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車のメンテナンスは自分(DIY)で出来る?現役整備士がオススメグッズも紹介!

人間は歳を取って体の調子が悪くなれば、病院に行き定期的な検査を受けますよね。
車も同じで、歳を取ればさまざまな部分が劣化していきますし、定期的に点検をしてあげないと、弱っている箇所を見つけることができません。
また点検だけではなく、汚れた箇所や壊れた箇所があれば交換や修理を行うことで、他のパーツも調子が良くなるのです。
例えばエンジンオイルひとつとっても、1万キロごとに交換するのと、こまめに3,000キロで交換するのとではエンジンの調子も変わってきます。
メンテナンスを怠っていると、走行距離が多くなった際や車が古くなった際、さまざまなトラブルに発展することが多くなります。長く安心して乗りたいのであれば、新車の時からしっかりとしたメンテナンスが重要だといえます。
「車のメンテナンスって、どんなことをすればいいのか分からない」このような方は意外と多く、自分でやってみたいけど工具もないし、知識もないしなかなか手が出ないと考えてしまうことでしょう。
しかし、車のメンテナンスはそんなに難しいことではありません。
初めての作業は誰だって難しく感じるものです。
慣れてしまえば簡単にできることも多くあり、その事実を知らない方もたくさんいます。
そこで、今回は誰でもできる車の簡単なメンテナンス方法をご紹介していきます。
国によって定められた定期点検があることをご存じですか?

定期点検は国によって定められています。
一般家庭の乗用車であれば、
・1年ごとの12カ月点検
・2年ごとの24カ月点検
この2種類があり、24カ月点検は通常、車検時に行われます。
そのなかでもレンタカーやバス、タクシーなどは、「3カ月」と「12カ月」ごとに点検しなければならず、車検も毎年必要です。
レンタカー、バス、タクシーなどはお客さまの命を預かる車であり、一般家庭の車よりもシビアにコンディションを確認し、万が一でもトラブルが起こらないように入念に点検されているのです。
12カ月点検を行うと、点検整備を行ったという証しである「ダイヤルステッカー」を発行し、フロントガラスの左端に貼り付けます。
12カ月点検では26項目を、24カ月点検では56項目の点検を行い車の調子を確認します。
この点検は、整備士が必ず行わなければならないという決まりはなく、ユーザー自身で行うこともできます。
自分自身でできるのであれば、整備工場へ持って行かなくても良いのです。
しかしタイヤの脱着や、ブレーキ類の分解作業などもあり、経験のない方が簡単にできるわけではありません。
経験のない方が簡単に行える点検として、日常点検があります。
車のユーザーは走行前に日常点検を行わなければならない?

日常点検とは言葉の通り、日常生活において簡単にできる点検のことを指します。
国土交通省令で定める「道路運送車両法、第四十七条の二」に定められている内容を少し抜粋してご紹介すると「自動車の使用者は、適切な時期に国土交通省令で定める日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない」とあるのです。
つまり「車に乗っている人は、常に車が安全に走行できる状態にしておいてくださいね。」ということです。
その点検が日常点検や、定期点検となります。
では国土交通省が勧める日常点検を元に、簡単にできるメンテナンスも合わせてご紹介したいと思います。
灯火類の点検やメンテナンス

灯火類とひと言に言っても、車にはたくさんの灯火類が取り付けられてあります。
日常点検で確認するべき灯火類は全部で9つです。
- スモール球
- ロービーム球
- ハイビーム球
- フロントウインカー/ハザード球
- フォグランプ球
- ブレーキ球
- テールランプ球
- リアウインカー/ハザード球
- バックランプ球
灯火類の点検とは、走行時に使用する全てのライトが切れていないか確認すれば良いのです。
点検方法はとても簡単で、目視によってライトの点灯を確認するだけであり、ブレーキ球などは1人で確認するのが難しいので、友達などに協力してもらいましょう。
どのライトも安全に走行するために必ず必要なライトであり、切れていれば車検にも通りません。
日常点検では必ず確認する項目です。
たかがライト切れ、しかし事故につながる恐れも

