人公や主人公の仲間が乗っている車に注目が集まるのは当然のことだと言えます。
カーアクション映画では主人公がレーサーやメカニックなど、車に精通していることが多いです。ですが、敵対する麻薬王やギャング・マフィアの方が、クラシックで、エキゾチックで、それでいてセクシーな車を所有しているケースが多いのです。
よろしくメカドックに登場するチューニングカーまとめ|OP動画なども
例えば、よくあるシーンですが、麻薬王の暮らす豪邸の玄関が空撮されるシーンがよくあります。そのときに玄関の周りに、麻薬王のコレクションと思しきクラシックカーが止められ、富の象徴としてアピールされます。どれも市場価格が数千万円から数億円クラスのクラシックカーばかりです。
今回はあえて、主人公再度ではなく悪役サイドにフォーカスして、個性的な劇中車をお届けします。筆者秘蔵の手持ち映画を片端から再生して、よく登場する車を紹介していきます。
ワイルドスピードに登場する車種一覧まとめ!最新作ジェットブレイクの登場車種も
キャデラック エルドラド

1950年代のお金持ちの象徴ともいえるキャデラックは、劇中の悪者のみならず、世界の富豪から愛される高級アメ車ブランドです。
発売当時は珍しかった半閉まり防止の機能が取り付けられたトランクに、自動調光ヘッドライトやボタン選択式オートマチックミッション、パワーステアリング、エアサスペンションまで搭載。当時の技術での最先端が凝縮された、まさに夢の車といえるでしょう。
外観で目立つのは、リアにそびえ立つフィンや、大型のバンパー一体型メッキグリルなど。そのデザインはロケットをイメージしたと言われています。1969年のアポロが月面着陸を筆頭に、当時はロケットが最新・新技術・高性能といったイメージの象徴的存在だったのでしょう。
中古相場は500万前後、レストアされた状態がいい車両であれば1,000万円クラスになる高級車です。
アメ車マッスルカー7選!極悪燃費で1台車が買える?旧車や中古車価格も紹介!
- 最新「キャデラックエルドラド」中古車情報
-
本日の在庫数 12台 平均価格 500万円 本体価格 75~2,785万円
キャデラックはやっぱり富の象徴
シェイプ・オブ・ウォーター オリジナル無修正版 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
第90回アカデミー賞複数受賞作品の「シェイプ・オブ・ウォーター」にキャデラック・エルドラドは登場します。マイケル・シャノンが演じる”悪役”スリックランドは、政府から派遣された役人で、圧倒的な勝ち組という立場で登場します。
そんな彼が、劇中で購入するのがキャデラック エルドラド。その売り文句は、「車輪のついたタージマハル」「成功者の乗る車」といった内容。1962年頃のアメリカでは、この車がステータスシンボルといえるでしょう。
ジャガー Eタイプ

1961年から1975年にかけて販売された、「世界一美しい」と称されるスポーツカーです。
見た目だけでなく、搭載するエンジンもスポーティーそのもので、3.8L直列6気筒エンジンや、4.2L直列6気筒エンジン、5.4LV型12気筒エンジンなどを採用。250馬力を超えるエンジンは当時としては超ハイパワーでした。
劇中では悪役のコレクションとしてガレージに鎮座するパターンも多く、あまり壊されるシーンが少ない車種ともいえます。ただし、ボンネットを開ける時に、フロント部が地面に接触し傷つくことがありますので要注意。
中古でも2,000万円から3,000万円で取引され、中途半端な新車の高級車よりも高額。しかし、その価格以上に趣深いアイコニックな1台です。
- 最新「Eタイプ」中古車情報
-
本日の在庫数 7台 平均価格 128万円 本体価格 128~128万円
それは職権乱用じゃないか?
ジャガー・E-typeは、アクションシーンに使われることは極めて少ない車種といえます。
そんな中で、この車が走り回る映画が「ミッション:エクストリーム」。ドイツ映画でFBI捜査官を描いた刑事モノで、主人公は007かぶれというなんともB級映感が漂う作品。
街で出合ったEタイプにくぎ付けになった主人公は、その車両を半ば強奪に近いかたちで入手し、その後も乗り回し続けます。目を奪われるほど美しい車なので、欲しいという気持ちは分かりますが、悪役並みに悪い事しているのでは?
英国のロイヤルウエディングにも使われたジャガー E-TYPE ZEROが美しい!
AC コブラ

