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「ハッピー・ハイポキシア」による追突事故…低酸素状態でも息苦しさ感じない症状
ハッピー・ハイポキシアとは

ハッピー・ハイポキシアとは、新型コロナウイルスの患者に見られる症状のひとつで、別名「幸せな低酸素症」ともよばれています。
本来であれば新型コロナウイルスに感染して肺炎が悪化すると、血液中の酸素濃度が低下して息苦しさを感じます。
しかし、この症状が見られる患者の場合、低酸素症が重症化しても呼吸困難などの自覚症状がありません。最重症と言われるレベルの低酸素症患者においても、息苦しさを一切感じないという例もあるほどです。
通常のコロナ患者よりも対応が困難に
これによって、早期発見が困難になる、悪化に気づきにくい、無自覚のうちに進行が進むといったことが起こり得ます。
自覚症状がない患者にたいしては、医師や看護師は常に細心の注意を払う必要があります。また、最も注意すべきは自宅で経過観察しているケース。専門的な知識がない上に、自覚症状もない場合、気づいたら手遅れになっている可能性もあります。
現在は「サイレント・ハイポキシア」とも呼ばれている
ハッピー・ハイポキシアは「ハッピー」という単語が含まれているものの、前述の通り、実際は幸せとは正反対の症状です。
そのため、現在の学術論文などでは「静かに迫る低酸素症」という意味を込めて「サイレント・ハイポキシア」と記述されています。
重症化に気づかず運転して死亡事故も

ハッピー・ハイポキシアの症状によって肺炎の重症化に気づぬまま、自動車を運転したことによる事故も発生しています。
無自覚の新型コロナウイルス重症者だった方が、ひどい肺炎によって低酸素血症に陥っていたにもかかわらず車を運転、その後ハンドルを握ったまま亡くなったことで追突事故が発生しました。
恐ろしいのは、車を運転していた方には自覚症状がなかったという点。つまり、誰にでも同じ事象が起こりうる可能性があります。
多くの方は、自身が新型コロナウイルスに感染しているかどうかの判断を、嗅覚や味覚、息苦しさといった自覚症状の有無によって下していることでしょう。しかし、ハッピー・ハイポキシアの場合はそれが通用しないため、予防がとても困難になるのです。
予防するための対策

©Nattawit/stock.adobe.com
個人でハッピー・ハイポキシアを予防するための対策として、「パルスオキシメーター」で常日頃から血液中の酸素濃度を測定することが有効だと言われています。
パルスオキシメーターとは、動脈血酸素飽和度と脈拍数の2つを測定することができる装置で、指先に装置を装着して使用します。
動脈血酸素飽和度は、0~100%で表示され、一般的に96~99%が標準値とされています。
90%以下の場合、十分な酸素を全身の臓器に送れなくなっている状態、いわゆる「呼吸不全」になっている可能性があるため、適切な判断が必要になります。
家庭でのパルスオキシメーター使用は注意が必要
パルスオキシメーターは誰でも購入でき、家庭での使用も可能です。
しかし、測定値のもつ意味は使用者の状態や持病などによって大きく左右されるため、主治医など医療専門の方に指導を仰ぐことをおすすめします。
予防のひとつとしては有効ですが、家庭で測定して正常な数値だったにも関わらず、死亡した例も確認されています。家庭で管理する場合には十分な注意が必要だということも覚えておきましょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...