ライトの電球が切れても、すぐに交換しない方はたくさんいます。
「今度カーショップへ行った時でいいか」「今は時間がないからまた今度にしよう」などと考え、いつまでも電球の切れた状態で走行すると、事故の原因になる恐れもあります。
またライトが切れた状態で走行すれば、車の整備不良として違反点数や罰金が科されてしまいます。
整備不良の罰則は、
・違反点数・・・制動装置など(2点)/尾灯など(1点)
・違反金・・・制動装置など(9,000円)/尾灯など(7,000円)
となり、罰則金だけでなく免許の点数にも影響を及ぼしてしまうのです。
整備不良として罰則のあるライト切れですが、それ以上に覚えていてほしいのは事故の可能性が高くなってしまうという点です。
特に「ブレーキランプ」と「スモールランプ」は、事故に直結するほど重要なライトだといえます。
目の前を走っている車が、まさかブレーキランプ切れを起こしているなんて考えないはずです。
信号で止まる場面なら気づく可能性もありますが、急なブレーキ操作を行った際、気づかずにぶつかってしまうことも十分考えられます。
また「車幅灯」や「ポジションランプ」とも呼ばれるスモールランプは、夜や夕方など暗くなりかけた時にとても大切な役割を果たします。
暗い道を走っている時、片側のスモールランプが切れていれば、相手からは車ではなくバイクだと勘違いされてしまいます。
狭い道でのすれ違い時はかなり危険で、思った以上に相手の車が幅寄せを行い、逃げ道が無くなってしまうという可能性も十分に考えられるためとても危険です。
事故を起こさないためにも、点検時にライトが切れているのであれば、すぐに交換しておきましょう。
エンジンルーム内の点検

エンジンルーム内の点検箇所はたくさんあります。
オイル系や冷却水、ベルトなど確認しなければならない場所が多くあり、慣れていなければどこにどんなパーツがあるのか探すのも大変でしょう。
点検箇所が多いということは、それだけ車にとって大事なパーツが取り付けられているということです。
初めて点検を行う際は、時間がかかるかもしれませんが定期的に行い、どこにどんなパーツが取り付けられているのか少しずつ覚えていきましょう。
エンジンオイルのメンテナンス

エンジンオイルは最も交換頻度が高く、重要なメンテナンスのひとつです。
一般的な交換目安は5,000㎞に一度のサイクルであり、ディーラーやカーショップなどではお手軽な値段で交換することができます。
交換頻度が高いエンジンオイルの点検方法はいたって簡単です。
エンジンルーム内にある「オイルレベルゲージ」という金属やプラスチックの棒を使用します。
手順としては以下の通りで、
①オイルレベルゲージを抜き、汚れをふき取る
②取り付けられてあった場所に、しっかりと差し込む
③ゲージを抜き、オイルが付着しているメモリを確認する
この3ステップで確認終了です。
オイルレベルゲージの汚れをふき取る際、タオルなどでは繊維がレベルゲージについてしまい、あまりよくありません。
繊維が付着しづらい紙製品を使用することで、余計なトラブルを防ぐことができます。
また、使い捨てタイプなので後処理も簡単です。
オイルレベルゲージにはメモリや切り欠きがあり、その間にオイルがついていれば適正な量であるということです。
また量を確認する際、同時に色も見ます。
使用していないエンジンオイルの色は薄茶色ですが、走行距離が増えてくると、エンジン内の汚れを吸収するためだんだん黒に近い茶色に変わってきます。
見るからに汚れているなと感じるならば、走行距離に関わらず交換するタイミングだといえるでしょう。
トランスミッションオイルのメンテナンス