出典:fr.wikipedia.org Author:Wolf Meusel Public Domain
いわずと知れたクラシックスポーツカーの王道中の王道です。
1901年にイギリスで設立されたACカーズですが、エンジンはクライスラー製のの5.1LV型8気筒エンジンを搭載します。
有名なモデルに「コブラ427」があります。427は排気量を表しており、427キュービックインチ(立方インチ)の7.0Lエンジンを搭載していることを表しています。したがって、5.1Lであれば313キュービックインチになります。
その427仕様の馬力は、425馬力を絞り出します。クラシックカーと見くびっていると、高速道路の加速であっという間に置いていかれます。
筆者が先日通りがかったクラシックカー専門店では、そんなコブラが6,000万円で販売されていました。それ以上の価格で取引される個体もあるようです。
逃走車は速くないと
若きウィル・スミスが主演の映画「バッド・ボーイズ」にて、悪役の逃走シーンで登場します。ちなみに主人公サイドは、当時最新のポルシェ911。当然、遅い車で逃げようものなら、映画の時間は半減してしまうでしょう。
チェッキー・カリョ演じる、悪役”フーシェ”は麻薬の密売人。用済みになった仲間は躊躇なく殺していく冷徹な役を演じます。しかしながら、護身用拳銃もデリンジャーというこだわりぶりで、美しいものが大好きという一面も持っています。そんな”脱線した美術家”である彼が選んだのがコブラという1台でした。
シェルビー コブラ・ACコブラまとめ|歴史やビンテージカーの中古車価格など
フェラーリ 250GTO

世界に数台しか現存しないモデル。レーシングカーをそのまま市販したような車です。車名のGTOとは「グラン・ツーリスモ・オモロガード」の略で、当時のGT選手権のホモロゲーション認定モデルであることを意味しています。
エンジンは3,000ccのV型12気筒で、レースではジャガーE-typeという対抗馬が出現し、バトルを繰り広げることになります。フェラーリといえば、赤く塗られたエンジンを想像する人も多いかもしれませんが、250GTOは黒の結晶塗装となっています。
当時、理論上300km/hを出せるギア比がラインナップされており、ルマン24時間レースが開催される、サルト・サーキットでは最も長い直線で280km/hを記録したともいわれています。
この車は、海外のオークションで過去に約57億円で落札されたこともあるようです。
【フェラーリ250】Tdf/SWB/GTOのスペック、その価値は億単位!
これでもかのフェラーリコレクション
250GTOが登場する映画に「スクランブル」があります。この作品は、簡単に概要を説明するとマフィアが別のマフィアから車を奪うという話。
劇中で主人公と対立するのは、クレーメンス・シック演じる「クレンプ」という男。彼がとんでもないカーコレクターで、この250GTO以外にも、ブガッティ 57SCアトランスティク、ジャガー XK120ドロップヘッドクーペなど、億単位で取引される車両がズラリと並んでいます。
映画「スクランブル」の計75億円超の劇中車が凄い!ワイスピ制作陣最新作9月22日公開!
ランボルギーニ ミウラ(イオタ)

ミウラは1966年から1973年まで生産されていました。本記事で紹介する車両の中では唯一のリトラクタブルライト車です。
搭載されるエンジンは、標準仕様で350馬力を発生する3.7LV型12気筒エンジンで、車に対して縦に置かれるフェラーリのレイアウトと異なり、車に対して横向きにエンジンが搭載されます。そんな大型のエンジンを搭載しながらも、車重は980kgとフィットより軽い重量です。
今までのランボルギーニ車とは違った様々なイレギュラーを実現したミウラ。しかし、それでも飽き足らなかったランボルギーニは、ミウラをベースにイオタというモデルと作ります。

2018年にレストアされた世界に1台の激レア車。現在はなんと日本で保管されている。
エンジンをさらに高出力化し、ライトを固定化、航空機向けのアルミ素材を利用するなどしたと言われます。
ところで、ランボルギーニといえば闘牛のロゴで有名ですが、ミウラの由来は闘牛牧場「ミウラ」にちなんだものと言われていて、まさにコーポレートアイコンとなるべくして存在する車です。また、オリジナルのイオタは現存していないともいわれ、お金を出しても買えないといわれています。レプリカは2億円から3億円が相場と言われています。
その元となるミウラは、2017年に海外オークションで1億7000万円の値が付いたことがあります。
【ランボルギーニ イオタは幻の一台】歴史や価格から謎のレプリカSVRについても
ミニだけじゃないミニミニ大作戦
ミニミニ大作戦 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
リメイク版ではない、1969年の映画「ミニミニ大作戦」にランボルギーニ ミウラが登場します。オープニングの数分間、老紳士が峠道を右へ左へとランボルギーニ ミウラを駆るのですが、いきなり車ごと谷底へ落とされます。
殺した側のマフィアのボスが、神妙に谷底へ花輪を投げるシーンが印象的。数分間ではあるものの、そのオープニングは希少車ランボルギーニ ミウラを運転した気分になれる貴重な名シーンです。
飽きたら見方を変えてみよう
映画マニアならいざ知らす、普通の人は何回か同じ映画をみると飽きてしまいます。
筆者の周辺でも、在宅勤務の高まりとともに、ネット配信サービスを利用するようになった人が多く、映画は見つくしたという話をよく聞きます。そこで、飽きた映画をもう一度面白く見るために、今回はあまり注目されない悪役の車にフォーカスしてみました。
車だけでなく、そのほかの小物にフォーカスを合わせて、それについて調べてみても面白いかもしれませんね。
- 執筆者プロフィール
- 渡辺 喬俊
- 1986年生まれ、元システムエンジニアからクルマ業界へ転身、社外品サスペンションの試作や、ドライビングサポートのセンサー部品テストドライバーの仕事を経験。愛車はSW20 MR2とBP5 レガシィ。壊れない車が欲し...