トランスミッションオイルはその名の通り、トランスミッション内を循環しているオイルです。
AT車では「オートマチックオイル」や「ATF」などと呼ばれ、MT車では「ミッションオイル」と呼ばれます。
MT車に確認用のゲージはないので、確認する車はAT車のみとなります。
このオイルの点検方法は少し特殊で、エンジンオイルのようにレベルゲージを差し込むだけではオイルの量が適切であるかどうかを判断できません。
またエンジンが暖まっているか、冷えているかでレベルゲージにつくオイルの量も違い、適正な量を知るためにはエンジンを暖めることから始めましょう。
簡単に説明すると以下の通りです。
①エンジンをかけ暖める
②しっかりとエンジンが暖まったことを確認する
③車のシフトを「N」に入れ、サイドブレーキをかけておく
④レベルゲージの汚れを取り除き、再度差し込む
方法としてはこれだけです。
エンジンは切らずにかけながら確認しましょう。
ATFのレベルゲージには「HOT」と「COLD」の文字が書かれてあります。
これはトランスミッション内の温度によって確認するメモリが違うためであり、エンジンがしっかり暖まっているのにもかかわらず、COLDの範囲にしかオイルがつかなければ、オイルが減っている可能性が高まります。
ATFの確認はエンジンを暖める必要があり、すぐに確認することができません。
わざわざ点検のたびに長時間アイドリングさせるのはもったいないので、用事があって30分ほど車を走らせ家に着いた時にでも、軽く確認しておきましょう。
ブレーキフルードの点検方法

ブレーキフルードのリザーバータンクは、エンジンルーム内に設置されています。
車種により左側にあったり右側にあったりするのですが、黄色い液体が入っている容器が「マスターシリンダーリザーバータンク」です。
ブレーキフルードのリザーバータンクには「MAX」や「MIN」と書かれているタイプ、「UPPER」や「LOWER」と書かれているタイプがありますが、意味はどちらも同じです。
この表示はブレーキ量のメモリとなっているので、メモリ間にブレーキフルードが入っているかどうか確認をしましょう。
もし下の線より少なければ継ぎ足しを行わなければなりませんし、本来ブレーキフルードが減るということはあまり考えられないので、どこかで漏れている可能性もあります。
パワーステアリングオイルのメンテナンス

パワーステアリングとはハンドル制御を軽くするための装置であり、これがなければハンドルはとても重くなってしまいます。
エンジンをかけた瞬間にハンドルが軽くなった、という経験はありませんか?
それはエンジンをかけたことにより、パワーステアリング装置が働いたからなのです。
点検方法はブレーキフルードと同じで、リザーバータンクにあるオイルがメモリ内にあるかどうかを確認しましょう。
パワーステアリングオイルに限らず、リザーバータンク内にあるオイルを確認する際、手持ちライトがあればとても役立ちます。
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小さくて明るいライトならば何でも大丈夫です。
パワーステアリングオイルは特に、オイルによってリザーバータンクが汚れ、どこまで入っているか分かりづらい場合があります。
そんな時は、リザーバータンクの裏からオイルを照らすことで、しっかりと残量を確認することができるのです。
パワーステアリングオイルは外に表示があるタイプもありますが、なかには真っ黒なリザーバータンクとなっており外からではオイルの量が確認できないものもあります。
そのような場合、リザーバータンクのフタを開け、小さなゲージによって確認します。
現在は電気制御の電動パワーステアリング装置が普及しており、パワーステアリングオイルの点検を行わなくても良い車も増えてきました。
少なくなりつつある、油圧式のパワーステアリングですが、油圧式を採用している車はまだまだあり、点検項目のひとつであるといえるでしょう。
またあまり減ることのないオイルなので、頻繁に点検する必要はありませんが、たまには確認しておくことをオススメします。
冷却水のメンテナンス

冷却水の量も日常点検において重要な項目です。
「不凍液」とも呼ばれる冷却水は、通常の水同様に0度で凍ることはありません。
また放熱性能が高く、100度近くなったエンジン内を循環し、正常な温度まで下げるという役割を持ちます。
もし冷却水がなかったり、足りなかったりすればエンジンの温度は上がる一方で、すぐにオーバーヒートを起こしてしまうのです。
冷却水の点検もブレーキフルードや、パワーステアリングオイルと同様に、サブタンクの量で確認します。
メモリ内にあれば適正値ですし、そのメモリを下回っていれば補充しましょう。
冷却水には「クーラント」が使用されています。
通常、青色や緑色をしていますが、なかには赤色のクーラントも存在するので、愛車にはどんなクーラントが使われているのか事前に確認し、補充用のクーラントを購入しましょう。
注意点としてクーラントは、ある程度水と混ぜることでその効果を発揮します。
約60%の濃度で最高の効果を発揮する製品であり、クーラントを継ぎ足す際は適度に薄めてから継ぎ足しを行いましょう。
また製品によっては初めから50%希釈してあるタイプもあるので、どちらの商品なのかを確認しておくことが大切です。
また、クーラントのサブタンクが空だった場合は要注意です。
自然に減ったというより、どこかで漏れている可能性が高まります。
特に漏れやすい部分は、ラジエーターのホースや、ラジエーター本体です。
ラジエーターとはグリルの内側にある、しま模様の四角い装置です。
10万キロ以上走っている古い車では、経年劣化によりサイドタンクの継ぎ目や、サイドタンク自体が破損し、水漏れを起こします。
オーバーヒートの原因ともなり得る冷却水漏れは、なかなか気づかないトラブルのひとつでもあります。
毎日乗っている方でも冷却水の漏れに気づく人は少なく、気づいた時にはすでにエンジンがオーバーヒート気味なんてこともよくあるのです。
しかし点検を行えば、冷却水の漏れは比較的簡単に見つけることができます。
先ほどもお伝えしましたが、冷却水には色がついており乾いてもその色は残ります。
緑の粉や水が付着していれば、その部分で冷却水が漏れていると考えられるのです。
冷却水の漏れはエンジンの故障に直結するので、こまめに点検を行いましょう。
ベルトのメンテナンス

ファンベルトやパワステベルトと呼ばれるベルトも徐々に劣化してきます。
エンジンルームの左側や、グリルの内側に取り付けられおり、目視によって点検することができます。
ベルトは、エンジンの動力を他の装置に伝えるための大切なパーツのひとつです。
車にはベルトを介して動く装置が多くあり、ベルトが切れてもエンジンはかかりますが車を正常に動かすことはできません。
例えば、発電機であるオルタネーターや冷却水を循環させているウォーターポンプなどは、ベルトを介してエンジンからの動力を得て動いています。
ベルトが劣化すると、ひび割れが発生したり、溝が深くなったりして最終的に切れてしまいます。
エンジン内の点検時には必ず確認してほしい箇所であり、点検方法は目視によってひび割れなどを確認するだけです。
もし劣化しているなと感じればすぐに交換しましょう。
バッテリーのメンテナンス

バッテリーは車を始動させるためや、電装品を使用するために必要なパーツです。
これもまた劣化するパーツであり、定期的に交換が必要となってきます。
現在さまざまなタイプのバッテリーが存在していますが、一般的に使用されているバッテリーは長年の使用でバッテリー液が減るため、補充を行いましょう。
バッテリー液の確認方法は、ブレーキフルードの見方と同じです。
適正値のメモリ内に液があれば問題ないのですが、それ以下だと補充が必要となります。
バッテリー液は、カーショップなどにも売られていますが、蒸留水や精製水でもかまいません。
精製水はアマゾンなどでもお手軽な値段で購入することができます。
バッテリー液の補充だけでなく、ウォッシャー液や窓拭き用にも使用できるのでとてもオススメな商品のひとつです。
バッテリー液を補充する際、水道水は絶対に使用しないようにしましょう。
水道水には不純物が多く、バッテリーの寿命を短くしてしまう可能性があります。
また液量の確認だけでなく、プラスやマイナス端子部分が汚れていないか、緩んでいないかなどの点検も同時に行うことをオススメします。
注意すべき点は、点検時ドライバーなどの電気を通しやすい工具でプラス端子を触らないことです。
もし短絡させてしまうとECUが壊れたり、持っていた工具に大電流が流れたりしてやけどをしてしまうかもしれません。
必要以上に触らず点検を行いましょう。
足まわりの点検

足まわりのパーツは、タイヤやブレーキなど車を直接制御する装置です。
これらのパーツが故障すると、事故に直結するため必ず点検を行いましょう。
あまり車を触ったことがない方は、足まわりと聞くと「難しそう」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。
点検自体はとても簡単で、すぐ行えるものばかりです。
この記事では日常点検として点検方法をご紹介しているので、タイヤを外したり車をジャッキアップしたりといった高度な作業は省略しています。
では項目別にご紹介していきましょう。
タイヤのメンテナンス

タイヤは車が動くために、必要不可欠なパーツです。
もしタイヤにトラブルが発生すると、事故に直結するという危険も伴ってしまいます。
例えば、エンジン本体がオーバーヒートしてもエンジンがかからなくなるだけで、他の車を巻き込んでの事故を起こすわけではありません。
しかし、高速道路で急にタイヤがバーストしてしまえばどうでしょうか。
バーストとは、タイヤが破裂する現象です。
走行中に起こるとハンドル制御が行えなくなってしまいます。
結果、横や前後の車を巻き込んでの大事故につながるのです。
大きな事故は相手だけでなく、自分自身も不幸にしてしまいます。
そうならないためにも、タイヤの点検やメンテナンスはしっかりと行いましょう。
目視によって劣化を確認

目視によってのタイヤ点検は
・ひび割れ具合
・溝の深さ
この2点を確認していきます。
まず、タイヤを全体的に見て劣化状態を確認しましょう。
劣化したタイヤにはひび割れが多く、たくさん走ったタイヤの溝は極端に浅くなっています。
タイヤのトラブルのひとつに、「バースト」という現象があります。
バーストとはタイヤが破裂してしまうトラブルであり、バースト現象の原因のひとつはタイヤの劣化です。
ひび割れが多い状態でずっと使用し続けると、いつバースト現象が起こってもおかしくありません。
またタイヤの溝はスリップ防止や、雨天時の制動距離を短くするという役割を持っています。
溝がなければ車検には通りませんが、それ以上に雨天走行時の危険性が急激に高くなり危険です。
タイヤの溝は1.6㎜以上必要です。
また、車検に通る4㎜の溝でも、雨天時の制動距離は新品タイヤに比べ大幅に伸びます。
せっかく性能の良いタイヤを買っても、溝がなければグリップ性能が落ち、意味が無くなってしまうのです。
溝の点検時は、デプスゲージと呼ばれるタイヤの溝を測るためのゲージを使うことで、簡単かつ正確に測ることができます。
溝があまりない、ひび割れが多いタイヤならば早めの交換を行いましょう。
タイヤの空気圧を確認

タイヤの溝同様、空気圧もメンテナンスにおいて重要です。
適正空気圧は、車の車種やタイヤの大きさなどにより違いがあります。
愛車の適正空気圧が知りたければ、運転席のドア内側を確認してみましょう。
ドア部分に書いてある車種もありますし、ボディ側に書いてある車種もあります。
空気圧の点検にはエアゲージを使用します。
空気圧は低すぎても高すぎてもタイヤにとってよくありません。
では、空気圧が高すぎる場合や低すぎる場合、タイヤにはどのような変化が起こるのでしょうか。
- 空気圧が高すぎる場合・・・タイヤの中心部分しか道路と接触しないため、グリップ力が低下し、中央だけすり減るという偏摩耗が起こる。
- 空気圧が低すぎる場合・・・タイヤの両サイドに偏摩耗が起こり、燃費低下の原因となる。
空気圧は高くても低くてもタイヤにとっていい作用はなく、タイヤの空気圧は1カ月で約10~20kPa低下するといわれています。
つまりこまめに点検をしなければ、気づいた時にはタイヤの空気圧がかなり減っている状態になってしまうということです。
タイヤの点検時は、溝の深さ、劣化状態、空気圧を3点セットで確認しておきましょう。
ブレーキパッドのメンテナンス

エンジンルーム内を確認した際、ブレードフルードが少なければブレーキパッドが減っていると考えることもできます。
ブレーキパッドは車のタイヤ4本にそれぞれ取り付けられており、使用されるブレーキは2種類あります。
①ドラムブレーキ
②ディスクブレーキ
ブレーキパッドをディスクやドラムに押し当てることで、車を停止させることができます。
新品のディスクブレーキパッドは10㎜近く、ライニングと呼ばれるドラムブレーキに取り付けてあるパッドは5㎜ほどの厚さがあります。
使用することでブレーキパッドが3㎜や2㎜になれば、ブレーキのピストンは本来の位置よりかなり出っ張った状態となるため、結果リザーバータンクにあるブレーキフルードの量が減るのです。
②のディスクブレーキパッドならばタイヤ越しに確認できますが、①のドラムブレーキはタイヤを外し、さらにドラムも外さなければしっかりと確認することはできません。
自分で確認することができないのであれば、整備工場やカーショップなどに持って行き点検を受けることをオススメします。
点検の結果としてブレーキパッドの残量が少ないのであれば、すぐに交換を行いましょう。
室内の点検

室内点検では各ペダルの点検や、発炎筒など非常事態に使用する用品の点検を行います。
ではどのような用品があるのかご説明していきます。
ペダルのメンテナンス

AT車には「ブレーキペダル」と「アクセルペダル」、なかには「サイドブレーキペダル」が設置されています。
MT車では、アクセルとブレーキの他に「クラッチペダル」があります。
点検内容としては
・遊びの幅が適正か?
・ペダルの効き具合は?
この2点を確認しましょう。
遊びが多すぎると、踏み込んだ時車の反応が悪く危険です。
またペダルが思ったように効かなければ、ペダルではなくポジションセンサーや、その他のパーツが故障している可能性も出てきます。
駐車時に使用するサイドブレーキの遊びに関しては、ブレーキパッドがすり減ることで遊びが増えてしまう場合があります。
また、サイドブレーキの場合、引きしろが多すぎるとブレーキが甘くなり、停車時に転がってしまうなんてことも考えられるのです。
細かな数字は車種それぞれに決められていますが、そこまでシビアに確認する必要はありません。
踏んでみて何か違和感がないかどうかを軽く点検しておきましょう。
発炎筒の使用期限

発炎筒には使用期限が表示されています。
車検でも確認される内容であり、使用期限が切れていればすぐに交換しましょう。
大半の車は助手席の足元に設置されていますし、使用期限も大きく表示されているので分かりやすいはずです。
もし発炎筒を交換した場合、処分方法には十分注意しましょう。
未使用品の発炎筒は、花火などと同じ火薬類です。
燃えるごみとして処分するのは違法であり、市では回収していない場合もあります。
そのような場合は、ディーラーや購入したカーショップに相談しましょう。
車検を行っている整備工場では、発炎筒の回収を行っており専用の廃棄ルートを持っているのです。
まとめ

今回は、誰でもできる日常点検方法をご紹介しました。
日常点検はとても大切です。
特にユーザー車検しか受けていないという方は、ブレーキパッドやタイヤの溝などの点検をシビアに行わないと、状態が悪くなっていたとしても誰も気づいてくれません。
愛車の状態を知ることは、安全に運転を行ううえで重要です。
長く乗り続けたいのであれば、なおさらこまめな点検が必要だといえます。
ちょっとしたトラブルでも事故につながる可能性はゼロではなく、点検やメンテナンスを行うことで事故やトラブルを未然に防ぐことができるのです。
自分の命を預ける愛車をしっかりとメンテナンスし、いつまでも調子の良い状態にしてあげましょう。
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- MOBY第3編集部